【特集】2025年紅白歌合戦とジャニーズ:キンプリ・Number_i、そしてNHKの制作現場舞台裏
はじめに
2025年12月31日、大晦日に開催される「第76回NHK紅白歌合戦」。今年は特に、King & Prince(キンプリ)とNumber_iという、かつて同じグループで活動していた2組の“共演”が大きな話題となっています。
また、近年の「ジャニー喜多川氏の性加害問題」以降、旧ジャニーズ(現・STARTO ENTERTAINMENT)所属タレントの紅白復帰がどうなるかが日本の音楽界全体でも注目されてきました。
それに加え、NHKではサプライズ発表の可能性や、さらなる視聴率アップ戦略にも言及されています。今回は、今最も話題となっている紅白関連ニュースの背景、ファンや業界の反応、そしてNHKの番組制作現場の工夫まで、やさしく丁寧に解説します。
King & PrinceとNumber_i:分裂と再集結の物語
- キンプリは2023年5月にグループ体制が大きく変わり、永瀬廉さん・高橋海人さんの2人体制に。新体制での紅白出場は初めてとなり、グループとしては3年ぶり6回目の選出となりました。
- 一方で、これまでキンプリの中心メンバーであった平野紫耀さん・神宮寺勇太さん・岸優太さんの3人は脱退後にNumber_iを結成。TOBE所属として2024年紅白に続き2度目の出場となります。
かつて苦楽をともにし、そしてそれぞれ異なる道を選んだ5人の元キンプリメンバー。その再集結とも言える紅白での“共演”は、ファンのみならず幅広い世代にとって大きな感慨を呼び起こしています。その一方で、分裂の経緯もあり、ファンの中には複雑な感情を抱く方も多いとの声が散見されます。
NHK紅白制作側の“共演回避策”とは
この“共演”を巡っては、NHKにも大きなプレッシャーがかかっています。ネット上や一部スポーツ紙によれば、NHKは「炎上」のリスクに十分に配慮し、両グループが直接絡む場面(舞台上での接触や特別コラボなど)が生じないような構成が検討されていると言われています。
- 実際、過去にも元同じグループのメンバー同士が紅白で顔を合わせるケースでは、立ち位置や出演順、演出で敏感な配慮がなされています。NHK広報も「多様な想いを尊重しつつ、視聴者の皆様が安心して楽しめる番組進行」に細心の注意を払いたい旨を示唆しています。
- 今年の紅白では、両グループの出演パートを時間的・空間的に明確に分ける形が有力視されており、舞台袖やトークシーンでも極力“ニアミス”を避ける工夫が凝らされています。
にもかかわらずSNS上では「久しぶりの5人の“再会”を希望する」という声もあり、一方で「無理に共演させないでほしい」という慎重な声も大きくなっています。
STARTO ENTERTAINMENTの紅白本格復帰とその波紋
ジャニー喜多川氏の問題以降、旧ジャニーズ事務所系グループの紅白からの“隔離”が続いていました。しかし2025年紅白ではSTARTO ENTERTAINMENTから3年ぶりにキンプリやNumber_iが選出されるなど、本格的復帰の色が強まりました。
- これまでは同事務所所属タレントが毎年出演していたものの、2023年は44年ぶりに出場が見送られる異例の事態となりました。
- 今年、“嵐”やtimeleszなどのグループ出演も模索されたものの、現状で出場が確定したのは主にキンプリとNumber_iの2組。“嵐”との交渉が思うように進展しなかったこと、音楽業界からは「視聴率面で過去最低もあり得る」との懸念が語られています。
NHKのサプライズ発表・視聴率戦術
NHKでは今回の紅白について「人気アーティストのサプライズ発表の可能性がある」とも言及し、例年通りの組数を確保しつつも新たな話題性や盛り上がり、視聴率向上を狙っています。
- 制作サイドは「嵐など話題の大物アーティストとも交渉継続中」と明かしていますが、出演可否は依然として不透明な状況です。
- これとは別に、新規または初出場アーティストの多様化や、過去ヒット曲メドレー、特別企画も打ち出されており、紅白の伝統と革新のバランスを意識しています。
ファンと音楽関係者の期待・懸念
ネットを中心にファンからは、「5人のステージがもう一度見られるのでは」といった期待や、「過去の経緯を考えると無理強いはしたくない」という複雑な感情が噴出しています。
- 音楽業界からは「キンプリとNumber_iを同時に見られるのは奇跡」「NHKの現場判断に感謝したい」といった賞賛の声。
- 一方で、「一部のファン同士の対立」「視聴者の戸惑い」「番組構成の難しさ」など、配慮の必要性を指摘する声も多数あります。
紅白2025 出演者・進行概要
今年のテーマは「つなぐ、つながる、大みそか。」司会は綾瀬はるかさん、有吉弘行さん、今田美桜さん、鈴木奈穂子アナウンサーの4名が担当予定です。
- 放送は12月31日(水)午後7時20分~11時45分、NHK総合、BSP4K、BS8K、ラジオ第1で同時生中継されます。
- 今年はSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ)所属アーティストの出場がメインの話題ですが、新旧アイドルグループや、他ジャンル人気歌手もラインアップされ、100年のNHK音楽番組史を彩るスペシャル企画も検討中です。
今後の焦点と紅白の意味
今年は、ジャニーズ問題など逆風を経ての“再出発”という特別な意味合いも持ちます。同時に、男性アイドルグループの新たな世代交代の節目とも言える象徴的な一年です。
NHKは、どの世代、どの立場のファンにとっても安心して楽しめる紅白歌合戦を目指して、細やかな番組づくりを続けていくとしています。2025年紅白が新たな希望や“つながり”を生む舞台となることを、多くの視聴者が期待しています。



