堀口恭司、UFC約9年ぶりの再挑戦――カタールにかける想いと「40歳まで」の現役宣言
2025年11月23日、日本の総合格闘技界を代表する堀口恭司選手が、約9年ぶりにUFCの舞台へ返り咲きます。RIZINフライ級王座返上を経て世界最高峰へ戻る決意、その舞台はカタール・ドーハのABHAアリーナ。「UFC Fight Night: Tsarukyan vs. Hooker」にて、タギル・ウランベコフ選手との大一番を迎えます。この歴史的なUFC復帰戦は、日本中の格闘技ファンにとって特別な一戦となります。
堀口恭司とは――日本が誇る格闘家の軌跡
堀口恭司選手は1990年生まれ、群馬県出身。高校卒業後から「修斗」で頭角を現し、2013年にUFC初参戦。2015年にはUFCフライ級タイトルマッチで王者デメトリアス・ジョンソン選手へ挑むなど、世界レベルの実力を証明しました。2017年からはRIZINを主戦場に、日本格闘技の旗手として活躍。2023年には神龍誠選手に勝利しRIZINフライ級王座を獲得するなど、日本の頂点に君臨しました。その後、世界への再挑戦を志し、2025年春にUFCへの返り咲きを正式発表しました。
今回のUFC復帰戦の概要
- 大会名:UFC Fight Night: Tsarukyan vs. Hooker
- 開催日:現地時間2025年11月22日(土)、日本時間11月23日(日)
- 会場:カタール・ドーハ ABHAアリーナ
- 対戦相手:タギル・ウランベコフ(ロシア・フライ級ランキング10位)
- 視聴方法:日本ではU-NEXTなどの配信サービスで視聴可能
当初は2025年6月のアゼルバイジャン大会での対戦予定でしたが、堀口選手の負傷により仕切り直し。約11カ月ぶりの実戦復帰、その舞台がカタールに決定しました。
UFC復帰までの経緯――なぜ堀口恭司は戻るのか
堀口選手が再びUFCへ立つ理由には、「日本人としてUFCのベルトに挑戦したい」という強烈な思いがあります。RIZINでチャンピオンとなり「もう日本ではやり残したことはない」と感じたとのこと。「フライ級が強化されていく中、もう一度世界最高峰で勝負したい」、その一念が再契約につながりました。
UFCと正式に話し合いが始まったのは2024年初頭。交渉は難航しましたが、「決まった瞬間は本当にうれしい、やっとここまで来たか」と感慨を語っています。「いつもどおり、やるべきことは変わらない」と練習体制は不変ながら、「今回はベルトへの1歩目に必ず勝つ!」と覚悟も語っています。
武尊の引退表明と堀口恭司の想い
堀口選手は今回の復帰発表に際し、同時期に引退を表明した武尊選手への感謝も語りました。「これまでの活躍は本当に尊敬しているし、日本格闘技を支えてくれてありがとう」と言葉を贈りつつ、「自分も武尊選手に刺激を受けてきた。自分は『40歳まで』闘い続けて、新しい日本人選手の夢になるよう頑張りたい」と宣言しています。堀口選手にとって武尊は良きライバル、そして同時代を盛り上げた仲間です。
堀口恭司の過去のUFC実績
- 2013年UFC初参戦
- 2015年、UFCフライ級ランキング3位となり、タイトルマッチへ進出
- UFCでは4連勝など、通算7勝1敗の好成績
- 2017年以降、RIZINやBELLATORなどでも世界トップレベルの活躍
UFC離脱後も日本、世界の舞台で実績を重ね、再び世界頂点へ――その物語を自らの手で描こうとしています。
未知なる挑戦――カタールでの勝利、その先の夢
対戦相手のタギル・ウランベコフ選手はロシアの強豪で、UFCフライ級ランキング10位。堀口選手にとって決して簡単な相手ではありません。しかも、海外での復帰、環境、時差、そして「9年ぶり」というプレッシャーも背負います。
しかし堀口選手は「日本を背負う」という強い自覚で臨みます。「みんなが『すげぇ!!』と思うような試合をする。ファンの応援が自分の原動力」と語っており、新たな伝説が生まれる瞬間への期待が高まります。
また、堀口選手はSNSでも積極的に情報を発信。現地カタールで最終調整中と語り、「日本の皆さんの声援をパワーにして勝つ!」と決意表明しています。大一番の模様は日本ではU-NEXT他で生配信されます。
堀口恭司「40歳まで」現役宣言――その覚悟と未来
会見では、堀口選手が「目標は40歳まで現役」と明言したことも大きな話題となりました。現在35歳ながら、衰えることのない動きと進化し続ける姿勢。「格闘技をやめる理由がない」「もっと高いステージで自分を試したい」、そんな熱意にあふれています。
「自分が道を切り拓いてきたから、次の世代の日本人選手も絶対にUFC王者になれる」。そんな希望を後輩たちに託しながら、自ら世界一へ挑み続けるリーダーの姿があります。
ファンへのメッセージ――「皆で戦う」新たな物語へ
堀口選手は常にファンの存在を大事にしています。「自分一人じゃない、日本の皆が後ろにいるから頑張れる」と言い、多くの人々と共に歩む覚悟。「UFCで日本人が世界一になる姿」を皆と共有することが夢と語っています。
まとめ
2025年11月23日、カタールで迎える約9年ぶりのUFC復帰戦は、堀口恭司選手の格闘技人生の新たな章の幕開けとなります。引退を発表した武尊選手への敬意、自らの「40歳まで」現役という決意、日本格闘技界への希望――これらすべてを背負い、再び世界の檜舞台へ挑戦します。
強豪ウランベコフ選手を相手に世界最高峰で勝利し、新たな伝説を作ることができるか――その答えは間もなく明かされます。日本が世界に誇る強者、堀口恭司の一挙手一投足に今、最大の注目が集まっています。




