『良いこと悪いこと』第6話が放送 連続殺人事件は新展開へ
日本テレビの土曜ドラマ『良いこと悪いこと』の第6話「傘」が2025年11月15日に放送されました。このエピソードでは、事件の進展と共に園子(新木優子)の身に危機が迫るという衝撃的な展開が描かれ、視聴者から大きな反響を呼んでいます。
同窓会で22年ぶりにタイムカプセルを掘り起こしたことから始まった連続殺人事件。この事件の真相を追う高木将(間宮祥太朗)と猿橋園子は4件目の被害を食い止めようと奔走していますが、事態は予想外の方向へ進んでいきます。
園子が連続殺人事件の容疑者に――世間からのバッシング
第6話の大きなターニングポイントとなるのが、園子が勤める週刊アポロのライバル誌による報道です。競合誌は「美人すぎる記者 猿橋園子 連続殺人犯疑惑!?」という衝撃的な見出しで大々的に記事を掲載しました。
この記事には、タイムカプセルのことや卒業アルバムのこと、そして園子と因縁のあった同級生が次々と不審死を遂げていることなどが、あたかも園子が犯人であるかのように書かれていたのです。根拠のない報道であっても、一度世間に拡散してしまうと、その影響は計り知れません。
記事が公開された途端、園子は世間からの容疑の目を向けられ、猛バッシングを受けることになります。テレビのワイドショーは園子の話題で持ち切りになり、SNSでも「猿橋園子」がトレンド入り。マスコミやYouTuberが家にまで押しかけるようになり、園子は命の危険すら感じてしまうほどの状況に陥ってしまいました。
高木と小山の葛藤――事態が大きくなることへの恐怖
園子が無実であることを知っている高木と小山隆弘(森本慎太郎)にとって、この状況は心理的な葛藤をもたらします。園子を助けたいという気持ちは十分にありますが、自分たちが動けば騒ぎが大きくなるだけという現実に直面しているのです。
「俺たちはどうすれば」――頭を抱える高木と小山。今はただ騒ぎが収まるのを待つしかなく、無力感に苛まれています。高木の家族や小山の会社にまで影響が及ぶことへの恐怖も、彼らが動けない理由の一つとなっていました。
学級委員長・小林の提案と園子の葛藤
行き場を失った園子は、同級生の学級委員長だった小林紗季(藤間爽子)のもとに身を寄せることになります。小林は園子を心配し、「ほんとひどいよね」と自分のことのように憤ります。
小林が園子に提案したのは反論記事の掲載です。小林は「悪いのは園ちゃんをイジメてたやつらでしょ?真実を伝えようよ」と主張します。しかし園子は、そのような行動をすれば今度は高木や小山たちが攻撃の的になり、高木の家族も小山の会社も大変なことになってしまうと判断し、記事を書くことを拒否してしまうのです。
迷う園子に対して、小林は「正しいことを、しよう」と強く訴えます。この言葉が園子の心に何を与えたのか、園子は覚悟を決めることになるのですが、その直後、事件の新たな展開が訪れるのです。
4人目の犠牲者――大谷先生の遺体発見
第6話の最大の衝撃は、ついに4人目の殺人事件が発生したという事実です。被害者は大谷先生(おおやせんせい)でした。高木らが4件目の被害を食い止めようと奔走していた最中のことです。
園子は後に捜査一課の宇都見に聴取され、大谷先生が冷凍庫で遺体となって見つかったことを知らされます。この4人目の犠牲者の出現により、事件はさらなる複雑さを増していくことになるのです。
事件の真犯人は誰なのか――委員長の正体
第6話で最も注目すべき展開は、事件の真犯人が学級委員長・小林であることが明かされた場面です。小林は園子に対してナイフを向け、「私は正しいことをする」と呟きます。その後、小林は泣き崩れてしまいます。
小林が殺人を犯す動機となったのは、22年前の過去にありました。小林の弟が、園子を含めたグループからいじめを受けており、その結果として弟が自殺してしまったのです。小林は園子をいじめていた同級生たちへの復讐として、次々と殺人を犯していたのでした。
「弟は無実だった。あんたは加害者なんだよ。弟は何度も言った。自分は無実で関係ないって。学校にも世間にも。でも誰も聞いてくれなかった。全部あんたのせい」と、小林が園子に向けて怒りをぶつけるシーンは、この事件の本質を象徴しています。
相合い傘の演出――22年越しの想い
第6話で特に注目された演出の一つが「相合い傘」の象徴です。小林は22年前に、園子と高木将(キング)の相合い傘を消していました。その理由は、小林が高木を好きだったからです。
小林は独白で「園子がいつも1番大切なものを奪う」と述べていますが、これは高木だけでなく、弟・春季のことも指していたのです。弟の墓前で泣き崩れる小林に対して、高木が傘をさしてあげるシーンは、22年越しに相合い傘の想いが回収された切なすぎる演出として視聴者の心を揺さぶりました。
次回への期待――第7話「バトン」
第6話の放送により、事件の一つの真実が明かされることになりましたが、視聴者からは「まだ謎が残っている」という声も上がっています。次回第7話「バトン」では、さらなるストーリー展開が期待されています。
事件が解決に向かうのか、それともさらなる複雑性が加わるのか、多くの視聴者がこのドラマの行方を注視しています。『良いこと悪いこと』は、単なる推理ドラマではなく、22年前の過去から現在まで続く人間関係の複雑さと、「良いこと」「悪いこと」の定義について深く考察させるドラマとなっているのです。
