小豆島から広がるアートと妖怪の新世界――「靴下の妖怪コンテスト」&瀬戸芸2025の挑戦
11月11日「靴下の日」から始まる新たな妖怪アートの祭典
香川県・小豆島は、古くから瀬戸内海の交通の中心地として知られ、歴史と自然豊かな島です。その小豆島で、2025年11月11日「靴下の日」より、新しいアートイベントがスタートしました。岡本株式会社KUTSUSHITA研究所が企画・協賛する「靴下の妖怪コンテスト」は、「靴下×妖怪」をテーマに、見えない世界への思いを込めた自由な発想の作品を募集するコンテストです。
- 主催は妖怪美術館を中心とする小豆島・迷路のまち 妖怪プロジェクト実行委員会。
- 協賛は国内靴下売上高No.1の岡本株式会社KUTSUSHITA研究所。
- 後援には小豆島観光協会や小豆島ヘルシーランド株式会社が名を連ねています。
このコンテストは、2026年2月22日に小豆島で開催される妖怪の祭典「YOKAI EXPO 2026」の一環であり、ファイナリストの作品は会場で最終審査を受けることとなっています。
靴下の妖怪コンテストとは――足もとにひそむ物語を紡ぐ
「靴下の妖怪コンテスト」のテーマは「足もとの、見えないものの、物語」。創作のきっかけや作品のストーリー性を重視し、絵画・イラスト・造形・写真・デジタルアートなど多彩な表現手法による応募が可能です。年齢、国籍、性別を問わず、オリジナルの未発表作品を誰でも応募できます。
- 靴下という身近なアイテムに「妖怪」という日本的想像力を重ね、「文化」「アート」「精神性」から靴下の再定義に挑戦。
- 選考では作品の技術的クオリティよりも、創作のきっかけや物語性を重視。
- 足もとに宿る“見えない存在”をテーマに、参加者の想像力を広く解放するコンセプト。
岡本株式会社KUTSUSHITA研究所は「足もとから、ひとりひとりの幸せを共に創る」という企業理念と日本の妖怪文化を融合させ、社会に新たな文化提案を行っています。
小豆島と妖怪美術館が発信する現代アートの力
小豆島の「迷路のまち」(土庄本町)にある妖怪美術館は、2013年から妖怪アートのコンテスト(妖怪造形大賞・妖怪画大賞など)を展開してきました。こうした取り組みは、アーティストだけでなく一般の人々の中に眠る文化的DNAを掘り起こす役割を果たしてきました。
- 2025年2月3日に開催された「妖怪万博2025」は約3,500人を動員し、小豆島の冬の観光に大きく貢献しました。
- エンジェルロードへ向かう「小豆島百鬼夜行」パレードや、「YOKAI COLLECTION SHODOSHIMA」ファッションショーなど、妖怪をテーマにしたユニークな企画が多数展開されています。
- 妖怪画大賞(第二回)は2025年10月1日から12月5日まで作品を募集し、グランプリなど多様な賞が設けられています。
妖怪美術館では、展示やイベントを通して「妖怪×アート」の領域を広げ、古来からの民間伝承や現代の想像力とが交差する場となっています。審査員には妖怪画家、美術館館長の柳生忠平氏や日本画家の平良志季氏、ギャグ漫画家の和田ラヂヲ氏などが名を連ね、独自の審査基準でグランプリが決定されます。
「靴下の妖怪コンテスト」小豆島が装う夢幻のアートイベント
今回のコンテストは、妖怪という日本の根深い想像力と日常アイテムである靴下が融合した、他に例を見ないアートイベントです。「靴下×妖怪」というテーマが参加者の自由な発想を刺激し、夢幻的なアート空間を小豆島に創り上げています。
- 今後、2026年2月22日に「YOKAI EXPO 2026」内でファイナリストの作品展示及び最終審査が行われます。
- 多様な部門により、子どもから大人まで参加可能。
- 作品応募は公式サイトを通じて実施(https://meiro-youkai.com/socks)。
- 入賞作品の発表や展示は妖怪美術館の各館で行われ、来場者との対話も重視されています。
瀬戸内国際芸術祭2025閉幕――地域の「海の復権」
小豆島は妖怪アートの拠点であると同時に、世界的な現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)」の開催地でもあります。2025年の芸術祭では「海の復権」をテーマに掲げ、地元住民とともに107日間にわたり多彩なアートプログラムを展開しました。
「海の復権」では、島の歴史や文化、海とのつながりを未来につなげる作品群が披露され、環境・地域・来場者・アーティストらの協働によって、芸術祭は大きな成果を生みました。閉幕後も、2028年へ向け新たな再始動が宣言されており、小豆島のアートシーンは今後も盛り上がりが期待されます。
- 海洋環境の再評価や伝統産業とアートの融合により、地域資源の価値を発信。
- 国内外のアーティストによる多様な展示やワークショップ。
- 次回瀬戸芸2028に向けた準備がすでに始動。
小豆島――靴下と妖怪、そして「海」から生まれる新たな文化創造
小豆島は、靴下文化×妖怪アートという独創的な取組みから、瀬戸芸に代表される世界的なアートイベントまで、多様な文化活動が息づく島です。
特に2025年から2026年にかけて展開される「靴下の妖怪コンテスト」は、足もとへの新しいまなざしと想像力を日本中の人々に広げると同時に、小豆島固有の歴史・自然・地域性を再認識するきっかけとなるでしょう。妖怪美術館によるアートコンテストや祭典、瀬戸芸の挑戦が重なり合い、島の風景は今、夢幻のアートによって彩られつつあります。
参加方法と今後の展望
- 「靴下の妖怪コンテスト」への参加は公式サイトからエントリー可能。
- 「YOKAI EXPO 2026」では最終審査会・展示・交流プログラムなどが予定されています。
- 地域住民、観光客、アーティストの交流が、新たな小豆島文化の創造につながっています。
小豆島のアートと妖怪文化は、現代日本社会に刺激と癒しを与え、新たな想像力の源泉としてこれからも多くの人々を惹きつけ続けるでしょう。



