IHIの株価最新動向と信用残ランキング―今後の展望をやさしく解説
IHI株価の現況と直近の下落要因
IHI(コード:7013)は、2025年11月7日に株価が前日比▲3.8%の下落となり、3,065円で取引を終えました。日経平均が▲1.19%、TOPIXも▲0.44%と全体的な相場の下落傾向の中で、IHI株も同様に値を下げています。これは直近の決算や材料ニュースなど複数要因が重なった結果と言えるでしょう。
- 終値:3,065円
- 始値:3,052円、高値:3,092円、安値:2,986円
- 出来高:30,040,200株(発行済株式の2.77%)
- 時価総額:3兆3,186億円
- 配当利回り:0.65%
- PER(予想):26.0倍、PBR(実績):6.01倍
株価は10月後半から3,100円台前後で推移していましたが、11月7日の下落は、前日の3,185円から一気に120円(約3.77%)下げる展開となりました。年初来高値は3,268円(10月28日)、年初来安値は1,140円(1月10日)であり、高値圏からやや調整局面に入った形です。
材料ニュース:信用残ランキングとその意味
直近では、株探ニュースなどで「信用残ランキング:買い残減少」にIHIが掲載されています。信用残とは投資家が証券会社から資金や株式を借りて売買する「信用取引」における残高(買い残・売り残)を指します。
- 買い残減少:信用取引で買い建てている株式が減少した状態。
- これは投資家がポジションを減らした、または手仕舞いに動いたことを示唆します。
- 同時期にNTTや日産自動車も買い残減少ランキングに登場[ニュース内容2]。
一方、同じタイミングでソニーFGや三菱UFJなどは「買い残増加ランキング」として紹介されており、IHIはむしろ投資家の信用取引における買いポジションが減少した銘柄といえます。これは短期的には売り圧力が高まったことを意味しますが、逆に今後の反発余地につながる場合もあります。
IHIの決算内容と業績見通し
2025年11月6日発表の決算では、IHIの2026年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結最終利益は前年同期比42.2%増の559億円に大幅拡大しました。加えて、通期予想利益も4.2%上方修正し、過去最高益の見通しを重ねています。
- 通期の最終利益予想:1,200億円 → 1,250億円(前期は1,127億円)
- 前年同期比で最終利益が2.1倍の急拡大(7~9月期)
- 「民間向け航空エンジン事業の好調」と「事業構造改革の進展」が寄与
売上営業利益率は前年の13.1%から12.9%に若干低下したものの、利益拡大による企業体質の強化が明確に読み取れます。こうした決算内容は本来株価押し上げ要因ですが、時価総額や市場環境、短期的な売買妙味の変化(前述の信用残減少含む)が、目先の株価には調整圧力をかけることがあります。
株式投資用語のやさしい解説
- 信用残(買い残・売り残):信用取引の残高。「買い残」増加は期待感、「売り残」増加は警戒感を示します。
- PER:株価収益率。企業の利益に対する株価の割安・割高判断材料。
- PBR:株価純資産倍率。企業の資産価値から株価の水準を評価。
- 時価総額:株価×発行済株式数。企業全体の市場価値指標。
- 配当利回り:株価に対する年間配当金の割合。
今後のIHI株価の注目ポイント
- 短期的な買い残減少:一部の投資家は利益確定やポジション縮小へ動いているため、一時的な下落圧力が残る見通しです。
- 中長期的な業績の上方修正:民間航空エンジン分野の好調と構造改革により、財務体質も強化されているため、業績面では安心感があります。
- 株価は業績と信用残の動きの「綱引き」で推移するため、投資家心理と材料ニュースに注目が必要です。
今後のIHI株については、信用残の減少が続く場面では売りが先行しやすいですが、企業の成長力や過去最高益予想など一定の安心材料も存在します。売買タイミングや投資スタンスに応じて、十分な情報収集を心がけることが大切です。
直近の株価推移データ
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年11月7日 | 3,052 | 3,092 | 2,986 | 3,065 | 30,040,200 |
| 2025年11月6日 | 3,150 | 3,185 | 3,009 | 3,185 | 56,506,200 |
| 2025年11月5日 | 3,100 | 3,150 | 2,953 | 3,150 | 29,692,400 |
参考までに過去3営業日の推移を見ると、11月6日までは順調に3,100円台を維持していましたが、11月7日に大口売買や市場全体のリスク回避による売りが重なり、調整が入ったことがうかがえます。
やさしいまとめと今後の対応
IHIの株価は業績拡大・過去最高益見通しといった明るい材料がある一方で、直近は信用取引における売り圧力や市場全体の不安感が一時的な下落につながっています。投資判断には業績や市場動向、信用残ランキングなど複数の観点からチェックすることが必要です。みなさんが安心して株式投資を続けていくために、IHIの最新の動きや基本用語をやさしく解説しました。今後も企業発表やマーケットニュースに注目しながら、冷静な対応を心がけましょう。




