天皇皇后両陛下が三重県を訪問 鳥羽水族館でラッコの「イカミミジャンプ」に歓声

はじめに

2025年11月8日、天皇皇后両陛下が三重県を訪問され、初日は鳥羽水族館を視察されました。両陛下の三重県訪問は、2019年の伊勢神宮参拝以来、6年ぶりとなります。今回の訪問は、三重県で開催される「全国豊かな海づくり大会」へのご出席が目的で、自然や生物の多様性を守ることへの関心も注目されています。ここでは、両陛下が鳥羽水族館で過ごされた様子や、ラッコ「イカミミジャンプ」への歓声、地域の方々との交流などを詳しくご紹介します。

三重県訪問の背景

  • 両陛下は「全国豊かな海づくり大会」出席のため、東京駅から新幹線で三重県へご移動されました。
  • 2019年即位に伴う伊勢神宮参拝から6年ぶりの三重県訪問です。
  • この大会は、海や川、湖の環境保全・水産資源の回復などをテーマに、毎年全国各地で開催されています。

鳥羽水族館での視察

三重県鳥羽市の近鉄鳥羽駅に到着された両陛下は、出迎えた地域の方々の温かな声援に笑顔で手を振られました。その後、国内唯一のラッコ飼育施設である鳥羽水族館を訪問されました。水族館スタッフから生物多様性の保全活動について説明を受けられ、強い関心を寄せられました。

ラッコ「イカミミジャンプ」に歓声

鳥羽水族館でのお目当ては、ラッコの「イカミミジャンプ」。このジャンプは、餌の「イカ」をガラスに貼り付けて、それをラッコが跳び上がって取るというものです。両陛下はラッコの「メイ」がダイナミックにジャンプしイカを取る様子をご覧になり、笑顔と拍手で喜ばれました。

  • 陛下は「ラッコは目がいいんですか?」とスタッフに尋ねられました。
  • 皇后さまは「ジャンプするときは後ろ足で?」と質問され、ラッコの動きを興味深く見守られていました。
  • ラッコが手を振る様子に、両陛下も嬉しそうに手を振り返されていました。
  • 保全活動についても熱心に耳を傾けられ、「なぜ希少動物が減ったんですか」と質問される場面もありました。

鳥羽水族館とラッコの現状

鳥羽水族館は、日本で唯一ラッコを飼育する水族館です。ラッコは絶滅危惧種に分類され、その保護や繁殖は全国的な課題となっています。ラッコ「メイ」は特に来館者にも人気があり、生態展示だけでなく「イカミミジャンプ」などの行動展示を通じ、海洋生物の知性や運動能力の高さも伝えています。今回の両陛下のご視察は、地域と連携した生き物の保護活動の重要性に光を当てる機会ともなりました。

ご視察の意義と市民との交流

  • 両陛下のご訪問を受け、鳥羽市内は祝福ムードに包まれ、市民や子供たちの歓迎の声が響きました。
  • 水族館スタッフは両陛下の質問に丁寧に答え、ラッコの健康管理・生涯のサポート・絶滅危惧種の保護活動など、取り組みの内容を説明しました。
  • 両陛下は、保全活動への協力を呼びかけるスタッフの姿に深く共感を寄せられた様子です。

両陛下の各所での温かい交流は、地域住民にも強い印象を残し、生物多様性や海洋環境保全への意識向上にも寄与しました。

次の日の予定と今後への期待

両陛下はこの視察の翌日、志摩市で開催される豊かな海づくり大会の式典や、南伊勢町の漁港で行われる放流行事などにも出席される予定です。今回の訪問は、三重県が持つ豊かな自然、海洋資源、生物多様性の保護に向けた地域の努力を全国に発信するきっかけとなりました。

まとめ:国民と環境への思いがつながる日

今回の天皇皇后両陛下による三重県訪問。鳥羽水族館でのラッコ「イカミミジャンプ」見学では、笑顔と温かな手振りによって大きな話題を呼びました。陛下ご自身の素朴な疑問や皇后さまの細やかな観察は、科学や環境保全への興味・関心を国民に共有する機会ともなりました。

  • 生物多様性、絶滅危惧種への保全意識、地域と国の連携がより深化するきっかけ。
  • 自然や生き物への思いやり、保護活動の現場への理解が深められた意義あるご訪問。
  • 大会を通して、全国各地へのメッセージが共有されることへの期待も大きく膨らみます。

両陛下のお姿は、自然や生きものを大切に思う心を広く伝えています。小さなひとつの行動や言葉が、私たちの生活・未来に光をもたらすことを改めて感じさせる一日となりました。

参考元