羽咋道路・半島ナナメ横断バイパスが開通――市民の暮らしと地域物流を支える新たな道

はじめに

2025年11月1日、石川県羽咋市で国道159号 羽咋道路の一部区間(四柳町―志々見町、延長3.3km)と、同時に石川県が整備を進めてきた県道若部千里浜インター線(飯山町―尾長町、延長0.8km)がめでたく開通しました。本記事では、このバイパス開通の詳細やその意義、また地域社会や経済への影響について、できるだけわかりやすくお伝えします。

新バイパス開通の概要

  • 開通日時:2025年11月1日(土)16時30分
  • 開通区間:
    • 国道159号 羽咋道路 四柳町―志々見町(3.3km、暫定2車線)
    • 県道232号 若部千里浜インター線 飯山町―尾長町(0.8km)
  • 開通式典・記念イベント:よき交流センター体育館で関係者による式典、四柳交差点付近では羽咋市主催の記念イベントも同日開催
  • 現道とのアクセス:羽咋駅・市役所や現国道159号から新バイパスへ接続が強化

羽咋道路・半島ナナメ横断バイパスの特徴

羽咋道路は金沢と能登半島東部・七尾市を“ナナメ”に結ぶ主要国道159号の一部として、沿岸に並行して走るのと里山海道とともに、能登への中距離移動や物資輸送の要となるルートです。開通した区間は急カーブや道幅の狭い現道(国道159号)の課題を解消し、安全と走行性が飛躍的に向上しました。

また、冬期には歩行者の通行が困難になっていた現道との並行区間を新設ことで、歩行者の安全性も大きく改善されるとともに、交通が分散します。これにより渋滞緩和や交通事故の減少、物流効率の改善も期待されています。

従来の現道や県道2号線が土砂災害警戒区域を通っていたことにより、緊急時や大雨災害時の分断リスクがありましたが、羽咋道路の新ルート開通で災害に強い緊急輸送道路ネットワークが確保されました。

開通式典の様子

  • 開通を祝う式典は11月1日13時30分より、関係者のみの参加で「よき交流センター体育館」(羽咋市)で開催。
  • 式典では国土交通省・石川県・羽咋市の関係者による挨拶や祝辞、テープカット、くす玉割りが行われました。
  • 羽咋市主催の開通記念イベントも同日13時から四柳交差点付近で開催されました。

住民・関係者の声

式典での関係者挨拶や報道によれば、「生活を支える重要な道路」「市中心部とのアクセス向上」「地域の防災力を高める」といった期待の声が多く挙がっています。また、バイパス開通による通勤・通学や通院、買い物の利便性向上を実感する住民も少なくありません。

地域にもたらす多様なメリット

  • 安全性向上:新バイパスで急カーブや狭小部、歩道未整備区間が解消され、歩行者と車両双方の安全性が大きく向上
  • 防災力強化:災害時にも分断されにくい、複線的な緊急輸送路の確立
  • 交通の円滑化:バイパスによって交通量の分散、渋滞緩和、中距離・物流車両の速達性向上
  • 沿道住民の利便性向上:市中心部とのアクセス向上、通学路の安全確保、通院・生活道路のバリアフリー化
  • 観光振興への追い風:千里浜なぎさドライブウェイや能登の観光地への移動がよりスムーズに

今後の展望と残る課題

今回開通したのは羽咋道路の全体計画6.7kmのうち北半分(志々見町―四柳町)3.3kmです。残る南半分(志々見町―宝達志水町二口、約3.4km)は今後工事が進められる予定で、全線完成すればより一層の交通利便性と防災ネットワークの強化が期待されます。

ただし、全線開通までには地域の住民や事業者との調整、防災対策や環境対応などの成熟も求められています。既存の国道159号を活かしたまちづくりとの連携、地域商工業との協調もこれからの注目点です。

市民生活・地域経済への影響

  • 緊急車両や物流トラックの迅速な通行が可能となり、生活物資の安定供給や緊急対応のスピードアップが見込まれる
  • 周辺市町との連携強化で、広域的な商業・観光圏の形成促進
  • 羽咋駅や市役所など主要拠点と幹線道路の直結強化による行政・医療アクセス性の大幅なアップ

安全とマナーのお願い

新しい道路は安全・便利な交通インフラですが、開通直後は道路上での駐停車や群集による見学などの行為は危険ですのでご遠慮ください。
また、慣れない新ルートによる運転にはご注意いただき、地域住民・歩行者への配慮を忘れずにご利用ください。

おわりに

羽咋道路・半島ナナメ横断バイパスは、住民の日常生活と地域の産業、観光、防災を支える“命の道”として大きな役割を果たします。今後も全線開通に向け関係機関や地元の力をあわせ、安全で快適なネットワークづくりが進んでいくことが期待されます。

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