静岡銀行、「タレントパレット」導入で人財価値向上を目指す

静岡県内でトップシェアを誇る静岡銀行(本店:静岡県静岡市、代表取締役頭取:八木 稔)は、組織の根幹をなす人財の価値向上を目指し、人財データの可視化と一元管理を実現するタレントマネジメントシステム「タレントパレット」を本格導入しました。これは、地方金融機関として地域密着型金融の深化とデジタル変革(DX)の両輪を推進する取り組みとして注目を集めています。

静岡銀行によるタレントマネジメントシステム導入の背景

静岡銀行は、2025年度に向けた第1次中期経営計画の一環として、デジタル技術の活用により経営資源の最適配置と人財育成の高度化を目指しています。これまで多くの企業で導入が進む「タレントパレット」を取り入れることで、従業員一人ひとりのスキルや経験、キャリア志向を可視化し、科学的な意思決定に基づく人財活用に着手しています

  • 組織全体の人的資本経営の加速
  • 業務のデジタル化、人財育成強化の実践
  • 働き方改革に対応した最適な人財配置
  • 戦略的人事施策の立案と実施

「タレントパレット」とは?

株式会社プラスアルファ・コンサルティング(東京都港区、代表取締役社長:三室克哉)が開発・提供する「タレントパレット」は、人事・人材管理領域でシェアNo.1のタレントマネジメントシステムです。2025年3月末時点で全国4,300社以上に導入され、採用から育成、配置、評価、抜擢・活躍に至るまで、企業が保有する人財情報や従業員個々の志向・健康・モチベーションなど膨大なデータを一元的に管理・分析し、データドリブンな人事戦略を実現します

  • 人事・経歴・スキル・適性など多様な情報の可視化
  • AI技術による最適な人材配置や離職予兆の分析
  • 異動シミュレーションや研修選定など育成戦略に活用
  • 人的資本KPIのモニタリング

静岡銀行が「タレントパレット」に期待する効果

静岡銀行が「タレントパレット」の導入を決めた主な理由は、従業員の多様なデータを集約・分析し、個々の能力やキャリアパス、成長意欲に応じた施策を展開することで、銀行員ひとりひとりの価値を最大限に引き出す組織づくりに貢献できるためです。
データの高度な分析と可視化による科学的人事は、従来の経験則や主観に頼る人事からの大きな脱却を意味します。

  • 最適な人財配置キャリア自律支援の実現
  • データに基づいた公正な人材評価と業績連動
  • 研修やリスキリングによる自己成長の促進
  • 採用ミスマッチ防止と離職リスクの低減
  • 地域ニーズに応じた人財戦略の最適化

特に、地銀では人口減少や人手不足、地域経済の変化への対応が大きな課題です。こうした中で、若手からベテランまで従業員一人ひとりが成長・活躍できる環境を整え、職員のエンゲージメント(働きがい)の向上や健康管理(ヘルスケア)までデータ管理の対象とすることで、地域社会への持続的な貢献を目指しています。

導入プロセスと静岡銀行のDX戦略

今回の導入は、静岡銀行が掲げる「地域とともに持続的に成長し続ける金融機関」としてのビジョンのもと、人財面でも『持続可能な価値提供』を重視した取り組みです。タレントパレットを活用することで、全職員の業務履歴や評価軸を網羅したデータ基盤を構築し、部門横断的な人財の流動やキャリア形成支援を推進します。
あわせて、経営層の意思決定においてもビッグデータ活用技術を取り入れることで、現場と経営の一体化を実現し、科学的人事による銀行経営の透明性強化が進んでいます

  • 人財データの集約と全社活用
  • AI技術を活用した人事データ分析・予兆抽出
  • 従業員の自己申告やモチベーションデータを基にした施策展開
  • 地域拠点ごとの人員最適化支援
  • 人事部門の業務DX化(効率化・高度化)

また、業務のデジタル化は銀行の競争力強化にも直結します。人事だけでなく、融資や営業、コンプライアンス部門とも連携し、総合力で地域経済の発展を支えています。

静岡銀行・しずおか焼津信用金庫 金融防犯セミナーの共催

さらに、静岡銀行は地域コミュニティとの連携強化の一環として、しずおか焼津信用金庫とともに金融防犯セミナーの共催も行っています。地域金融機関として、金融犯罪の被害防止や情報共有を目的に顧客への啓発に積極的に取り組んでいます。こうした行事もタレントマネジメントによる職員の成長機会創出や、地域理解の深化を促すものです。

2025年以降の展望―人的資本と地域共創へ

静岡銀行がタレントマネジメントシステムを導入した背景には、中長期的な地域発展への強い使命感が横たわっています。今後は、AIやデータサイエンスを核に据えた人事DXの深化を進め、次のような将来像を描いています。

  • 多様なスキル・価値観を持つ職員が相互に学び合う風土づくり
  • 地域課題解決型の人財活用と社会貢献
  • サステナブルな組織運営と人財の定着・育成
  • 金融サービスを軸とした地域コミュニティとの価値共創

人財の価値が企業価値につながる時代。静岡銀行の歩みは地方金融のみならず、広く国内企業のDX・人的資本経営の先進事例としても大きな注目を集めています。

まとめ

静岡銀行は、「タレントパレット」を通じて人財データの一元管理と分析を実現し、個人・組織・地域が持続的に成長できる仕組みづくりに挑戦しています。地域金融の最前線で、デジタルと人の力が融合した新しい価値創造に、今後も期待が高まります。

参考元