世界が注目!ついにグランドオープンする「大エジプト博物館」——壮大な歴史と日本の貢献

壮大なプロジェクト、その歩み

2025年11月1日、エジプト・ギザにある「大エジプト博物館(GEM)」が、長年の期待を経てついにグランドオープンを迎えます。ピラミッドがそびえるギザの地に、新たな歴史の拠点が誕生するこの瞬間は、世界中の歴史ファンが心待ちにしていたものです。
博物館の建設は2005年に始まりました。当初の予定では2020年代前半の完成でしたが、度重なる延期を経験し、コロナ禍などの世界的な困難も乗り越えて、約20年の歳月をかけて完成となりました。
施設は約50ヘクタール、東京ドームおよそ10個分にも相当する規模で、単一文化に特化した博物館としては世界最大級。総工費は13億ドル(約1,950億円)、この巨額な資金調達に、日本が驚くほど深く関与していたのです。

壮観な展示——ツタンカーメン王の遺物が一堂に

開館の目玉となるのは、何といってもツタンカーメン王の遺物。これまでカイロ考古学博物館でしか見ることのできなかった「黄金のマスク」や副葬品の数々が集結。展示総数は10万点を超え、ラムセス2世の巨大石像や、クフ王の太陽の船など、古代エジプトの壮大な遺産が一挙に公開される予定です。2025年10月15日から開館準備のため一時休館し、11月4日より一般公開が始まります。

意外な国「日本」が果たした大きな役割

  • 資金面での貢献:大エジプト博物館の建設費用のうち、約6割(800億円以上)を日本の円借款によって調達したことはあまり知られていません。エジプト政府と協調しながら、日本は長年にわたりプロジェクトの資金繰りを支え続けてきました。
  • 技術・人材支援:エジプト現地での遺物運搬や展示に、日本の専門家や企業も参加。保存修復技術や博物館運営ノウハウ提供を通じて、文化財の保護と博物館運営に多角的なサポートを行ってきました。
  • 国際交流の懸け橋:この巨大プロジェクトは、両国の友好と文化交流の象徴となっています。日本の支援がなければ完成はなかなか難しかったと言われています。

彬子さま、初のエジプトご訪問

大エジプト博物館開館式典を彩るもう一つの話題は、三笠宮家の彬子(あきこ)さまによる初のエジプトご訪問です。日本を代表して式典に出席されるとともに、ギザのピラミッドをはじめとする古代遺跡の視察も予定されています。彬子さまは、学者としても古代文明に造詣が深く、両国の文化的な橋渡し役として大きな期待が寄せられています。

古代エジプト文明の“宝石箱”——展示は圧巻の内容

  • ツタンカーメンの黄金のマスク:金とラピスラズリの輝きが見事な世界的至宝。今後は大エジプト博物館で永久展示となる予定です。
  • ラムセス2世の巨大像:圧倒的な存在感を持つ11m超の石像がエントランスで来館者を迎えます。
  • クフ王の太陽船:ピラミッドそばから移送された、木造船として世界最古級の保存例です。王の死後の旅路を象徴しています。
  • 数万点の未展示遺物:これまでスペースやコンディションの関係で公開されなかった品々が、最新設備のもと一挙公開へ。
  • 体験型設備も充実:最新のデジタル技術を使ったVR展示や遺跡発掘シミュレーターなど、子供から大人まで楽しめる工夫も満載です。

博物館がもたらす未来

大エジプト博物館は、単なる展示施設に留まらず教育・研究・観光の新たな拠点となるでしょう。考古学者や研究者たちの活動の場としても期待され、エジプト文化の深い理解促進に大きく寄与します。観光客数も大幅な増加が見込まれており、エジプトの経済活性化にも直結するプロジェクトです。

アクセス・混雑対策も充実

  • 所在地:ギザの大通り沿い、ピラミッドから車で約5分の好アクセス。
  • 混雑緩和策:オープン当初は混雑が予想されていますが、事前チケット予約制度や分散入場など多様な取り組みが進められています。
  • バリアフリー対応:高齢者や車椅子利用者にも配慮した設計となっており、誰でも快適に見学できます。

日本人旅行者にもチャンス——学びと感動の旅へ

大エジプト博物館への日本人観光ツアーも続々企画されています。ツタンカーメン王の遺物を直接目にし、古代から現代へ続く壮大な歴史の流れを実感できる貴重な機会です。2027年には皆既日食観測ツアーと合わせて訪問予定の旅行会社もあり、今後さらに注目が高まりそうです。

エジプト×日本、そして世界へのメッセージ

歴史と文化を守り伝える使命のもと、エジプトと日本が協力して完成させた「大エジプト博物館」。ここから始まる新たな交流と発見の旅。未知の古代文明に触れることで、私たちも「世界の広がり」を感じることができるでしょう。
壮大な時と人々の営み——そのすべてが、この博物館に詰まっています。皆様もぜひ一度、「大エジプト博物館」で歴史の扉を開いてみてはいかがでしょうか

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