ソフトバンクグループ株価、史上最高値を更新 ― 米ハイテク株高とAI電力インフラで存在感

ソフトバンクグループ株価、連日続伸し過去最高値を記録

ソフトバンクグループ(SBG・9984)の株価が、2025年10月28日に26,485円の史上最高値を記録しました。前日比で+1,820円、出来高も2,420万株超と、非常に活発な売買が続いています。これは2025年4月に記録した年初来安値5,730円から大きく回復した動きで、10月以降、ほぼ一本調子で上昇基調を強めています。

米国市場の好調とAI分野の期待感が追い風

この株価上昇の背景には、米国市場におけるハイテク株の連騰が大きく影響しています。特にNASDAQ総合株価指数は直近4営業日連続で最高値を更新し、米ハイテク株と連動性の高いSBG株にとって明確な追い風となっています。

さらに、大規模AI関連インフラ事業への参画が市場の期待を集めています。トランプ米政権主導の「スターゲート」プロジェクトでは、米OpenAIやOracleとともにソフトバンクグループが主導的な役割を担います。2025年10月27日に発表された日米首脳会談共同声明でも、「日米間の投資に関する共同ファクトシート」にAI電力インフラや重要鉱物など4つの分野で約4,000億ドル規模の投資が明記され、ソフトバンクグループはAIを中心とした電力インフラ分野で存在感を増しています。

市場全体をけん引するソフトバンクグループ

28日の日経平均株価は一時293円安と反落したものの、ソフトバンクグループは個別銘柄として唯一、日経平均に大きなプラス寄与度(+165.66円)を記録。他の多くの主要銘柄が軟調な中、ソフトバンクグループのみが日経平均株価を押し上げる原動力となりました。東証プライム全体では値下がり企業が90%を超える中、ひときわ存在感が際立っています。

直近の株価推移と市場参加者の反応

  • 10月28日終値…26,290円(高値26,485円、出来高24,201,500株)
  • 10月27日終値…25,470円(前日比+1,590円、出来高23,260,500株)
  • 10月21日終値…24,920円
  • 10月16日終値…23,830円
  • 10月14日終値…20,880円
  • 10月1日終値…18,240円

株価の上昇は、短期間で急激に進んでいます。市場参加者の見方としても「強く買いたい」とする投票が全体の69.85%を占めており、「様子見」「売りたい」層はごくわずかとなっています。

ソフトバンクグループの強み ― グローバルAIインフラのリーダーシップ

ソフトバンクグループが注目される最大の理由は、AI・半導体・電力インフラの三位一体の戦略が評価されている点です。特に先端AI技術の活用に関して、米国大手ハイテク企業や日本の大企業(日立製作所など)との連携を積極化。さらに、AIの発展に不可欠な電力インフラや重要鉱物分野での国際的な投資も加速させており、海外投資家の注目が高まっています。

今後のAI社会に必要不可欠な「大型電力インフラ」整備に取り組みながら、日本企業としての国際的な存在感を増しつつあります。

競合との比較と今後の注目ポイント

今後の日本株市場では、SBGとアドバンテスト(6857)など一部ハイテク銘柄が、市場全体の方向性に与える影響が極めて大きくなっています。日経平均一段高となるかどうかは、これらの銘柄の値動きがカギを握ります。

なお、目先の高値圏での利益確定売り圧力も無視できないため、今後は株価の変動リスクに注意が必要ですが、金融市場全体の注目度は引き続き高いままであるといえます。

まとめ ― ソフトバンクグループへの期待と市場の動向

  • 2025年10月28日に史上最高値26,485円を記録、年初来高値を大きく更新
  • 米ハイテク株高・グローバルAIインフラの主導・日米大型投資案件の発表が株価を押し上げた主要因
  • 市場参加者の多くが今後も株価上昇を強く期待
  • 日経平均に対する寄与度も突出しており、今後も日本株市場全体の方向性を占う主役となる可能性が高い

今後もソフトバンクグループを巡るAI・電力インフラ投資の動きや、米国市場の情勢、国内外の政策発表には要注目です。

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