都内に新たな波―「トライアルGO」新規オープンで注目集まる!
2025年11月、トライアルホールディングスが展開する新しいコンビニ業態「トライアルGO」が東京都内に初進出しました。都内の3店舗(富士見台駅北店・西荻窪駅北店・中野中央5丁目店)は、同一商圏内に競合のセブン-イレブンやファミリーマート、ローソンがひしめく激戦区。ここで「トライアルGO」はどんな特徴や強みを打ち出しているのでしょうか。「トライアル」の動向から、“省人化策”やグループ再編、各地の新店舗情報まで、やさしく丁寧に解説します。
「トライアルGO」とは?進化するスマートストア
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24時間営業・小型のスマートストア:「トライアルGO」は従来のコンビニよりも少し広めのスペースを有しつつ、生鮮食品、総菜、日用品も網羅した品ぞろえが特徴です。
都内の新店舗は、西荻窪駅北店が2025年11月7日オープン予定、他にも練馬区の富士見台駅北店、中野中央5丁目店も同時期に誕生します。 - AI決済やスマートカート導入:最先端のIT技術を用いたレジ無人化や、手軽なセルフレジ、スマートカートによる買い物体験の効率化、省人化を進めています。これが今回の「2大省人化策」(省人化=人手を減らしつつ効率化する策)の柱です。
- 300円台弁当や総菜で価格競争力:「トライアルGO」は、福岡県の既存店でも弁当や総菜類を300円台に抑えています。従来コンビニの弁当が500~600円台の価格帯である中、特に学生や若年層のニーズに絶大な支持を得ています。
拡がる「トライアルGO」の関東進出—西友とのグループ再編も
トライアルホールディングスは2025年7月、西友を買収し、そのノウハウやプライベートブランド商品をグループ店舗に導入するに至りました。これにより、関東エリアを中心とした都市型小型店舗の展開が本格化しています。
- 小型スマートストアの年内複数出店:記者会見で永田社長は、「買い物を面白く、暮らしを豊かに」を掲げ、テクノロジーを生かした無駄の削減、消費者の利便性向上を大きくアピールしました。
- 複合業態の誕生:東京都小平市では、既存の西友花小金井店を改装して「トライアル・西友初の複合店」が2025年11月28日に新規オープンし、価格面でも「安くて良品」を売りとした新しいフォーマットが誕生しました。
- プライベートブランド強化:「みなさまのお墨付き」など西友PB商品が今秋以降、全国トライアル店舗に広がり、グループとしての総合力が高まっています。
「2大省人化策」の詳細—次世代型店舗のヒミツ
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無人・省人化レジソリューション:
店舗の主要なレジカウンターはセルフレジ仕様。さらにAIによる自動決済やセンシング技術が導入され、人手不足に対応しつつ正確・迅速な会計を実現します。 -
スマートカートの実用化:
買い物カートに取り付けられたタブレット端末や重量センサーが、商品を“入れるだけ”で自動認識し、レジでのスキャン作業を大幅に省力化します。
これにより、従業員の人手を大幅に減らしつつもサービス品質を維持、省エネ・省スペース設計の新しい都市型店舗運営を可能にしています。
首都圏主要エリアにオープン、周辺環境との競争も激化
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各店舗の立地:
富士見台駅北店(練馬区)、西荻窪駅北店(杉並区)、中野中央5丁目店(中野区)は、競合大手各社の店舗が点在するエリアにオープン。特に西荻窪駅北店はアクセスも便利で24時間営業を実現し、通勤・通学利用にも期待が高まります。 -
雇用面も活発に:
各店舗ではオープニングスタッフも募集され、地元の新たな雇用創出にも貢献しています。 -
地域密着型への挑戦:
品ぞろえや惣菜、生鮮食品のバリエーションで“大手コンビニとの違い”を際立たせ、ディスカウント志向の消費者やファミリー層のニーズにも応える店舗を目指しています。
グループ全体の動き—青森トライアル社長交代・事業再建の現状
グループ動向として、青森トライアルでは社長交代が発表され、元トライアル副社長の原野氏が新社長に就任。この人事は事業再建と更なる地域密着強化を託されたものとなっています。青森および東北エリアでもトライアルグループのプレゼンス拡大を狙っています。
各地で進む新店舗—スーパーセンタートライアル塩釜店にも新店舗誕生
首都圏ばかりでなく、東北地方・宮城県のスーパーセンタートライアル塩釜店内にも新しい店舗がオープン予定。ディスカウントストアの強みを活かした多様な品ぞろえ・価格設定で、地域の日常生活に寄り添う存在を目指しています。
なぜトライアルGOが注目されるのか?—今後の小売市場展望
- 価格破壊による競争力の強化:生活防衛志向の高まりの中、「安さ」や「便利さ」、省人化といったワードが消費者の購買動機に直結しています。既存のコンビニとは異なる“次世代型ストア”、「トライアルGO」が提供する高コスパ総菜や生鮮食品は特に若年層やファミリー層に人気です。
- 省人化・スマート化による持続可能な店舗運営:少子高齢化や人件費高騰、首都圏を中心とした店舗運営の課題をクリアし続けるため、今後も「トライアルGO」型店舗が小売業のスタンダードになっていく可能性があります。
- グループ再編と地元密着の両立:西友買収や地方店舗の再建など、グループの組織力強化が各地域の消費者メリットでもある点は今後も注目されます。
まとめ—トライアルグループの革新が日本の小売を変える
2025年秋冬、「トライアル」は都心と地方の両方で新業態・新店舗を次々とオープンさせ、小売市場に新たな存在感を放っています。今後は現場の省人化技術と、安さ・便利さの追求、グループ全体のシナジーがどこまで消費者の心をつかむのか注目されます。




