ワールドシリーズ迫るブルージェイズ本拠地、ファンは「庶民泣かせ」の高額チケットに困惑
2025年10月、トロント・ブルージェイズとロサンゼルス・ドジャースによるワールドシリーズが開幕を迎え、大きな話題となっています。両球団の本拠地では、歴史的な激戦に期待が高まる一方、異常なまでに高騰した観戦チケットの値段が「庶民には手が届かない」とファンの嘆きを呼んでいます。
チケット価格高騰の背景
今年のワールドシリーズは例年以上の注目度を集め、各試合のチケットは争奪戦状態が続いています。特にドジャース本拠地であるロサンゼルス・ドジャースタジアムだけでなく、ブルージェイズの本拠地であるトロント・ロジャース・センターでも価格が高騰。最安値でも約11万円、最高値に至っては300万円前後という驚異的な金額が報道されています。比較的リーズナブルに観戦できるとされてきたMLBでも、ワールドシリーズ前夜の熱気が、チケット市場に空前の高値を呼んでいるのです。
- ロジャース・センターの最安値は1000ドル超(日本円で約16万円)。
- ドジャースタジアムでは最高値3,000,000円(約9,000ドル)が報道されている。
- 一部席の最安値でさえ15万円前後。
本拠地で観戦できることの意義とファンの葛藤
ブルージェイズ本拠地であるロジャース・センターは、カナダ唯一のMLB球団の聖地として、多くの市民やファンに親しまれてきました。特にワールドシリーズ進出は球団史に残る快挙であり、多数のファンが現地観戦に強い憧れを抱いてきました。
しかし今回の値上がりで「誰もが気軽に球場に足を運べる」というMLBの良さが揺らぎ、市民からは「庶民には無理」「こんなに払う必要があるのか」「野球観戦が贅沢になってしまった」といった声が相次いでいます。実際、ブルージェイズファンの中心層である家族連れや熱心な地元市民には、1試合の観戦で数十万円の出費は現実的とは言えません。
ファンのリアルな声、「そんなに払う必要ある?」
- 「一生に一度のチャンスなのに、値段が高すぎてあきらめるしかない」
- 「地元ファンこそがスタンドを埋めるべきなのに、セレブや転売が席を独占している」
- 「家族4人分のチケットが住宅ローン並みの額だ」と、生活実感として受け止め切れない人も。
こうした声は、SNSや現地メディアでも多数報道され、市民の不満は拡大しています。ワールドシリーズという「夢舞台」を、できるだけ多くのファンが実体験できるよう、今後のチケット流通や価格設定の改善を求める声も高まっています。
ロジャース・センターのチケット入手事情
MLB公式サイトや公認チケットマーケットプレイスでは、事前購入が奨励されています。ブルージェイズ戦のチケットは事前に買うことで価格安定や席の確保につながると案内されています。特にワールドシリーズのような大イベントは、発売開始直後に売り切れる可能性もあるため、ファンの多くは発売日の朝からオンラインでチケット争奪戦に参加しています。
- 事前購入のメリットには、座席選択の自由度・安心感・仲間との連席確保などが挙げられる。
- 比較的安価な試合は、平日・マイナー相手の通常戦に限られる。
- 今季のポストシーズン、特にワールドシリーズでは一部プラチナ席が過去最高額に達している。
チケット転売やプレミアム化への懸念
近年、MLBの人気急騰に伴い、チケットの「転売市場」も急拡大しています。このため公式販売開始後に転売価格が瞬時に数倍へ跳ね上がる現象が日常化し、不満の声もやみません。ファンの間では「本当に野球が好きな人が、正規の値段でチケットを買える仕組みが必要」という議論も活発になっています。
- 公式マーケットプレイス以外で購入する場合、価格が5倍~10倍になるケースも。
- ブルージェイズ本拠地では、地元ファンクラブ優先販売や本人確認付きチケットなど、転売対策の新施策も始まっています。
「家族で楽しむ野球」の困難とハロウィーンの明るい一幕
そんな中、SNSではスター選手フリーマンの家族がハロウィーンを楽しむ姿も話題となりました。フリーマン夫人が激写した、次男ブランドン君と三男マックス君が仲良く仮装で街を歩く写真が、重苦しいチケット騒動の合間に「子どもと野球、子どもとイベント」の大切さを思い起こさせてくれます。
市民にとって野球観戦は、単なる娯楽やビジネスではなく「家族の笑顔」「地域の誇り」と深く結びついてきた文化です。今回のワールドシリーズでは、多くの市民が価格面で悔しい思いをしたものの、選手たちの奮闘や地域の盛り上がり、そして家族の団らんこそが本来の野球の魅力であることを再認識させられました。
MLB本拠地観戦の今後、ファンのための制度改善は?
MLBと各球団は「誰もが手軽に野球を楽しめる」環境や仕組みづくりに今こそ取り組むべき局面を迎えています。ブルージェイズ本拠地では以下のような検討が始まっています。
- 地元市民優先の抽選制度導入
- 学生・子供向けの割引チケット拡充
- 複数試合パックの価格見直し
- 公式アプリによるチケット転売防止
一方で、チケット販売の仕組み自体は「需要と供給」「付加価値」によって価格が決まるため、完全な解決には時間がかかる見通しです。しかし、地域の誇りであるブルージェイズに今後も多くの市民が声援を送れるよう、球団・MLB本部・ファンが一体となった議論が必要でしょう。
まとめ:現状、そしてファンが未来に望むもの
- 2025年ワールドシリーズは前代未聞の高額チケットが話題に。
- ブルージェイズ本拠地での観戦は「庶民泣かせ」の高いハードルに。
- 安価な観戦機会の拡大と転売対策への期待。
- 野球観戦の本来の価値=家族・地域・市民の一体感をどう守るか。
今シリーズはMLB人気の裏で、「誰のための野球か」があらためて問われる一幕となりました。ブルージェイズ本拠地での観戦が、再び多くの家族・市民の手に届くよう、チケット流通制度の抜本的議論が望まれています。



