2025年秋、全国でインフルエンザ急拡大 ― 過去10年で2番目の早さ、北海道など学級閉鎖も急増
インフルエンザ感染者数、8週連続で増加
2025年秋、日本全国でインフルエンザ感染者数が8週連続で増加し、例年にない早さで流行シーズンとなっています。厚生労働省の調査によると、10月初旬時点で1医療機関あたり2.1人の患者が報告されており、流行入りの目安である「1人」を大きく超える状況です。前年より5週も早く流行シーズンに突入し、過去10年間で2番目の速さと発表されています。
幼稚園・小中学校で相次ぐ学級閉鎖 ― 北海道でも拡大傾向
全国的な流行拡大により、各地の幼稚園、小学校、中学校で学級閉鎖が相次いでいます。特に北海道では集団発生が多く、自治体や教育委員会が人混みの回避やこまめな手洗いの徹底を呼びかけるなど、感染対策強化が続いています。東京都など都心部でも感染者数が急増し、地域を問わず警戒が必要な状況です。
感染状況の地域差と今後の見通し
- 特に感染者数が多いのは沖縄、東京、宮崎の3都県が上位。
- 医療機関への受診数が急増しており、秋から冬にかけてさらに感染拡大が予想されます。
- 流行シーズンは例年9月~翌年8月までだが、今年は9月の段階で患者数が急増している。
流行中のインフルエンザ型はA型 ― 経鼻ワクチンにも注目
2025年シーズンではA型インフルエンザが特に目立っています。A型は重症化しやすい特徴もあり、対策の徹底が強く呼びかけられています。最近では経鼻ワクチン(鼻から投与するワクチン)も選択肢の一つとなり、注射針を使用しないため子どもにも接種しやすい方法として注目されています。医師や自治体はワクチン摂取を積極的に勧めており、早期の予防体制が重要とされています。
学級閉鎖・臨時休校の実態
2025-26年シーズンの集団事例報告数では、全国合計で210件の施設等で臨時休業が発生、うち小学校70件、中学校58件、保育所55件など特に子どもたちの施設で休校・休園が目立っています。社会福祉施設での報告は少ないものの、昨年度の同時期に比べるとペースが非常に早いのが特徴です。
厚生労働省・医療機関からの注意喚起
厚生労働省・各自治体は、感染拡大を防ぐために次のような注意事項を強調しています。
- 人混みを避ける ― 不要不急の外出は控える
- 手洗い・うがいの徹底 ― 外出後・食事前などは必ず行う
- マスクの着用 ― 特に人混みや医療機関では着用推奨
- ワクチン接種 ― 早期の予防に効果的
また、インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行にも警戒が必要とされ、今後も各地で感染症対策の徹底や情報発信が続く見込みです。
予防・対策のポイント ― 家庭と学校でできること
- 家庭内では、手洗い・うがい、部屋の換気、十分な休養と栄養摂取を意識する。
- 学校や保育施設は、登校前の健康チェック、発熱などの症状がある場合は自宅療養を推奨する。
- 高齢者・持病のある方は、医師と相談し早めのワクチン接種を検討する。
さらに、周囲に感染症患者が出た場合は速やかな医療受診と、感染拡大の防止を心がけましょう。集団生活の場では、細やかな健康観察と柔軟な対応が今まで以上に重要です。
インフルエンザ流行についての最新情報を確認しよう
インフルエンザ流行は地域ごとに差があり、最新の情報は国立感染症研究所や厚生労働省の公式発表をチェックすることが大切です。状況によっては感染拡大防止のため、学校や施設で臨時休業になる場合もありますので、各家庭や地域は行政の指示に従って安全を最優先に行動しましょう。
まとめ ― 2025年秋冬は徹底した予防で健康を守ろう
例年より早いインフルエンザ流行シーズン入りの今年は、子どもたちの学校生活への影響も大きく、社会全体での予防対策が求められます。特にA型インフルエンザが流行の中心となっているため、早期のワクチン接種や日々の感染症対策が欠かせません。人混みの回避や手洗いを毎日の習慣とし、家族みんなで健康を守っていきましょう。