鈴木杏も推薦!映画『トリツカレ男』が描く「信じること」の力
映画『トリツカレ男』FM大阪公開収録 in あべのキューズモール開催!
2025年10月、映画『トリツカレ男』がいよいよ全国公開となりました。この作品の魅力を伝えるため、FM大阪公開収録 in あべのキューズモールが盛大に開催され、多くの映画ファンが集まりました。
公開収録イベントでは、出演者やスタッフ、そして原作ファンが一堂に会し、撮影秘話や作品に込めた思いについて語り合いました。特に会場を沸かせたのは、主人公ジュゼッペを演じる佐野晶哉さんと、ヒロインのペチカ役・上白石萌歌さん。リアルな役作りや感情表現について、来場者の質問にも丁寧に答えていました。
イベントの最後には、映画の主題歌「ファンファーレ」(Awesome City Club)の生演奏も披露され、観客は感動に包まれました。
『トリツカレ男』とはどんな物語?
いしいしんじさんの同名小説を原作とする『トリツカレ男』は、「何かに夢中になったときの人の心の動き」をユーモラスかつ温かい眼差しで描いたミュージカル・アニメ映画です。
物語は、何か好きになると無我夢中になってしまう“トリツカレ男”のジュゼッペが、公園で風船売りをしている少女ペチカに出会い、恋をしたことから始まります。個性的なキャラクター、独特な世界観、そして時にシュールで哲学的な展開が、世代や性別を超えて多くの共感を呼んでいます。
豪華キャストと制作陣が集結
- ジュゼッペ:佐野晶哉(Aぇ! group)
- ペチカ:上白石萌歌
- シエロ:柿澤勇人
- ツイスト親分:山本高広
- サルサ親分:川田紳司
- ペチカの母:水樹奈々
- タタン:森川智之
原作:「トリツカレ男」(いしいしんじ/新潮文庫刊)
監督:高橋渉
脚本:三浦直之
キャラクターデザイン:荒川眞嗣
音楽:atagi(Awesome City Club)
主題歌:Awesome City Club「ファンファーレ」
アニメーション制作:シンエイ動画
配給:バンダイナムコフィルムワークス
著名人もコメント!鈴木杏・梶裕貴らの絶賛の声
公開前から高い注目を浴びた『トリツカレ男』には、著名人からの熱いコメントが続々と寄せられました。なかでも目を引くのは、女優の鈴木杏さん。彼女は「何か(誰か)に夢中になる心の美しさと危うさ、その先にある共鳴の瞬間にとても励まされた。自己嫌悪や迷いで前に進めなくなったとき、この映画の歌や風景がそっと背中を押してくれます」と、自身の経験を重ねて作品のメッセージに共感を寄せました。
また、声優の梶裕貴さんも、「ジュゼッペの一途な想いと、その不器用ながら真剣な生き様に胸を打たれました」と率直な感想を発信。小説家・劇作家の柳美里さんは、「自分自身も“トリツカレ女”で、何か夢中になると周囲に呆れられることもあった。この映画には、そんな人たちへの温かなエールが込められている」と語っています。
脚本家・演出家の成井豊さんも「男の子が女の子を想う気持ちの純粋結晶みたいな物語で、それがそのまま映画になった感じ。原作ファンとしてもとてもうれしかった」と絶賛しています。
観客のレビュー:「信じること」のメッセージ
鑑賞した人々のレビューやSNSの投稿にも、作品への共感があふれています。特に多かった感想は、「自分も誰かや何かに夢中になったことで悩んだ経験がある」「ジュゼッペのように世間とは違う自分を許してあげたい」という、心に寄り添う声でした。
ある映画ファンは「人を信じる気持ちがどんなに大きな力になるか、改めて気付かされた」と感動を語り、別の学生は「現実では報われないことの多い恋や憧れ、夢中になる気持ちを肯定してくれるこの映画が好き」と素直な思いを綴っています。
物語の中には、“何か”に取り憑かれることで周囲から理解されず苦しむキャラクターも現れますが、彼らが自分自身を受け入れ、周囲と交わっていく姿が、今を生きる私たちに静かに響きます。
アニメーションならではの不思議な世界観
本作は、シンエイ動画による高品質なアニメーションも大きな魅力です。鮮やかな色彩と緻密なキャラクターデザインが、現実では描ききれない「心の中の風景」を映像化しています。
特に、ジュゼッペがペチカのために“タタン先生”に扮する有名なシーンは、現実の枠を超えた大胆な展開が話題に。観客も「アニメだからこそ可能だった表現」と拍手を送っています。
また、主題歌「ファンファーレ」が物語と調和し、ラストシーンでは涙を誘う演出も。映像・音楽ともに、観る者の五感に訴える力強さがあります。
男女・年齢を問わず心に響く普遍的なテーマ
『トリツカレ男』が幅広い世代から支持される理由は、「誰かを、何かを全力で信じる純粋な心」と、その先にある「孤独」や「痛み」まで包み込む深い人間ドラマにあります。
自分らしく生きることを迷い、立ち止まることの多い現代社会。ジュゼッペやペチカ、そして登場人物たちの成長は、やさしく私たちの背中を押してくれるでしょう。著名人からのコメントや多くのレビューが証明する通り、この映画は、多くの「夢中になりたい人」にとってかけがえのない一本となっています。
さいごに──「夢中になること」を肯定する勇気をもらえる作品
『トリツカレ男』は、好きなものにひたむきになることの素晴らしさ、その中で生まれる葛藤や成長、信じることの力を描いた、新時代の傑作アニメ映画です。鈴木杏をはじめとした数多くの著名人が絶賛する理由は、ただ美しいだけでなく、人の弱さや不器用さも肯定し寄り添う物語にあるのだと思います。
この映画を観終えたあと、自分の「好き」をもっと大切にしたくなる―そんな温かい余韻に包まれて、きっと明日からが少しだけ勇気に満ちたものになるはずです。