ホンダ「スーパーカブ」新基準原付で街乗り再開拓!価格上昇も魅力的進化
2025年10月16日、ホンダは新基準原付一種に適合した「スーパーカブ110 Lite」「スーパーカブ110 プロ Lite」「クロスカブ110 Lite」を発表しました。新基準対応車としては「Dio110 Lite」を含む4車種が一斉に登場し、従来から根強い人気を持つカブシリーズが新たな時代に向けて大きく進化しました。
新基準原付一種とは?
新基準原付一種は、これまでの原動機付自転車(50cc以下)より、排気量が50cc超〜125cc以下、そして最高出力が4.0kW以下に制御された車両が該当します。これにより、これまで原付免許では乗れなかったより排気量の大きいモデルにも原付免許で乗れるようになりました。特に街乗りユーザーにとって利便性や選択肢の広がりが期待されています。
「スーパーカブ」新基準モデル4車種の特徴
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スーパーカブ110 Lite
- 街乗りをターゲットにした使い勝手の良いモデル
- 109cm³エンジン搭載、最高出力3.5kWに最適化
- 価格は341,000円(税込)
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スーパーカブ110 プロ Lite
- 業務用途にも耐えるタフさと積載力
- 109cm³エンジン、最高出力3.5kW
- 価格は385,000円(税込)
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クロスカブ110 Lite
- アウトドアテイストを強調したスタイル
- 109cm³エンジン、最高出力3.5kW
- 価格は401,500円(税込)
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Dio110 Lite
- スクータータイプでより軽快な走りと扱いやすさ
- 空冷・4ストローク・OHC・単気筒・109cm³エンジン。最高出力は3.7kWと制御
- 価格は239,800円(税込)
新基準原付モデルの安全性・機能向上
これら新基準原付モデルは、安全性と使い勝手の大幅向上が特徴です。新たに前輪ディスクブレーキが標準装備され、前輪のみを制御するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)も採用。さらに、前後輪にキャストホイールとチューブレスタイヤが装備されており、耐久性やメンテナンス性が向上しました。
メーターには速度警告灯やギアポジション、時計などの多機能表示を搭載し、視認性や操作性も向上しています。フロントカバーには新基準原付に適合したホンダの原付一種モデルを示す専用ロゴが配置され、ブランドの信頼感と安心感をユーザーに伝えています。
価格は約4割上昇―背景と理由
注目されるのは価格の上昇です。今回の新基準原付は、従来の50cc原付モデルに比べて4割近く価格がアップしておりますが、これは新基準対応のための制御システムやABSなどの安全機能強化、さらには車体の高性能化・耐久性向上が主な理由です。
この価格上昇にも関わらず、排気量アップによる余裕ある走りと高い使い勝手、安全性、そしてホンダならではの信頼性が多くのユーザーに新たな価値を提供すると評価されています。
原付免許で110ccに乗れるメリット
これまで原付免許では50ccまでのバイクしか運転できませんでしたが、今回新設された区分基準により、排気量110ccまでのバイクに原付免許で乗ることが可能になりました。スーパーカブ110 Liteをはじめとする対象モデルは、従来以上に力強い加速、安定した高速走行ができるため、交通量の多い都市部や郊外への通勤・通学でも「速い・安心・快適」と好評です。
特に坂道や二人乗りでの走行など、従来の原付バイクでは力不足を感じていたシーンも、110ccエンジンの余裕あるトルクによって安心して利用できるのが大きなメリットです。
新型カブが街乗りシーンを再構築
スーパーカブは1958年の登場以来、世界で1億台以上が生産され「日本のバイク」として国内外で親しまれてきました。新基準原付による区分拡張と車種進化で、従来の配達・ビジネス用途だけでなく、個人の街乗りからツーリング、レジャーまで幅広いシーンでの活躍が期待されます。
これら新基準原付モデルは、2025年12月11日(木)より全国のHonda二輪店で販売開始。なお、「スーパーカブ110 Lite」は、10月29日から開催される「ジャパンモビリティショー2025」でも展示される予定です。実車が多くのユーザーの目に触れることで、新原付時代への期待感がさらに高まることでしょう。
ユーザーの反応と今後の展望
ユーザーや業界関係者からは「原付免許でも110ccに乗れるのは画期的」「安全装備や使い勝手の進化は嬉しい」「価格上昇は痛いが、それ以上の価値を感じる」といった前向きな声が多く上がっています。
ホンダは今後も原付一種のラインナップ強化を進める方針を示し、多様化するユーザーニーズに応える製品開発を続けていくとされています。日本全国の通勤・通学、そして日常の足として、新型スーパーカブが新たなスタンダードとなる日も近いかもしれません。
まとめ:街乗りと生活を変える「新型スーパーカブ」
今回登場したホンダの新型カブシリーズは、街乗りを再定義する原付市場の新潮流を象徴しています。原付免許で110ccバイクが運転可能となり、利便性・安全性・快適性の三拍子が揃った新基準原付は、日々の移動に新しい選択肢と可能性をもたらしてくれるでしょう。価格アップには慎重な声もありますが、実質的な性能・装備の進化を体感できるのは“新しいカブ”ならではの魅力です。今後の街乗りシーンで、どのような新しい日常が描かれていくのか期待が高まります。