サイボウズ、松山市と包括連携協定を締結 ― 地方創生とデジタル化で新しいまちづくりへ
2025年9月24日、松山市とサイボウズ株式会社が包括連携協定を締結しました。これは、松山市のデジタル化推進・地方創生や地域活性化、さらに「チームワークあふれるまちづくり」の実現を目的とした注目すべき取り組みです。サイボウズが持つデジタル技術やチームワークの知見を最大限に活用し、新しい地域社会のモデルへと進化していく道筋が期待されています。
協定締結に至るまでの背景と経緯
松山市とサイボウズ株式会社の関係は今回が初めてではありません。2017年10月に両者はすでに連携協定を結んでおり、それ以来、松山市内企業の働き方改革推進や地域課題の解決に共に取り組んできました。これまで個別・部分的に展開してきた協働範囲を、今回の連携協定で大きく拡充。「地方創生」や「チームワークあふれるまちづくり」の実現という社会的・時代的要請に応える包括連携協定となりました。
締結式の様子
- 場所:松山市役所 本館3階 第1会議室
- 時刻: 令和7年9月24日(水) 午後4時~4時15分
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出席者:
- 松山市長 野志 克仁 氏
- サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野 慶久 氏
- 協定書署名・記念撮影・報道取材への対応も行われました
包括連携協定の主な内容と連携分野
今回の包括連携協定では、デジタル技術を活用した幅広い分野での協力が約束されています。具体的な連携内容は以下の通りです。
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業務改善・効率化
松山市の行政や関連機関で、サイボウズのデジタルノウハウを活用し、業務の改善と効率化を推進します。これにより市民サービスの質向上や、職員・市民双方の負担軽減が期待されます。
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デジタル人材の育成・定着
地域社会の未来を担うデジタル人材の育成にサイボウズが参画し、地元にその力を根付かせます。教育機関や地域企業と連携しながら、最新ITスキルやコラボレーション技術の提供が行われます。
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愛媛オレンジバイキングスと地域活性化
サイボウズが運営参画するプロバスケットボールチーム「愛媛オレンジバイキングス」と連携した地域イベントやスポーツを通じての交流促進、さらに次世代育成など、地域に元気をもたらす活動が強化されます。
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地方創生やチームワークあふれるまちづくり
これら全てを含む、地方創生と市民主体のまちづくり実現の推進を目指しています。
サイボウズの取り組みと地域貢献の位置付け
サイボウズは日本を代表するクラウド型グループウェアメーカーとして、多様な働き方、効率的なチーム運営、デジタル人材育成などを重点施策に掲げてきました。松山市との協働によって会社の持つ知見やノウハウを地域社会へ還元することで、「市民一人ひとりが主体となった地域課題解決力の向上」を目指します。
また、愛媛県はサイボウズ創業者・青野慶久社長の出身地でもあり、同県内での更なる社会貢献に対する想いも強く感じられます。
協定がもたらす今後への期待
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DXによる市民サービスの質向上
デジタル技術を効率的に行政運営へ取り入れることで、住民の利便性向上・手続きの簡素化が加速します。
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教育機会の拡大と地元定着型人材の創出
プログラミングやAI、クラウド活用の研修・実践プログラムが展開され、若者の地元定着やUターン就職も促進します。
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地域スポーツと連携したコミュニティ活性化
オレンジバイキングスと連動した子ども向けイベントや市民向けスポーツ交流、また地域活性化キャンペーンが今後も展開される予定です。
サイボウズデイズ2025と最新テクノロジーの紹介
同じく話題となっているのが「サイボウズデイズ 2025」の開催です。2025年10月27・28日に開催された本イベントではテーマを「ノーコードAIランド」とし、ノーコード(プログラミング不要)でAIやクラウド資源を活用できる最新技術が一堂に会しました。
今回、ユニフィニティー社やReckoner(クラウド型データ連携ツール)など、多数の注目ベンダーがブース出展。松山市・サイボウズの協定と同様に、地域や企業のDX化(デジタルトランスフォーメーション)に寄与する先進的な技術ソリューションが紹介されました。
松山市民や地元企業への具体的メリット
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業務・事務手続きの自動化や可視化の進展
市職員や関連団体の作業負荷を軽減し、本来必要な市民対応や企画業務へ人的資源を集中できます。
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地域企業・若手人材へのIT教育機会の拡充
クラウド・AIノウハウを地元企業や学生向けにも水平展開し、愛媛全体の生産性向上につなげます。
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より開かれた市政と市民参加型プロジェクトの実現
ITツールを活用した行政・市民参加型の新規事業や地域課題解決ワークショップが普及し始めています。
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スポーツ・イベントを通じた地域内交流の深化
多世代で関わり合う社会、次世代育成へとつなげていくきっかけが増えます。
今後の展望とサイボウズ・松山市双方の発信
今回の協定締結を皮切りに、市民目線でのサービス改善・地元目線の雇用増進を実現し、「人と人をつなぐIT」「誰ひとり取り残さないデジタル活用」を具体的に地域社会へ実装する動きが加速します。
サイボウズと松山市は共同で研究報告会や市民・企業対象のセミナー・ワークショップも今後開催予定。市民参画の新たな形が今後ますます注目される展開となっています。
また、旬のテーマであるノーコードやAI活用、クラウド連携といった先端技術の社会実装が、市民生活や地域経済にどのような変化をもたらすのか、引き続き両者の取り組みには注目が集まります。
まとめ
松山市とサイボウズの包括連携協定は、単なるIT支援や効率化にとどまらず、「人」を主役としたまちづくりへの挑戦でもあります。デジタル技術・スポーツ・教育・市民参加を柱に、愛媛・松山発の地域イノベーションモデル創出に今最も注目が集まっています。