芳根京子&高橋海人、“入れ替わり”のリアルな感情表現 映画『君の顔では泣けない』新場面写真解禁

いよいよ2025年11月14日(金)に全国公開を控えた映画『君の顔では泣けない』(監督:坂下雄一郎)。その話題作から、主演の芳根京子さんと高橋海人さん(King & Prince)が“入れ替わり”に直面する2人の複雑な心情を静かな強い熱量で表現した場面写真が新たに解禁されました。この厳選シーンは、映像の根底に流れる切なさや2人の繊細な心理描写がいっそう際立つことで注目されています。

高校時代の“きっかけ”から始まる、15年の物語

原作は、君嶋彼方さんによる第12回野性時代新人賞受賞作を改題した小説『君の顔では泣けない』。2021年にデビューし、重版が決まるなど大きな話題を集めました。物語は、高校1年生の坂平陸(芳根京子さん)と水村まなみ(高橋海人さん)が、夏のプールで一緒に落ちたことをきっかけに心と体が入れ替わってしまうところから始まります。

物語の大きな特徴は、“入れ替わり”をコメディタッチで描くのではなく、リアルな日常を丁寧に描いていることです。2人はいつか元に戻ることを信じてこの事実を周囲に隠し、入れ替わったまま15年の月日を共に歩んでいきます。15歳から30歳まで、2人は入れ替わった状態のまま成長し、進学、初恋、就職、結婚、出産、親との別れといった人生のターニングポイントを経験します。

“自分になりきれない”2人の苦悩と葛藤

今回解禁された場面写真でも、芳根京子さん演じる“陸”と高橋海人さん演じる“まなみ”は、互いに相手の体に入れ替わったまま日々を過ごしています。まなみは陸の身体を借りて自分の母親に接し、陸はまなみの家族と共に暮らす日々。お互いの立場に戸惑いつつも、時に理解し合い、時に衝突しながら関係を深めていく姿が印象的です。

その中で、2人が抱える苦悩や葛藤は特別なことばや大げさな演出ではなく、静かな佇まいや表情、何気ないしぐさの中に現れます。普段の自分ではない“顔”で、好きな人と向き合ったり、仕事をしたり、家族と過ごしたり――。“自分らしい自分”でいられないもどかしさ、でももう自分として生きるしかない覚悟と不安、そんな複雑な感情の機微を芳根京子さん、高橋海人さんともに繊細な演技で表現していることが大きな見どころです。

コメディではなく、等身大のリアルに

監督の坂下雄一郎氏は、“入れ替わり”という設定をコメディとして描くのではなく、より現実的な日々の連続性の中に置くことで、観客の共感を呼ぶ作品にしたといいます。2人は“入れ替わり”に戸惑いながらも、自分らしさを模索し続けることで、相手の人生や自分自身を見つめ直していく――。その過程で、ときには理解し合い、ときにはぶつかり合うことで、関係性が変わっていく様子が丁寧に描かれています。

新場面写真で見る、2人の織りなす感情

今回解禁された場面写真では、まなみ(高橋海人さん)が陸の身体で母親と静かに向き合う姿や、陸(芳根京子さん)がまなみの家族と食卓を囲むシーンなど、日常の中の“ちょっとした違和感”がにじみ出ているものもあります。また、“入れ替わった2人”が大人になり、仕事や家庭、そして自分の親との別れを経験していく姿も印象的です。

ファンの間では「高橋海人さんの演じる“まなみ”(陸の体)が、男性の立場から女性の人生を生きる難しさと戸惑いを感じる」「芳根京子さんの“陸”は、いつも心のどこかで“本当の自分”を探しているような繊細さがある」といった声も上がっています。このように、場面写真からも2人の細やかな演技と物語の世界観が強く伝わってくるのが本作の特徴です。

キャスト・スタッフコメント

主演の芳根京子さんは「“自分自身”であろうとしながら、でも相手の人生も思いやる難しさ、そして成長していく2人の姿を丁寧に演じることで、きっと観客の方にも伝わるものができればと思っています」と語っています。一方、高橋海人さんは「“まなみ”として男性の人生を過ごすのは、本当に大きなチャレンジでした。苦悩も葛藤も多かったですが、作品に向き合ってよかったと感じています」とコメントしていました。

監督の坂下雄一郎氏は「ありのままの日常の中に、“入れ替わり”という非日常を落とし込むことで、人生の転機や喜び、悲しみをよりリアルに伝えられたのではないかと思っています」と語り、制作スタッフ一同、観客に届けたい“新しい男女入れ替わりもの”の誕生に自信を見せています。

物語のクライマックスへ――“元に戻る方法”とは

30歳の夏、15年の月日を経て、まなみは陸に「元に戻る方法がわかったかもしれない」と告げる場面に物語の大きな転機が訪れます。これまでの日常を積み重ねてきた2人は、ようやく“入れ替わり”の解決の糸口を見つけられるのか――。その瞬間の2人の表情や心の声も、本作の見どころのひとつです。

作品情報と今後の公開予定

映画『君の顔では泣けない』は、2025年11月14日(金)に全国公開予定。15歳の坂平陸と水村まなみは、ともに映画初出演となる西川愛莉さん、武市尚士さんが演じています。30歳のパートは、芳根京子さん、高橋海人さんがそれぞれ担当。そのほかも豪華キャストが脇を固める、話題作です。

  • 公開日:2025年11月14日(金)
  • 配給:ハピネットファントム・スタジオ
  • 監督・脚本:坂下雄一郎
  • 原作:君嶋彼方『君の顔では泣けない』(KADOKAWA刊)
  • 主演:芳根京子、高橋海人(King & Prince)

本作は、“もしも入れ替わることがあったら”という非日常を、一人ひとりの人生をたどる長い旅の中で、静かな情感とともに描き出す稀有な作品です。芳根京子さんと高橋海人さんの初共演、そして“入れ替わり”がもたらす心の交差点が最大の見どころ。ぜひ劇場でご覧ください。

最後に、高橋海人さんが演じる“まなみ”の成長と葛藤、そして芳根京子さんが演じる“陸”の勇気ある決断――“自分らしい人生”とは何か、家族や友人との関係性をどう育んでいくのか、その答えを『君の顔では泣けない』は静かな感動とともに伝えてくれます。今後もさらなる場面写真や本編映像の解禁に注目が集まっています。

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