MCU異色ドラマ「ワンダーマン」、2026年1月ディズニープラスで配信決定——スーパーヒーローを演じたい俳優の“リアル”に注目

世界的なスーパーヒーロー映画シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」に、まったく新しい味わいのドラマシリーズが加わる。タイトルは「ワンダーマン」。同作は2026年1月27日、アメリカのディズニープラスで独占配信が決定し、日本でも同時配信予定とのこと。すでに公式トレーラーも公開され、話題を呼んでいる。

「ワンダーマン」ってどんなストーリー?

「ワンダーマン」は、MCUで初めての“スーパーヒーローを演じたい俳優”を主人公に据えた異色作だ。主人公のサイモン・ウィリアムズは、ハリウッドで活躍する俳優。特別なパワーを持ったヒーローや悪役が現実世界で戦うMCUの定番とは一線を画し、サイモン自身が“ワンダーマン”というヒーローを演じることに情熱を燃やすという、とても人間味あふれる物語が展開される。

物語の発端は、世界的な映画監督フォン・コヴァクによる「ワンダーマン」のリメイク映画化発表。ハリウッド中がこのニュースに沸き立ち、数多くの俳優が主役を狙う中、サイモンも必死にオーディションに臨む。しかし、すでに有力候補がいるなど、一筋縄ではいかない様子も描かれる。映画の作り手と役者、そして運命のヒーロー役を巡る人間ドラマが、リアルなハリウッドの舞台で繰り広げられる。

MCUの連作の中で、これほどまでに“現実の俳優業”にフォーカスした作品は初めて。予告編にも、アベンジャーズが登場したり超能力が繰り広げられる場面はなく、プロの俳優として努力し、夢を追いかけるリアルな姿が描かれるのが特徴だ。

主題は“ハリウッドのリアル”とアーティストの葛藤

マーベル・テレビジョンの責任者ブラッド・ヴィンダーバウム氏も「スタジオでこれまで関わった作品の中で最も気に入っている作品の一つ」と太鼓判を押し、「MCU内で展開される作品でありながら、ハリウッドを舞台にした物語。演技、そしてハリウッドにおける俳優の道のり、アーティストであることと金儲けのバランスを取らなければならないこと……誰もが共感できる非常に地に足のついた内容」と語る。

つまりは、「ワンダーマン」は、単なるヒーロー物語ではなく、裏方・役者・監督など、映画を作る人たちの日常や葛藤、夢と現実の狭間で揺れる姿を真正面から描く作品となっているのだ。これまでのMCU作品がアクションやファンタジー要素を前面に出してきたのに対し、本作はメタ的な視点から“ヒーローとは何か”“役者とは何か”を問いかける。

キャストとスタッフ

主人公のサイモン・ウィリアムズ役に抜擢されたのは、DC映画「アクアマン」で悪役ブラックマンタを演じたヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世。その他、『トップガン マーヴェリック』で知られるエド・ハリスや、『アイアンマン3』『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に登場したトレヴァー・スラッタリー役のベン・キングズレーも出演予定。スラッタリーは、現実世界のハリウッドでサイモンを導く先輩俳優として登場し、演技者としての道のりを支える存在となる。

一方、ショーランナー(制作総責任者)は、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』や『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の監督デスティン・ダニエル・クレットンが務める。彼の手によって、MCU作品ながらも独自の視点と世界観が紡がれる。

ファンを魅了する“メタ”要素

「ワンダーマン」は、MCUの世界の中で映画を作る映画人たちを描くという斬新な設定が大きな特徴だ。“映画の中の映画”というメタ的な構造を持ちながら、ヒーロー像や俳優の夢、芸術と商業の間で揺れる現実をユーモアと温かさを交えて描く。

また、原作コミックではサイモンの兄がヴィランとして登場していることから、今後の展開にも注目が集まっている。予告編でも、監督役のフォン・コヴァクが「誰もが降参しメガホンを置くだろう」など意味深なセリフを残しており、果たして“ワンダーマン”は映画の中だけの存在なのか、それとも……という伏線も感じさせる。

ファンや業界の反応は?

「ワンダーマン」の配信決定と予告編公開のニュースは、国内外のファンや業界関係者から大きな注目を集めている。「ヒーローではなく役者を主人公にするのは新鮮」「MCUの幅が広がる」との声が多い一方で、「ほんとにこれがMCUなの?」と驚く意見や、「どのように他のMCU作品と繋がるのか気になる」といった期待の声も挙がっている。

また、俳優や映画業界に関わる人たちにとっては、自分たちの日常や夢が描かれることに親近感や共感を覚えるとのコメントも多い。MCUがエンターテインメントとしての規模を拡大し続ける中、本作は“リアル”を感じさせる作品として、新たな層の視聴者を獲得する可能性も秘めている。

今後の展開と期待

「ワンダーマン」は、MCUのヒーロー・アクション路線だけでなく、ハリウッドを舞台にした人間ドラマやコメディ、メタ映画といった多様な要素を取り入れた、まさに“MCUの新たな挑戦”だ。これまでとは異なる視点やテーマを提供することで、「スーパーヒーローとは何か」「映画とは何か」といった本質的な問いを投げかけ、より多くの人に楽しんでもらいたいという制作陣の意気込みが伝わってくる。

今後、国内での配信情報や追加キャスト、その他の世界的なプロモーション展開にも目が離せない。2026年1月27日、あの“ワンダーマン”がスクリーン上に現れる日を、多くのファンが心待ちにしている。

  • ワンダーマンは、MCUでは初の“役者”を主人公にしたドラマシリーズ
  • 2026年1月27日よりディズニープラスで独占配信スタート
  • 監督はデスティン・ダニエル・クレットン、主演はヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世
  • ハリウッドを舞台にしたリアルな人間ドラマとコメディが魅力
  • メタ的なストーリーが、MCUの新たな可能性を広げる注目作

スーパーヒーローを「演じる」ことへの挑戦——「ワンダーマン」が描く新しい物語に、ぜひご期待ください。

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