創価大学と公明党──今何が起きているのか

2025年10月、公明党の歴史的惨敗と、それに伴う創価学会・創価大学を取り巻く大きな動揺が注目されています。この背景には、かつて固く結びついてきた創価学会と公明党の関係の揺らぎと、学会員や大学関係者の間に広がる戸惑いと危機感があります。この記事では、最新の動向と、支持基盤の変化、その先にある創価大学の未来について、わかりやすくご紹介します。

創価大学と公明党の関係──その歴史と意味

創価大学は、創価学会の教育理念を実現するために設立された私立大学です。そして公明党は1964年、第三代創価学会会長・池田大作氏の発意で誕生し、「大衆福祉の実現」「大衆政党の建設」を掲げてきました。創価学会と公明党は「支持団体」と「支持を受ける政党」という特別な関係を持ち、同じ理念と価値観を共有してきました。

  • 学会員は選挙のたびに公明党候補者の支援に駆け回り、大きな運動を作り出してきました。
  • 政策や方針についても、学会本部と公明党幹部が定期的に連絡・協議を重ね、運命共同体のような関係でした。

こうした結びつきは創価学会の社会的影響力の源泉でもあり、創価大学の存在意義にも深く関わっていました。

公明党の惨敗と学会員の動揺

2025年の総選挙と参議院選挙で公明党は大きく支持を減らし、いわば「歴史的敗北」を喫しました。その背景には自民党の裏金疑惑、経済対策への不信、消費税減税への消極姿勢などに加えて、公明党の路線や対応に対する内部での不満も積み重なっていました。

  • 特に創価学会の現場では、「これまで何十年も無条件で支えてきたが、もう限界では」という声が強まっています。
  • ある創価大学卒のジャーナリストは、「学会員自らが『これは我々の責任だ』と感じている人は意外に少ない。むしろ本部や公明党中枢への不信が広がっている」と語ります。
  • 「学会が公明党を見限る日が、本当に来るかもしれない」という指摘も出始めています。

創価大学の現状と揺らぎ

創価大学は一時、「東京大学や早稲田、慶應と言った一流大学よりも、創価学会の理念を学びたくて入学する若者がいる」状況がありました。しかし近年、その傾向には陰りが見え始めています。

  • かつての活気と高いブランドイメージが影を潜め、進学者数は減少傾向にあります。
  • 2025年、創価女子短大の募集停止というニュースが学内外に衝撃を与えました。理由は「少子化・志願者減少」と公式説明されていますが、「創価大の今後も危ぶまれるのではないか」という声が強まりました。
  • 創価女子短大は創価大学教育の一翼を担い、多くの人材を育ててきた歴史があります。その役割が終わりを告げることで、創価大学全体への波及も懸念されています。

学園と学会員たちが直面する悩み

創価大学の学生やOB・OG、さらには現役の学会員たちには、深い悩みや葛藤が渦巻いています。

  • 「自分たちはこのまま公明党を支援し続けるべきか。変わるべき時期なのか」という自己問答。
  • 創価大学の進むべき方向性について、「学会理念や池田思想にこだわり続けるのか」「もっと社会一般に開かれた大学をめざすのか」という内部議論の活発化。
  • 学生たちから「社会で通用する力が身につくのか」「ブランド力は今後も維持できるのか」といった不安な声。

創価学会幹部も苛烈な内部矛盾に直面

最新の報道では、創価学会幹部からも「自民党に煮え湯を飲まされた」「もう首班指名は玉木(国民民主党代表)でいい」という痛烈な発言が飛び出しています。これは、公明党が長年支えてきた自民党とのパートナーシップがついに破綻しつつある現状を物語っています。

  • 自民党は裏金問題など不祥事が相次ぎ、国民的批判を受けていましたが、それを全面的にかばい続けたことで、公明党・創価学会の信頼も大きく揺らぎました。
  • 「麻生太郎の“自爆テロ”」と評された自民党幹部の動きによって、ついに自公政権が瓦解する事態となりました。
  • 幹部クラスの一部には「現状を打破しなければ学会・党ともに沈む」との危機感も高まっています。

創価大学の未来と社会的役割

今後の創価大学は、どのような未来を歩むべきでしょうか。支持基盤の変化が続く中、大学自体も大きな転換点を迎えつつあります。

  • 今や、創価学会の枠を越えた「社会に開かれた学びの場」としての役割が一層求められています。
  • 創価学会や公明党のイメージ低下が進む中、大学だけが自立して、特色ある独自ブランドを確立できるかどうか――それが大きな課題となるでしょう。
  • かつての「同志的な一体感」から、多様な価値観を尊重し合う「対話的共同体」への進化も期待されています。

終わりに

2025年の政局激動と公明党大敗は、創価大学や創価学会の未来像をも突きつける出来事となりました。支持と帰属、変化と伝統、その狭間で揺れる学生・学会員たちの姿は、これからの日本社会が直面する大きな問いとオーバーラップします。今後も多角的な視点で、創価大学・創価学会の歩みに注視していきたいと思います。

参考元