アルゼンチン代表とベネズエラ代表の親善試合が米国で開催
2025年10月10日、アルゼンチン代表とベネズエラ代表による国際親善試合がアメリカ・マイアミで行われました。この試合は、2026年のFIFAワールドカップ北中米大会を見据えた重要な強化試合として注目を集めています。
アルゼンチンは先月まで行われた南米予選を首位で通過し、すでにワールドカップ本大会への出場権を獲得しています。一方、ベネズエラは予選7位で終え、悲願のワールドカップ初出場は叶いませんでしたが、今回の試合では2026年大会に向けた新たなスタートを切る機会となりました。
南米予選を首位通過したアルゼンチン
アルゼンチンは南米予選を**勝ち点35で首位通過**という圧倒的な成績で終えました。ワールドカップ連覇を目指すアルゼンチンにとって、今回のアメリカでの親善試合は本大会に向けた重要な調整の場となっています。
アルゼンチンサッカー協会は、10月10日のマイアミでのベネズエラ戦に続き、13日にはシカゴでプエルトリコとも対戦する予定を発表しています。リオネル・メッシをはじめ、エミリアーノ・マルティネス、フリアン・アルバレス、ラウタロ・マルティネスなど、欧州のトップクラブで活躍する選手たちが招集されました。
豪華な招集メンバー
今回の親善試合に向けたアルゼンチン代表のメンバーには、以下のような世界的なスター選手が名を連ねています。
- GK: エミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ)
- DF: クリスティアン・ロメロ(トッテナム)、ニコラス・オタメンディ(ベンフィカ)
- MF: エンソ・フェルナンデス(チェルシー)、アレクシス・マック・アリスター(リバプール)、ロドリゴ・デ・パウル(インテル・マイアミ)
- FW: リオネル・メッシ(インテル・マイアミ)、フリアン・アルバレス(アトレティコ・マドリード)、ラウタロ・マルティネス(インテル)
ベネズエラの悲願と予選での戦い
ベネズエラにとって、2026年ワールドカップ予選は**史上初のワールドカップ出場**という悲願をかけた戦いでした。南米予選では4勝6分け6敗の勝ち点18で7位という成績に終わり、本大会への出場権獲得には至りませんでした。
予選終盤、ベネズエラは6位コロンビアと勝ち点4差の状況にあり、ストレート出場の可能性を残していました。しかし、9月4日のアルゼンチンとのアウェー戦を含む最終2試合で必要な結果を得ることができず、悲願の達成は次回以降に持ち越されることとなりました。
ベテラン選手たちの思い
予選終盤、ベネズエラ代表の37歳MFトマス・リンコンは「今月の南米予選は人生で最も重要な2試合になる。代表を愛するすべての人々の為にも長年求めてきた悲願を成就させることを願っている」と語り、不退転の決意を表明していました。
また、35歳のFWサロモン・ロンドンも「W杯出場は過去に代表として国を背負った選手や、子供たちなど国民全員が夢を見ていること。もし最初に出場権を手にすることが出来たなら、歴史に名前を残すことになるだろうね。僕にとってはキャリアの集大成だよ」とコメントしていました。
南米予選の最終結果
2026年ワールドカップ北中米大会の南米予選は、全18試合を終えて以下のような結果となりました。
ワールドカップ出場権獲得
- 1位:アルゼンチン(勝ち点35)
- 2位:エクアドル(勝ち点25)
- 3位:ブラジル(勝ち点25)
- 4位:ウルグアイ(勝ち点24)
- 5位:パラグアイ(勝ち点24)
- 6位:コロンビア(勝ち点22)
大陸間プレーオフ出場
- 7位:ベネズエラ(勝ち点18)
予選敗退
- 8位:ボリビア(勝ち点17)
- 9位:ペルー(勝ち点12)
- 10位:チリ(勝ち点10)
南米からは6チームが直接出場権を獲得し、7位のベネズエラは大陸間プレーオフへの出場権を獲得しました。
リオネル・メッシの特別な位置づけ
今回の親善試合は、リオネル・メッシにとっても特別な意味を持つ試合となりました。一部では、9月のベネズエラ戦がメッシにとってアルゼンチンのホームファンの前での最後の公式戦となる可能性が指摘されていました。
メッシは現在、アメリカのインテル・マイアミでプレーしており、今回のマイアミでの試合は彼にとって準ホームゲームのような環境となります。ワールドカップ連覇を目指すアルゼンチンにとって、メッシの存在は依然として欠かせないものとなっています。
アメリカでの開催と観客動員
今回の親善試合がアメリカで開催されることには、いくつかの理由があります。まず、アルゼンチン代表のスター選手であるメッシがインテル・マイアミに所属していること、そして2026年のワールドカップが北中米で開催されることから、開催地の環境に慣れるという目的もあります。
マイアミには多くの中南米系の住民が暮らしており、アルゼンチンやベネズエラのサッカーファンにとっても観戦しやすい場所となっています。ただし、一部の報道では、試合会場に空席が目立つという指摘もあり、親善試合という性質上、予選や本大会ほどの盛り上がりには至らなかった可能性があります。
両チームの対戦成績
アルゼンチンとベネズエラの直近の対戦は、南米予選で行われた試合でした。予選では両チームが対戦し、ベネズエラは強豪アルゼンチン相手に善戦を見せましたが、最終的にはアルゼンチンの勝利に終わっています。
歴史的に見ても、アルゼンチンはベネズエラに対して圧倒的な優位性を保っています。しかし、近年のベネズエラは着実に力をつけており、今回の親善試合でも、ワールドカップ出場は逃したものの、今後の成長に向けた経験を積む重要な機会となりました。
2026年ワールドカップに向けて
アルゼンチンは、2022年カタール大会での優勝に続き、2026年北中米大会での連覇を目指しています。今回の親善試合は、本大会まで約半年となった時点での重要なテストマッチとなりました。
一方、ベネズエラは今回のワールドカップ出場は逃したものの、予選での経験を活かし、次回大会に向けた準備を進めることになります。若手選手の育成や戦術の改善など、課題は多いものの、南米予選で7位という成績は、ベネズエラサッカーの成長を示すものでもあります。
国際親善試合の意義
予選を終えた後の親善試合は、各国代表にとって以下のような重要な意義を持っています。
- 新戦力の発掘: 若手選手や新しい戦術を試す機会となる
- チームの結束力強化: 本大会に向けたチームワークの向上
- コンディション調整: 選手たちの試合感覚の維持
- 戦術の確認: 対戦相手に応じた戦術の有効性の検証
特にアルゼンチンのような強豪国にとって、親善試合は若手選手を経験させる貴重な機会となります。今回の試合でも、次世代を担う選手たちがどのようなパフォーマンスを見せるかが注目されました。
まとめ
2025年10月10日にマイアミで行われたアルゼンチン対ベネズエラの親善試合は、両国にとって異なる意味を持つ重要な一戦となりました。ワールドカップ連覇を目指すアルゼンチンと、悲願の初出場を逃したベネズエラ。それぞれの思いを胸に、2026年のワールドカップ北中米大会に向けた準備が進められています。
南米予選を首位で通過したアルゼンチンは、メッシをはじめとする世界トップクラスの選手たちを擁し、連覇への期待が高まっています。一方、ベネズエラは今回の経験を糧に、次回以降のワールドカップ出場という夢の実現に向けて歩み続けることになります。
参考元
- ¿Lionel Messi jugando un partido con Inter Miami en medio de la fecha FIFA? La inédita situación que podría darse gracias al reglamento de la MLS
- La Selección Argentina enfrenta a Venezuela, con la mente puesta en el Mundial 2026
- ¿Por qué hay tribunas vacías en el amistoso de Argentina vs. Venezuela en Estados Unidos?