山本由伸先発のドジャース第3戦、地上波で生中継決定
2025年のMLBポストシーズン、ディビジョンシリーズでロサンゼルス・ドジャースとフィラデルフィア・フィリーズの熱戦が続いています。日本時間10月9日午前10時8分から行われる第3戦は、NHK総合で地上波生中継されることが決定し、日本のファンにとって注目の一戦となります。
この第3戦では、ドジャースの山本由伸投手が先発登板する予定となっており、日本人選手の活躍を間近で見られる貴重な機会として期待が高まっています。山本投手は前回の登板で7回途中まで投げ、9奪三振をマークする好投を見せており、ストレートとスプリットのコンビネーションを武器に、フィリーズ打線をどう抑えるかが注目されます。
敵地での2連勝という快挙
ドジャースはシリーズ序盤、フィラデルフィアのシチズンズ・バンク・パークで行われた敵地での2試合で連勝を飾りました。第1戦は5対3、第2戦は4対3と僅差の勝利を重ね、シリーズを2勝0敗としてホームのドジャー・スタジアムに戻ってきました。この2連勝について、ロサンゼルスの記者からは「フィラデルフィアに乗り込んで2勝なんて、まだ信じられない」という驚きの声が上がっています。
敵地での2連勝により、ドジャースの勝ち抜き確率は88.9%にまで上昇しました。戦前はフィリーズ優位の声も多く聞かれていただけに、この展開は多くの野球関係者を驚かせています。特にフィラデルフィアは熱狂的なファンで知られる球場であり、そのアウェーの雰囲気の中で2連勝を飾ったことは、ドジャースの強さを証明する結果となりました。
日本人3選手が揃って活躍の舞台
この第3戦では、ドジャースに所属する日本人選手3人が揃って出場する可能性があり、日本のファンにとっては見逃せない試合となっています。先発予定の山本由伸投手に加え、大谷翔平選手が1番指名打者として、そして佐々木朗希投手がクローザーとして登板する可能性があります。
大谷翔平選手は、ドジャー・スタジアムで行われたレッズとのワイルドカードシリーズで圧巻の本塁打を放っており、ホームでの試合では特に調子を上げることで知られています。今回のシリーズでは打率.222と苦戦していますが、ブーイングを受けた敵地とは異なり、ホームでは大声援を受けながらの試合となるため、モチベーションが大きく変わることが期待されています。
佐々木朗希投手は、ポストシーズンからクローザーとして火消し役を務めており、既に1セーブを記録しています。160キロを優に超えるストレートを軸にした強気の投球でピンチを凌いできた佐々木投手が、フィリーズの強打者相手にどのような投球を見せるかも大きな注目点となっています。
第3戦の見どころと両チームの状態
第3戦は本拠地ドジャー・スタジアムで行われることもあり、ドジャースにとっては有利な環境での戦いとなります。フィリーズの先発はアーロン・ノラ投手が予定されており、ドジャース打線をどう抑えるかが勝敗の鍵を握ります。
ここまでのシリーズを見ると、ドジャースは2勝0敗で防御率3.00、打率.194、得点9、本塁打1という成績を残しています。一方のフィリーズは0勝2敗で防御率4.50、打率.203、得点6、本塁打0と、やや劣勢に立たされています。特にフィリーズは本塁打が出ていない点が課題となっており、長打力の復活が求められます。
ドジャースの打線では、ムーキー・ベッツ選手が打率.389、テオスカー・ヘルナンデス選手が打率.412と好調を維持しています。フィリーズ側では、J.T.リアルミュート捕手が打率.375と唯一気を吐いており、主軸のブライス・ハーパー選手やトレー・ターナー選手の復調がチームの命運を握っています。
観戦方法と放送情報
この注目の第3戦は、NHK総合で地上波生中継されることが決定しており、日本全国どこでも無料で視聴することができます。日本時間10月9日午前10時8分のプレーボール予定となっており、平日の午前中ではありますが、日本人選手3人が揃って出場する可能性がある貴重な機会として、多くのファンが注目しています。
ドジャー・スタジアムは、ロサンゼルスのチャベス・レイビンに位置する球場で、56,000人以上を収容できる大規模なスタジアムです。ホームチームであるドジャースのファンで埋め尽くされた会場は、敵地フィラデルフィアとは全く異なる雰囲気となり、選手たちのパフォーマンスにも大きな影響を与えることが予想されます。
ワールドシリーズ連覇への厳しい道のり
ドジャースはディビジョンシリーズで2連勝と好調なスタートを切っていますが、アメリカのメディアでは「ワールドシリーズ連覇はおそらく起きない」という慎重な見方も示されています。地区シリーズで2連勝していても、ワールドシリーズ連覇は「かつてないほど困難」な挑戦であるという指摘があり、油断は禁物という雰囲気が漂っています。
確かに、このシリーズを突破したとしても、その先にはリーグチャンピオンシップシリーズ、そしてワールドシリーズという長い戦いが待っています。レギュラーシーズンで好成績を残したチームであっても、ポストシーズンでは予想外の展開が起こることも少なくありません。ドジャースにとって、目の前の1試合1試合に集中することが何よりも重要となります。
無傷の3連勝を目指すドジャース
ドジャースは第3戦で勝利すれば、無傷の3連勝でリーグチャンピオンシップシリーズ進出を決めることができます。ディビジョンシリーズは5戦制で行われ、先に3勝したチームが次のステージに進出するため、この第3戦は非常に重要な意味を持っています。
フィリーズとしては、ここで負けるとシリーズが終了してしまうため、背水の陣で臨むことになります。前回の試合までは主力打者が本塁打を打てておらず、攻撃面での課題が浮き彫りになっていましたが、本拠地を奪還したドジャー・スタジアムでの一戦では、何としても初勝利を挙げたいところです。
山本由伸投手にとっては、大舞台での先発登板となり、日本だけでなくアメリカ全土が注目する中でのピッチングとなります。前回の好投を上回るパフォーマンスを見せることができれば、チームの3連勝に大きく貢献し、自身の評価もさらに高まることでしょう。
両チームの直近の対戦成績
レギュラーシーズンでは、9月18日にドジャー・スタジアムで両チームが対戦しており、この試合ではドジャースが5対0で完勝しています。その後のポストシーズンでも、10月5日の第1戦で5対3、10月7日の第2戦で4対3とドジャースが連勝しており、ここまでの対戦成績はドジャースが圧倒している状況です。
フィリーズは三振が22個と多く、攻撃のリズムをつかめていない状況が続いています。一方のドジャースは三振21個と同程度ですが、チャンスでの得点力で上回っており、試合の流れをうまくコントロールしています。この流れを第3戦でも継続できるかが、ドジャースにとっての鍵となるでしょう。
まとめ
日本時間10月9日午前10時8分から始まるドジャース対フィリーズの第3戦は、山本由伸投手の先発、大谷翔平選手の打撃、そして佐々木朗希投手のクローザーとしての登板と、日本人選手3人が揃って活躍する可能性がある貴重な試合となります。NHK総合での地上波生中継も決定しており、日本中が注目する一戦です。
敵地で2連勝という快挙を達成し、勝ち抜き確率88.9%という優位な立場にあるドジャースですが、油断は禁物です。ホームのドジャー・スタジアムという有利な環境を最大限に活かし、無傷の3連勝でリーグチャンピオンシップシリーズ進出を決められるか、大きな注目が集まっています。