都道府県魅力度ランキング2025発表!~埼玉県が初の最下位、北海道は17年連続首位~
都道府県魅力度ランキング2025とは?
都道府県魅力度ランキングは、ブランド総合研究所が毎年実施している大規模な消費者調査です。
この調査は2006年に始まり、全国の47都道府県と1000市区町村を対象に、認知度やイメージ、実際に感じる魅力など全90項目についてインターネットを通じて3万3,449人から有効回答を集めて算出されています。
「魅力度ランキング」は県ごとのブランド力やイメージを数値で示し、各地域の特色・課題を可視化することで注目を集めています。今年2025年で調査開始から20年を迎え、都道府県については17回目の発表となりました。
ランキング上位~北海道が圧倒的首位、京都・沖縄が続く
-
1位:北海道(70.7点、17年連続首位)
北海道は調査開始以来、圧倒的な支持を集めて17年連続で1位です。全回答者のうち86.2%が「魅力的」と答えており、多くの世代から支持されています。
北海道は富良野・ニセコ・函館など個性的な市町村にも評価が集まり、観光資源の多様性や食、自然環境が高評価の理由となっています。 -
2位:京都府(52.6点、17年連続2位)
歴史や文化、伝統、街の美しさなど「京都ブランド」は不動の人気。ただ近年は徐々に点数が下がってきており、2022年をピークに低下傾向です。 -
3位:沖縄県(48.6点)
南国リゾートや独自の文化、透明度の高い海、観光施設の充実などが全国的に支持されています。 -
4位:神奈川県(43.1点)
今年は関東トップの座を東京都から奪い、過去最高の順位。都市と自然・観光地のバランスが評価されています。 -
5位:東京都(42.1点)
首都圏の象徴である東京ですが、今年は神奈川に抜かれて5位に後退しました。
埼玉県が初の「最下位」~その背景と課題
2025年のランキングで最下位となったのは埼玉県でした。
これまで茨城県や佐賀県が最下位の常連でしたが、今年は埼玉が初めて最下位に転落。埼玉は昨年46位、今年47位(最下位)です。
最下位となった理由には、「独自の魅力が分かりにくく、発信力が弱い」という課題が挙げられています。
具体的に消費者からは
- 埼玉県独自のイメージや特徴が印象に残りにくい
- 県内の食事に対する評価が低く、「食事がおいしい」項目で6年連続のワースト記録
- 観光・文化・自然などの面で他県ほど積極的なプロモーションが見られない
ブランド総合研究所の田中章雄氏は「埼玉独自の魅力というものが分かりにくく、伝わりにくい」とコメントしています。
実際、県内では観光地・自然・都市生活・交通利便性などバランスは良いものの、全国に向けた強いブランド発信が不足している状況です。
消費者の声と現場の反応
埼玉県川越市で行われた街頭インタビューでは、地元の人から「川越の蔵造りは観光地として魅力」「自然もあり便利な都市」といったポジティブな意見が聞かれました。
地元民は日常の満足度を感じていますが、それが県全体の「外部へのブランド発信」に結びついていないとの指摘もありました。
最下位脱出のためには、地元の良さを全国に伝えるための広報力強化、特色ある観光資源の掘り起こし、地域グルメ・歴史などへの積極的な施策が重要視されています。
下位県の推移と今後の展望
- 茨城県:過去、最下位の常連でしたが2025年は46位で最下位脱出。
- 佐賀県:昨年最下位から1つ順位を上げて45位。
- 下位争いをする県はここ5年間大きく変動していませんが、地元の努力や地域創生施策によって少しずつ順位が入れ替わっています。
都道府県魅力度ランキング2025【47都道府県・完全版】
47都道府県すべての順位も発表され、上位は北海道・京都・沖縄・神奈川・東京が並び、最下位は埼玉となりました。点数は年々微細な変動があり、特に上位常連県の得点も徐々に低下しています。
都市・市区町村ランキングの動向
- 函館市:2年連続の市区町村部門1位で高評価。
- 鎌倉市:順位上昇中、市町村ランキングでも大きな変動がみられます。
まとめ ~魅力度向上へ求められること
都道府県魅力度ランキングは各地域の発信力・イメージ戦略がいかに重要かを毎年示しています。
上位県は特色を活かした観光資源やブランド構築が評価されている一方、下位県は独自性の発掘・発信が次なる課題です。
今年初の最下位となった埼玉県でも、地元の“日常の豊かさ”を県外・全国に打ち出す取り組みが、今後一層求められそうです。
魅力度ランキングは、私たち一人ひとりが地域の良さを再発見し、発信するきっかけにもなります。