新日本プロレス:10・13両国大会へ強烈アピール 棚橋・辻が前哨戦で圧勝
2025年10月6日、東京・後楽園ホールで「Road to KING OF PRO-WRESTLING 2025」が開催され、10月13日(月・祝)両国国技館大会(KING OF PRO-WRESTLING 2025)の注目カードを飾る主力選手たちが、前哨戦で勝利を飾るなど大会に向けて大きく盛り上がりを見せました。
棚橋弘至、TV選手権戦へ弾み 前哨戦で王者エル・ファンタズモに快勝
今大会で最も注目を集めたのは、来月1月4日に現役を引退する棚橋弘至の試合です。1試合目で村島克哉とタッグを組み、邪道&エル・ファンタズモ組と対戦。実はこの対戦は13日、両国国技館で行われる「NJPW WORLD認定TV選手権」に棚橋が挑戦することが決まっており、その前哨戦という位置づけです。
試合は棚橋とファンタズモの激突でスタート。フライングボディープレスなどの激しい攻防を見せ、ファンタズモとの熱いやり取りに加え、途中からは両チームがエアギターやエア楽器で場を盛り上げる一幕も。観客もその流れに大いに盛り上がりました。最後は棚橋が村島のサポートを受けてハイフライフローからの片エビ固めで勝利、タイトルマッチに向けて大きな弾みをつけました。
試合後のバックヤードで棚橋は「ELP(ファンタズモ)がどのくらいの熱量でくるのか、肌で感じた。ただの戦いではなく、TVタイトルが懸かっている。ほんの一瞬でも棚橋を見せて、その上で勝つ。俺もハッピーだ」と王者への闘志を語りました。現役最後の3か月を「やることはまだたくさんある」と力強く語り、村島とも握手を交わし「勝ちの味を覚えておけ」と若手にエールを送る姿も印象的でした。
両国大会では、TV選手権ベルトを懸けて棚橋弘至(挑戦者)とエル・ファンタズモ(王者)が激突。ファンタズモはデビュー20周年記念試合でもあり、観客の期待も一層高まっています。
辻陽太、無所属の新体制で前哨戦快勝 王者ゲイブ・キッドに強烈メッセージ
今大会では、辻陽太も大きな注目を集めました。辻は「無所属」として新たなスタートを切り、両国国技館で行われるIWGP GLOBALヘビー級選手権戦の挑戦権を獲得。前哨戦で快勝を収めると、王者ゲイブ・キッドに「オマエにとって、このリングが一番大事だってことをな」と魂のこもった言葉を投げかけました。
辻はG1 CLIMAX 35で負傷欠場したこともあって、両国でのリベンジへの思いが強く、「G1で欠場した分、両国ですべてをさらけ出してこい」と王者を挑発。新体制でのスタートを切った辻の、強烈な王者アピールが印象的でした。
辻はこれまで本隊として活躍してきましたが、今大会からは「無所属」としての戦いをスタート。所属を超えた自由人としてのキャラクターが際立ち、「GLOBAL獲り」に向けて大きな弾みを掴みました。両国での辻vsゲイブの一戦も、今大会の大きな見どころの一つとなります。
両国大会の注目カード一覧
10月13日の両国国技館大会(KING OF PRO-WRESTLING 2025)は、新日本プロレスの秋のビッグマッチとして、以下のような注目カードが組まれています。
- 第1試合 スペシャル6人タッグマッチ ティタン、高橋ヒロム、鷹木信悟 vs クラーク・コナーズ、石森太二、デビッド・フィンレー
- 第2試合 スペシャルシングルマッチ ドリラ・モロニー vs SANADA
- 第3試合 後藤洋央紀復帰戦(6人タッグ) YOH、YOSHI-HASHI、後藤洋央紀 vs 藤田晃生、ハートリー・ジャクソン、大岩陵平
- 第4試合 NJPW WORLD認定TV選手権 エル・ファンタズモ(王者/3度目防衛戦) vs 棚橋弘至(挑戦者)
- 第5試合 NEVER無差別級選手権試合 ボルチン・オレッグ(王者/3度目防衛戦) vs EVIL(挑戦者)
- 第6試合 IWGPタッグ選手権試合 上村優也&海野翔太(挑戦者) vs OSKAR&Yuto-Ice(王者/初防衛戦)
- 第7試合 IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 辻陽太(挑戦者) vs ゲイブ・キッド(王者/3度目防衛戦)
- 第8試合 IWGP世界ヘビー級選手権試合 ザック・セイバーJr.(王者/3度目防衛戦) vs KONOSUKE TAKESHITA(挑戦者)
両国大会に向けての注目ポイント
棚橋弘至は、現役最後の両国国技館マッチ。IWGP、IC、LHWなど「棚橋イズム」で新日本の王座戦の歴史を刻んできた棚橋が、TV選手権を舞台にどのようなフィナーレを見せるか、すべてのプロレスファンが注目しています。
辻陽太は「無所属」としての新たなスタート。トップに上り詰めるためには所属の壁も乗り越える必要があり、今回の挑戦が大きなターニングポイントになる可能性も。王者ゲイブ・キッドとの直球勝負は、両者とも譲れない思いが込められた一戦となるでしょう。
このほか、ボルチン・オレッグvsEVILのNEVER無差別級戦、OSKAR&Yuto-Ice初防衛戦、そしてIWGP世界ヘビー級ではザック・セイバーJr. vs KONOSUKE TAKESHITAの激突と、秋のビッグマッチにふさわしい豪華メインイベントが揃っています。
新日本プロレス、秋のビッグマッチへ
両国国技館大会はテレビ朝日チャンネルで生中継される予定です。棚橋弘至、エル・ファンタズモ、辻陽太、ゲイブ・キッドの他、全試合が超弩級の注目カードとなっている今回の大会は、まさに新日本プロレスの歴史に残る可能性を秘めています。
前哨戦で弾みをつける両エース。両国のリングでどんなストーリーが展開されるか、10月13日は全国のプロレスファンが目が離せません。