名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、IGアリーナ新時代開幕~ホーム開幕戦と地域の期待~
2025年10月4日と5日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下ドルフィンズ)は、愛知県名古屋市北区の新本拠地IGアリーナでBリーグ2025-26シーズンの記念すべきホーム開幕戦を迎えました。対戦相手は強豪・レバンガ北海道。ドルフィンズが誇る新アリーナでのシーズン幕開けは、地元ファンやバスケットボールファンのみならず、愛知県のスポーツ界全体の注目を集めました。
IGアリーナ新時代のスタート
これまで長らく親しまれてきたドルフィンズアリーナから移転し、IGアリーナへと本拠地を移したドルフィンズ。最新設備を誇るIGアリーナでは、選手だけでなく観客にとっても快適で熱気あふれる観戦体験が用意されています。ドルフィンズのデニス監督は、「IGアリーナをとりでにして、相手チームが嫌がる雰囲気をファンと一緒に作りたい」と語り、ファン・選手・スタッフが一体となったアリーナ作りへの意気込みを示しました。「赤く染まる」ことが伝統のドルフィンズですが、新アリーナではさらにその熱量が高まり、敵地としての難しさを全国に知らしめる目標です。
ホーム開幕戦・イベント詳細
- 開催日:2025年10月4日(土)・5日(日)
- 会場:IGアリーナ(愛知県名古屋市北区名城1丁目4-1)
- 対戦相手:レバンガ北海道(注目選手:#30 富永啓生, #22 ジャリル・オカフォー)
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試合スケジュール:
- (10/4)15:30 オープニング/選手入場、16:05 試合開始
- (10/5)13:30 オープニング/選手入場、14:05 試合開始
ホーム開幕に合わせて様々なイベントも開催されました。来場者向けのグルメブースや、地域の人気タクシー会社とのコラボによるアクセスガイドなど、アリーナ外でもお祭りムードが広がりました。また、各日には直筆サイン入りオーセンティックユニフォームなど豪華景品が当たる抽選会も行われ、多くの家族連れや熱心なファンが集いました。
新戦力とチーム戦術の進化
昨シーズンのドルフィンズは、中地区4位(35勝25敗)という成績でチャンピオンシップ(CS)進出を逃しました。強みの速攻と3ポイントシュートには安定感がありましたが、ここ一番での得点力不足が課題となりました。特にシーズン終盤には9連勝と驚異的な追い上げを見せたものの、目標には一歩届かず悔しい結果となりました。
新シーズンを迎え、チームは既存主力の残留に加え、
新たに#4 飛悠、#21 鎌田、#23 ジェイク、#11 アーロン、#34 カイル、#15 アランが加入。経験豊富な新戦力が攻守で厚みを加え、「どこからでも点の取れる」スタイルをさらに推進します。また「全員で走るバスケット」「前線からの激しいディフェンス」「困難でも下を向かない」というチームフィロソフィが堅持され、より一体感のある戦いが期待されています。デニス監督は新加入選手の適応に期待を寄せつつ、「最大のカギはケミストリーだ」と強調しました。
開幕戦 レバンガ北海道との熱戦の舞台裏
レバンガ北海道は、アメリカNBA経験豊富なジャリル・オカフォーや、世界を舞台に戦った富永啓生選手など、今季大きな補強を経て戦力大幅アップ。北海道対策として、富永選手に3ポイントを自由に打たせないこと、オカフォーをペイントエリアで躍動させないこと、この2点がドルフィンズにとり最大の課題でした。
試合は序盤から一進一退の展開。ドルフィンズは積極的なディフェンスで北海道の主砲・富永選手にボールを集めさせず、オカフォーに対しても集中的なマークで仕事をさせませんでした。一方でドルフィンズ自身も、全員で走るかたちからチームオフェンスを展開。苦しい場面では新戦力・#23ジェイクやベテラン・#12ヘンリーが要所で活躍し、会場を大いに沸かせました。
記念すべき新アリーナ開幕戦シリーズ初戦は68対56でドルフィンズが勝利。試合後、デニス監督は「全員で掴んだ勝利。これからこのアリーナを難攻不落の本拠地にし、ファンと一緒に歩みたい」と熱く語りました。
「とりで化」の精神~ファンと作る新しい歴史~
ドルフィンズが掲げる「IGアリーナとりで化」には、選手・スタッフだけでなくファン一人一人の情熱が求められます。試合当日、会場はまさに「赤一色」。ハリセンや声援、選手入場前にはヒューマンビートボックスやドラムによる演出、試合開始前の暗転演出など、“ドルフィンズらしい演出”が随所に散りばめられていました。歓声とともにアリーナへ響く「BE US!」の大合唱。選手にとっても大きな力となったことは間違いありません。
この日を境に、IGアリーナは「ドルフィンズのとりで」として、Bリーグの中でも屈指の熱狂空間となることでしょう。デニス監督が語った「相手が嫌がる雰囲気」の正体は、まさに一体感。そしてそこには、地元・名古屋や愛知県の多くの子どもたち、バスケファンに向けた新たなバスケ文化創出への期待も込められています。
会場外も盛り上がる「開幕節」~アクセス・グルメ体験~
会場周辺では、地元とのコラボによる特設グルメブースや、タクシー会社による「IGアリーナアクセスガイド」も大好評。開幕節に限らず、今後も地域産業や交通インフラとの連携を強め、より多くの人が安心して観戦に訪れられる環境づくりが進められています。
会場では、名古屋名物や地元愛知のグルメが立ち並び、バスケットボール観戦にプラスアルファの体験を提供しました。小さな子どもたちも楽しめるスペースや、選手の等身大パネル、グッズ販売なども盛況で、まさに「誰もが主役」の開幕節となりました。
地域と歩むドルフィンズ、さらなる飛躍へ
10周年を迎えるBリーグ2025-26シーズンは、アジア競技大会を翌年に控えた名古屋・愛知県のバスケットボール熱を象徴する一年でもあります。複数のB1クラブが県内に並び立ち、互いに切磋琢磨する中で、ドルフィンズは新アリーナを拠点に地域に密着した活動を一層強化。試合だけでなく、地域清掃活動やジュニアクリニック、女子の試合やイベント開催など、ファン層のすそ野を広げていく取り組みも続きます。
新生ドルフィンズが掲げる合言葉は「BE US!」。その一体感と情熱が、IGアリーナへ足を運ぶすべての人々の心に残るシーズンになることでしょう。
まとめ:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、未来への第一歩
名古屋ダイヤモンドドルフィンズの新本拠地・IGアリーナでの挑戦は、地域とともに歩む“とりで化”と、新時代の始まりを象徴するものです。ファン・選手・スタッフが一丸となって味わった開幕戦の興奮は、新たな歴史の序章にすぎません。これから続くシーズン、ドルフィンズはどんなドラマを紡いでいくのか。地元の誇りを胸に、熱き戦いはここから―。