阪神タイガース勢が侍ジャパンに続々選出!2026年WBCへの期待高まる
2025年10月2日、プロ野球界に大きなニュースが舞い込んだ。阪神タイガースの坂本誠志郎捕手(31)をはじめとする複数の選手が、11月の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025」の日本代表メンバーに選出されたことが明らかになった。
坂本誠志郎、初の侍ジャパン選出
最も注目すべきは、阪神の正捕手である坂本誠志郎の代表初選出である。坂本の日本代表入りは明治大学時代以来で、トップチームでの選出は今回が初めてとなる。今季は116試合に出場し、打率.247、2本塁打、27打点の成績を残しており、特に出塁率.358という数字は上位打線へのつなぎ役としての役割を果たしていることを示している。
坂本の選出は、単なる守備力だけでなく総合的な野球センスが評価されたものと考えられる。MLB通としても知られており、各国の好投手や強打者を熟知していることも大きなアドバンテージとなっている。2026年3月に開催予定の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、ドジャースの大谷翔平投手とのバッテリーを組む可能性もあり、ファンの期待は高まっている。
及川雅貴、圧倒的な成績で2年ぶりの代表復帰
左腕リリーバーの及川雅貴投手(24)も代表メンバーに選出された。及川にとっては2023年のアジアチャンピオンシップ以来、2年ぶりの侍ジャパン入りとなる。今季の及川の活躍は目覚ましく、NPB新記録となる18試合連続ホールドを達成し、両リーグトップの66試合に登板して防御率0.87という圧倒的な数字を残している。
中継ぎ投手として安定感抜群の及川は、侍ジャパンの投手陣において重要な役割を果たすことが期待される。特に左投手という希少性も含めて、チーム構成上欠かせない存在となっている。
打線の中軸、佐藤輝明と森下翔太も選出
阪神の猛虎打線を支える中軸打者である佐藤輝明内野手(26)と森下翔太外野手(25)も代表入りを果たした。両選手ともに阪神の2年ぶりリーグ優勝に大きく貢献しており、その実力は国際舞台でも十分通用すると評価されている。
佐藤輝明は持ち前のパワーで長打力を発揮し、森下翔太は走攻守すべてにおいてバランスの取れた選手として知られている。両選手の代表選出は、侍ジャパンの打線に厚みをもたらすことになる。
2026年WBCに向けた重要なステップ
今回の代表選出は、来年3月に開催される2026年WBCのメンバー選考に向けても重要な意味を持っている。選手たちは11月6日から12日まで宮崎市での強化合宿に参加し、その後15日と16日に東京ドームで韓国代表との試合に臨む予定となっている。
この強化合宿と韓国戦は、選手たちにとって2026年WBCメンバー入りに向けた重要なアピールの場となる。特に坂本誠志郎にとっては、NPBのトップ選手たちとの関係性を構築し、アジア屈指のライバルである韓国に立ち向かう貴重な機会となる。
大谷翔平を中心とした2026年WBCへの期待
2026年3月に開催予定の第6回WBCについて、侍ジャパンの吉見一起投手コーチは「大谷選手がどういう役割をするのかでチームのカラーは変わってくる」と語っている。前回のWBCのような二刀流での大車輪の活躍を期待しており、「やはり彼中心になると思う」と明言している。
2025年は大谷翔平にとって投手としても復活の年となる予定で、吉見コーチは「どれだけ進化しているのか」という点に注目している。160キロを超えるストレートの威力はもちろん、手術明けということもあり「まずは1年間投げられるのか」という耐久性の面も重要なポイントとなっている。
また、吉見コーチは昨年11月のプレミア12を通じて「三振が欲しいときに取れるピッチャーって強い」ということを痛感したと語り、大谷翔平の奪三振能力にも期待を寄せている。「ストレートだけじゃなくて変化球の精度とか、コントロールとか。全てが大事になってくるんですけど、まずは大谷選手はストレートがどれだけ戻っているかというのは見ていきたい」と述べている。
ヌートバー選手との「約束」にも注目
2026年WBCに向けては、セントルイス・カーディナルスのラーズ・ヌートバー外野手の参加にも期待が高まっている。前回のWBC期間中、大谷翔平が着けていた時計に一目惚れしたヌートバー選手は、優勝後に大谷からその時計をプレゼントされたという。
興味深いのは、大谷翔平がヌートバー選手に対して「2026年のWBCに侍ジャパンで出場しなかった場合は時計を返すように」という条件をつけたことである。ヌートバー選手も「握手して約束したようなものだね」とコメントしており、この「約束」が果たされるかどうかも大きな注目点となっている。
世界一連覇への挑戦
2023年のWBCで世界一に輝いた侍ジャパンは、2026年大会では連覇を目指すことになる。前回大会の決勝で日本に敗れたアメリカは、早くもニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が米代表キャプテンを務めることを発表しており、各国とも本格的な準備を進めている。
東京ドームで開催されるPool Cの第1次ラウンドは2026年3月5日から10日まで予定されており、日本での開催ということもあり大きな盛り上がりが期待される。今回選出された阪神勢をはじめとする選手たちが、どのような活躍を見せるかが大きな注目点となっている。
今後の展望
今回の侍ジャパンメンバー発表は、2026年WBCに向けた本格的な代表選考の第一歩と位置づけられる。特に阪神から4人もの選手が選出されたことは、チーム力の高さを証明するとともに、リーグ優勝を果たした勢いをそのまま国際舞台に持ち込むことができる可能性を示唆している。
11月の韓国戦では、これらの新戦力がどのようなパフォーマンスを見せるかが注目される。特に坂本誠志郎捕手の配球や試合運び、及川雅貴投手の国際舞台での投球内容、そして佐藤輝明と森下翔太の打撃力などが、2026年WBCメンバー入りに向けた重要な判断材料となるだろう。
世界一連覇を目指す侍ジャパンにとって、今回の代表選出は新たなスタートラインに立つための重要な一歩となった。大谷翔平を中心とした黄金世代に加わる新戦力の活躍に、全国の野球ファンの期待が集まっている。