東北大学、スマホアプリ「東北大アプリ」を本格運用開始~内田洋行がデジタル基盤構築を支援~

大学のDXを支える新たな挑戦

2025年10月1日、国立大学法人東北大学は、学生と教職員の日常を大きく変えるスマートフォンアプリ「東北大アプリ」の本格的な運用を開始しました。このアプリは、教育・研究機関向けのシステム構築・運用支援を手がける株式会社内田洋行(東京都中央区、代表取締役社長 大久保昇)の全面的な支援のもと、東北大学の「全学DX戦略」を推進する中核的なデジタル基盤として位置づけられています。

アプリの主な機能と導入の背景

「東北大アプリ」は、学生約17,800人、教職員約6,600人、合計約24,400人が利用できるスマホ学生証・職員証機能が中核となっています。従来の学生証や職員証の物理的な受け渡しや紛失リスクを解消し、スマートフォンひとつで身分証明や学内入退場、図書館の利用、キャンパスマップの確認、休講や教室変更など授業関連情報のリアルタイム通知、緊急時の防災情報発信など、大学生活に必要なサービスをワンストップで提供します。

また、2025年10月1日からは、東北大学附属図書館の入退場ゲートや図書貸出システムにも対応し、キャンパスライフの利便性がさらに向上しています。

内田洋行の役割と実現に向けた歩み

本アプリの構築は、東北大学独自のDX推進プロジェクトチームと内田洋行の協働によって実現しました。内田洋行は長年にわたり教育現場向けのICT化支援を手がけてきた実績を持ち、大学の業務プロセスや学生のニーズに即したシステム設計・開発、運用支援を担っています。

開発プロジェクトは2022年末から始動し、学生・教職員双方の意見を取り入れながら、運用開始まで綿密な検討とテストが繰り返されました。東北大学の掲げる「デジタル変革(DX)」の一環として、複数の学内システムやサービスを一元的に統合し、スマートフォンでの利便性とセキュリティの両立を重視した点が大きな特徴です。

学生・教職員の声と効果

「東北大アプリ」の導入は、学生にとってはキャンパスライフの快適性向上、教職員にとっては業務の効率化と情報発信の負担軽減につながると期待されています。たとえば、休講情報や教室変更などの重要連絡はリアルタイムで通知されるため、従来のように掲示板を見に行く手間がなくなりました。さらに、学内のさまざまな組織をまたぐコミュニケーションもアプリ上で円滑に行えるため、全体として大学運営のスムーズ化が図られています。

学生からは「学生証を忘れてもスマホさえあれば大丈夫」「授業変更がすぐに通知されて便利」といった声が、教職員からは「連絡業務が大幅に楽になった」「情報発信の時間や手間が減った」などの声が寄せられています。

今後の展望と課題

東北大学では、「東北大アプリ」の運用改善についても自ら主体となって取り組んでいきます。今後はさらなる機能拡充や他システムとの連携強化、ユーザビリティの向上を目指すとともに、セキュリティ対策や個人情報保護の徹底も重要なテーマとなります。

また、この取り組みは、全国の大学におけるDX推進の先進事例としても注目されています。内田洋行にとっても、東北大学との協働プロジェクトは、教育現場のデジタル化を支えるノウハウや実績をさらに深める機会となりました。

DX時代の大学像と内田洋行の役割

東北大学の事例は、大学のDX(デジタルトランスフォーメーション)が単なるICT化ではなく、学生・教職員の利便性向上と業務プロセスの最適化を両立させた、真の「デジタル変革」のモデルケースです。内田洋行は、今回のプロジェクトを通じて、教育機関と連携しつつ、現場の声を生かしたシステム設計と運用支援の重要性を再認識しています。

まとめ

「東北大アプリ」の運用開始は、東北大学のDX戦略の大きな一歩であり、内田洋行の技術力とノウハウがその実現を支えました。学生・教職員ともにキャンパスライフの質を高める新たなサービスは、今後の大学運営や教育DXのあり方に大きな示唆を与えるでしょう。今後の展開に注目が集まります。

参考元