第38回東京国際映画祭「ウーマン・イン・モーション」トークイベント開催――高畑充希、中島健人、デブラ・ゼイン、福間美由紀が登壇
2025年10月27日から11月5日まで、東京の日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアにて、第38回東京国際映画祭(TIFF)が10日間にわたり開催されます。今年も国内外から多彩な映画が集い、世界中の映画ファンや業界関係者に向けて「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」場として熱気に包まれています。
ケリング「ウーマン・イン・モーション」トークイベントの開催
本映画祭の目玉企画の一つとして、世界的ラグジュアリーグループ「ケリング」が主催する「ウーマン・イン・モーション」トークイベントが開催されました。これは、映画や文化、芸術分野における女性の活動を支え、新たな視点や価値観を発信することを目的に実施されるものです。映画祭の公式イベントのひとつとして定着しつつあり、今年も多くの参加者や映画関係者が注目を寄せました。
豪華出演者が登壇―キャスティングと映画の未来を語る
- 高畑充希(女優)
- 中島健人(俳優)
- デブラ・ゼイン(ハリウッドキャスティング・ディレクター)
- 福間美由紀(日本のキャスティングディレクター)
登壇者には、日本を代表する俳優・女優のみならず、国際的に活躍するキャスティングディレクターが名を連ね、キャスティングの舞台裏や映画制作における多様性・新たな挑戦について赤裸々に語り合いました。
トークイベントの主な内容とポイント
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キャスティングの現場から―俳優の選択と映画の個性
キャスティングディレクターであるデブラ・ゼインは、ハリウッドにおけるキャスティングの最新事情や、俳優が決定されるプロセス、作品ごとのキャラクター像を的確に捉えるための工夫について解説しました。福間美由紀も、日本映画ならではの独自のキャスティング手法や、現場で求められる人材像について述べ、映画の質を支える裏方の重要性に光を当てました。
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俳優が語るキャスティング体験
高畑充希は、自身がキャスティングされた際の心境や役作りの苦労、台本を通じて受けたインスピレーションについて語りました。中島健人は、俳優としての成長、オーディションで感じる緊張、そして役を得る喜びや責任について、率直かつ希望に満ちたコメントを披露しました。
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ダイバーシティとジェンダー課題の共有
ケリング「ウーマン・イン・モーション」トークらしく、映画界における女性の活躍やダイバーシティの重要性、ジェンダーバランスに関する課題も議論されました。登壇者の実体験に基づく発言は、現場でのリアルな課題や、世界的な流れに対する日本映画界の取り組み状況を明らかにし、次世代へのアドバイスも語られました。
来場者からの反響と映画祭全体への影響
会場は、映画製作者、俳優、映画ファン、業界関係者など幅広い層の来場で満席となり、熱気あふれる空間となりました。参加者からは「映画制作の裏側を直接聞くことができて貴重だった」「キャスティングの多様性や苦労を知ることで作品の見方が変わった」など多数の声が寄せられ、本イベントが映画祭全体の盛り上がりに大きく貢献したことが感じられます。
東京国際映画祭は例年、オープニングセレモニーや各種シンポジウムに加え、国内外の話題作やアジア学生映画コンファレンス、ティーンズ・シネクラブなど幅広いプログラムで映画ファンの支持を集めています。今年度は「ウーマン・イン・モーション」トークのような社会的課題を考える企画が充実し、映画祭の多様性と国際性が一層強化されています。
映画祭全体の開催概要と今後への期待
- 開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)
- 会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリア
- 主催:第38回東京国際映画祭組織委員会
- 併設イベント:映像コンテンツマーケット「TIFFCOM2025」は10月29日(水)~10月31日(金)に開催
映画祭では、映画作品の公募が例年通り4月から開始され、作品エントリーも既に受付終了。新設された学生映画コンペティション部門「アジア学生映画コンファレンス」や、エシカル・フィルム賞など、新たな試みにも注目が集まっています。オープニング作品『てっぺんの向こうにあなたがいる』やクロージング作品『ハムネット』、ガラ・セレクション部門やアニメーション部門のラインナップも話題となっています。
これからの東京国際映画祭に向けて
第38回東京国際映画祭は、「多様性」「国際交流」「社会的メッセージ」の三本柱を強化しつつ、映画を通じて人々の心に新しい刺激と発見をもたらす場となっています。ウーマン・イン・モーションの取り組みが示す通り、映画界の課題に正面から向き合い、より多くの人々が映画の魅力と可能性を深く味わえる場を提供していくことでしょう。今後もTIFFの展開と、このような意義あるイベントから生まれる新たなムーブメントに期待が高まっています。
まとめ:映画祭の意義と未来への希望
本年度の「ウーマン・イン・モーション」トークイベントは、単なるキャスティング論の枠を超え、映画を通じた社会的架け橋としても大きな役割を果たしました。登壇者たちの熱意あるメッセージは、映画の未来に携わるすべての人へ希望と勇気をもたらしています。東京国際映画祭の今後の発展を、多くの映画ファンとともに心から応援したいと思います。