池上彰と松重豊が京都を巡る!最古の日本地図と名刹で紐解く、古都の謎

2025年9月30日夜、BSテレ東で放送された特番「池上彰と歩く謎解き日本地図」——その第5弾に登場したのは、日本の地図史に深い興味と愛情を持ち続けてきたジャーナリスト池上彰さんと、個性的な俳優として知られる松重豊さん。今回の旅の舞台は、歴史と伝統が息づく古都・京都です。

仁和寺で対面した「日本最古の地図」

2人は京都を代表する寺院、仁和寺を訪れ、そこで現存する日本最古の地図と対面しました。これはおよそ700年以上前に描かれた貴重なもので、地図の中には「武蔵」「山城」「信濃」「陸奥」といった歴史的な地名が記されています。

池上彰さんは「地図好き」として熱心に解説を加え、松重豊さんはその独特の感性で地図に向き合います。しかし、現在の日本地図とは大きく形が異なり、松重さんは「ただ、気持ち悪いですね」と率直な感想を漏らしました。地図には独特の歪みや、現代では見慣れないランドスケープが描かれており、その違和感こそが、歴史を理解する上での大きなヒントとなっています。

古地図から見える「昔の日本」

  • 地図の形状が現代と異なる謎

    700年も前の日本地図は、現代の国土と比べて大きく形が変形しています。これは、当時の技術や測量法が今ほど発達していなかったことに加え、土地や国のとらえ方にも大きな違いがあったためです。山や川を中心に地域を区切る考えが主流で、現代の経緯度や縮尺の概念は当然ありませんでした。
  • 地名の歴史とロマン

    武蔵や陸奥など、現在では都道府県名とは異なる古い地名が日本地図に記されていることも興味深いポイントです。松重さんは「あの武蔵とか、信濃とか……ちょっとロマンを感じますね」と、現代に残る地名の響きに思いを馳せていました。
  • 地図に込めた人々の想い

    古地図は単なる地形の記録ではなく、当時の人々がどのように自分たちの国を見ていたかを映し出しています。例えば海の表現一つをとっても、畏怖の念や憧れなど、人の心が写し取られていました。

「孤独じゃない」京都グルメの魅力

番組では、地図の謎を解き明かすだけでなく、京都が誇るグルメも堪能します。奥丹清水で楽しんだ豆腐料理など、松重さんならではの「孤独じゃないグルメ」として、ほっとするような時間が流れました。

  • 京都には、さまざまな歴史的な食文化が息づいています。松重さんは「一人でも美味しいけど、みんなで味わうとさらに美味しいですね」とコメント。池上さんとのやりとりを通し、「食べること」も日本史を感じる重要な体験なのだと感じることができました。
  • 観光スポットだけではなく、日常の食や人とのふれあいからも古都の魅力は伝わってきます。番組のテーマが「謎解き」であるからこそ、食の歴史や、そこに集う人々の温もりにも光が当てられています。

池上彰×松重豊 二人だからこそ味わえる京都

シリーズ通して「池上彰と歩く謎解き日本地図」は、普段見過ごしがちな歴史や地理的事実を、わかりやすく・楽しく伝えてきました。今回松重豊さんが加わることで、専門的な知識と表現豊かなリアクションが融合し、より一層番組の魅力が引き立ちました。

  • 池上さんは冷静で丁寧な説明を心がけつつ、「本当にこの地図、すごいですよね」と松重さんと感動を分かち合います。
  • 松重さんは、「地図を見ているだけで、昔の人の気持ちになれる気がします」と語り、その場にいること自体が歴史体験だと強調します。

地図と旅が紡ぐ、新しい日本との出会い

日本最古の地図だけでなく、江戸時代の古地図など、「地図」そのものが歴史の証言者となり、旅する人々に新鮮な驚きをもたらします。京都は、単なる観光地や歴史的建造物以上の魅力を持っていることを、2人の丁寧な旅路が証明しています。

  • 「地図って、時代によって全然違う。見方によって楽しみ方もどんどん広がる」と池上さん。
  • 「本物を目の前にすると、タイムスリップしているような気持ちになります」と松重さん。歴史や文化と触れ合う喜びをナビゲートします。

まとめ:地図が開く「時間旅行」と出会いの感動

この番組で見せてくれたのは、地図を通じて過去へ旅し、現代とつなげる面白さ。そして俳優・松重豊さんならではの視点が重なることで、「気持ち悪い」と感じてしまうほどのインパクトのある歴史の断片を、心地よい会話とともにわかりやすく示してくれました。

京都、そして日本を歩く楽しみは、ただの散策やグルメ探訪以上のものです。地図が織りなす“謎”を追い、自分自身も物語の登場人物になったような気分になる……番組を通して、その体験を多くの人に知ってほしいと感じました。

今後も、池上彰さんと松重豊さんの「謎解き日本地図」シリーズがどんな新しい日本の姿を見せてくれるのか、ますます楽しみにしたいと思います。

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