ダイハツ「コペン」現行モデル、2026年8月に生産終了決定
ダイハツ工業株式会社が発表した公式リリースによると、同社の軽オープンスポーツカー「コペン」の現行モデルが、2026年8月末をもって生産を終了することが決定しました。累計11万台を超える販売実績を誇るコペンは、自動車ファン、特に軽スポーツカーを愛するユーザーから長年にわたり厚い支持を受けてきました。今回の発表を受け、全国のコペンファンや自動車業界関係者の間で大きな反響が広がっています。
コペン誕生の背景とその進化
初代コペン(2002年発売)は、誰もが気軽に楽しめる本格的なオープンスポーツカーとして登場しました。最大の特徴は、当時軽自動車で初めて採用された電動開閉式ルーフ“アクティブトップ”。この画期的な仕組みにより、オープンエアの爽快感を簡単かつ安全に体験できる点が高く評価されました。
2014年発売の2代目コペンでは、「感動の走行性能」と「自分らしさを表現できるクルマ」をコンセプトに掲げました。新骨格構造の「D-Frame」を採用することで、スポーティな操縦安定性や快適な乗り心地を実現。さらに、ユーザーが外装デザインを変更できるなど、パーソナライズ性の高さでも注目を集めました。
累計11万台――コペンが切り開いた軽オープンスポーツの世界
- 多彩なデザイン展開: コペンは複数のグレードや特別仕様車を通じて、若年層からシニア世代まで幅広いユーザー層に親しまれてきました。
- 「持つ悦び」と「操る楽しさ」: 軽自動車ならではの維持負担の少なさと、スポーツ走行で得られる楽しさが両立している点が多くのユーザーに愛されています。
- ファンコミュニティの形成: オーナーが全国各地でツーリングやミーティングを行うなど、ファン同士の交流を活発に巻き起こし、単なる移動手段以上の存在へと昇華させています。
生産終了に込められたダイハツの想い
ダイハツは今回の決定にあたり、コペンにこれまで寄り添い続けてくれた全国のユーザーへの感謝の想いを重ねて表明しています。「コペンがつないだお客様との絆を未来につなげていきたい」とし、ものづくりの精神やノウハウを今後の開発やサービスへ活かし続ける姿勢を明確にしています。
また公式発表では、「将来に再びコペンを世の中に送り出せるよう、さまざまなスタディを続けております」と、将来的な復活の可能性もほのめかされました。
特別イベントの開催――感謝と絆を形に
生産終了を受けて、ダイハツは2026年4月以降、全国各地でスペシャルイベントを企画しています。これらはコペンにゆかりのある地域を中心に開催される予定で、内容や詳細はコペン公式サイト内の特設ページで順次公開されます。イベントではオーナーや多くのファンが集い、これまでの思い出を分かち合うとともに、感謝の気持ちを直接伝える貴重な場となる見込みです。
- 開催時期: 2026年4月以降
- 開催地: コペンに縁のある各所(詳細は特設サイトにて発表)
- 参加対象: コペンオーナーおよび一般のコペンファン
現行モデル生産終了の背景
近年、自動車業界は環境対応技術へのシフトや安全装備の高度化が進み、軽スポーツカー市場でも技術的・コスト的な対応が求められるようになりました。コペンも、次世代の環境・安全基準への適合や新たな開発資源の再配分の観点から、現行モデルの生産終了という決断に至ったと見られています。
一方で、ダイハツは「再びコペンを世の中に送り出せるよう、様々なスタディを続けております」と明言しており、今後の展開に期待が寄せられています。
コペンが生み出した文化とファンの声
コペンは、日本における軽オープンスポーツカーの“代名詞”とも言える存在です。オープンカーの解放感、手軽な操作性、経済的な維持費といった魅力を兼ね備え、老若男女問わず多くのドライバーに愛されてきました。コペンオーナーの中には、家族や友人と一緒にドライブや旅行を楽しむ人も多く、“人生のパートナー”としてその存在感を放ち続けています。
- 「コペンに乗ることで、車への愛着が増した」と語るファン。
- 「父親から譲り受けて二代で乗り続けています」といった世代を超えたエピソードもあります。
- コペンミーティングやSNSを通じて、オーナー同士の新たなつながりが生まれている様子も印象的です。
今後のアフターサービスおよびサポート体制
生産終了後も、ダイハツはアフターサービスや部品供給の継続を約束しています。「コペンとともに歩んだ思い出をこれからも長く大切にできるよう、サポートしていく」としていますので、現オーナーにとってはひとまず安心できる内容と言えるでしょう。
ダイハツ「コペン」――感謝と新たな未来への決意
ダイハツから生まれたコペンは、「軽オープンスポーツカー」というジャンルを象徴する名車として歴史に名を刻みました。生産終了は一つの区切りでありつつも、ファンやオーナーに受け継がれる車文化が今後も続いていくことは間違いありません。「いつの日か再び」――ダイハツのそのメッセージの通り、コペンがどんな形で未来に現れるのか、多くの人々がその時を心待ちにしています。
コペンを愛したすべての人へ。あなたのコペンとの物語がこれからも豊かであることを願っています。