パナソニック、免許不要の「こがない電動自転車」発売へ――新しい短距離移動手段として注目

2025年12月上旬、パナソニック サイクルテック株式会社は、新たなモビリティの選択肢として、ペダルをこがずに移動できる“こがない電動自転車”こと特定小型原動機付自転車「MU(エムユー)」を発売します。本製品は運転免許が不要で公道走行が可能な点や、短距離移動に最適化された設計が大きな特徴となっており、注目が集まっています。

新時代の移動スタイルを提案する「MU」

これまでにも電動アシスト自転車は普及していましたが、今回パナソニックが発表した「MU」はペダルをこがなくても自走できる点で画期的です。電気の力だけで進むことができるので、坂道や長距離移動でも疲れ知らず。さらに、運転免許や難しい手続きが不要なため、幅広い世代やさまざまな利用シーンで活用できる次世代の交通手段となります。

「こがない電動自転車『MU』」とは?

  • 商品名:MU(エムユー)
  • 型番:BE-TMU011
  • タイヤサイズ:20×2.125HE
  • 車体重量:24kg
  • 本体サイズ(全長×全幅):1,610mm × 585mm
  • モーター出力:250W
  • 最高速度:20km/h(車道モード時)
  • 1充電あたりの走行距離:約40km
  • バッテリー:リチウムイオン16.0Ah搭載
  • カラーバリエーション:パールジェムホワイト/ナチュラルブラック
  • 税込メーカー希望小売価格:234,000円
  • 発売日:2025年12月上旬

この製品は、パナソニックの長年の自転車製造ノウハウを活かして設計されており、「短距離での移動」を主な用途と想定しています。歩いていくには少し遠い距離、けれど車やバイクを使うほどでもない――そんな街中の移動に最適です。

免許不要で誰でも使える安心設計

最大の特徴は運転免許が不要な点です。新しく施行された特定小型原動機付自転車の法規制に合致する設計となっているので、自転車に乗れる人なら誰でも気軽に利用できるのが魅力です。
また、ペダルをこがずに走行できるため、膝や脚力に不安がある方も安心して使用でき、高齢者やリハビリ中の方、交通不安のある方にも大きく門戸が開かれています。

安全への配慮

速度は最高20km/hに制限されており、電動キックボードなどと並んで“歩行者とも共存しやすい交通モビリティ”として街中でも受け入れられる設計です。
また、明るいLEDライト・大型ディスプレイ・大型タイヤなど、安全走行のための配慮も十分に施されています。一充電あたりの走行距離も約40km(業界統一テスト基準)と、日常利用には十分な余裕を持った仕様です。

幅広い生活シーンで活躍が期待

「MU」は、その手軽さや手続き不要という気軽さから、通勤・通学、買い物、観光地や大型施設での巡回、配達や移動販売など、幅広い用途が期待されています。
従来の自転車では対応が難しかった移動手段を補完する存在として、今後の「街の足」として社会に浸透していく可能性は非常に高いといえるでしょう。

パナソニックの高い信頼性と安心保証

パナソニック サイクルテックはこれまでも長年にわたり高品質な自転車や電動アシスト自転車を市場へ送り出してきましたが、今回の「MU」でもその安心の品質・アフターサービス体制を受け継いでいます。
バッテリーや主要パーツも自転車専門メーカーならではの信頼性の高さが強みです。一般家庭やビジネス用途いずれにも安心して利用できます。

社会の変化と新しいモビリティニーズへの対応

近年、都市の高齢化や、人手不足、そして環境負荷の低い交通手段へのニーズが急速に高まっています。加えて、新型コロナウイルス流行による「密」を避けた移動手段への関心も追い風となってきました。
そのような中、こがない電動自転車の登場は「徒歩では困難」「自動車ほど大げさでない」「移動に不安がある」といった、多様な社会的な声に応える選択肢といえるでしょう。

「MU」の詳細・試乗や購入情報

  • パナソニックの公式スペシャルサイトで「MU」の情報が公開されています。
  • 2025年12月上旬から順次全国の自転車販売店などにて販売開始予定。
  • 実際に操作感や性能を確認できる試乗会・展示会も順次展開予定です。

遠出や通勤、通学など毎日の暮らしを支える新たな選択肢として、「MU」はこれから多くの人々の生活スタイルを変えていくことが期待されています。

今後の普及と課題

パナソニックによる「こがない電動自転車」は、今後の普及に向けてさまざまな課題も存在しています。例えば、交通法規や利用ルールのさらなる周知徹底、専用インフラの整備、歩行者や自動車との共存方法などです。
しかしながら、これまでに自転車やモビリティの分野で培われたノウハウと信頼性を武器に、市場の新たなスタンダードになることが期待されています。

ユーザーの声に応える柔軟な開発

この「MU」開発過程においても、実際のユーザーからの「移動に不安がある」「疲れずに移動したい」「車やバイクの免許が取れない」といったリアルな声が多く参考にされています。
パナソニックは今後もユーザーの声に耳を傾けつつ、安心・快適・便利な移動手段として「MU」を中心としたモビリティの新しい価値を提案していく方針です。

まとめ:「短距離移動」の新たな選択肢

パナソニックの「MU」は、単なる移動手段の提供にとどまらず、街の景色や人々の暮らし方に新しい風を吹き込む革新的な存在となっています。
免許不要の手軽さ、疲れ知らずの快適さ、安全性の高い設計――時代のニーズに応えるこの「こがない電動自転車」が、これからどのように受け入れられていくか注目が集まります。

参考元