孫正義氏率いるソフトバンクグループ―AI関連で存在感増す現在の状況を徹底解説

はじめに

孫正義氏が率いるソフトバンクグループ(SBG)は、AI(人工知能)分野をはじめとする次世代産業への積極的投資によって、国内外の投資家や市場関係者から非常に高い注目を集めています。特に最近では、米国のハイテク株市場と連動しながらも独自の存在感を強めており、株価や取組状況にも大きな変化が見られています。この記事では2025年9月時点の最新状況と、今後の展望についてわかりやすく解説します。

1. AI分野とハイテク投資で市場の主役に

ソフトバンクグループは、これまでもAIや先端技術企業への投資を積極的に行い、世界経済の潮流に合わせてポートフォリオを拡大してきました。2025年秋、AI分野での「勝ち組」という位置づけがより鮮明になっています。とくに米国のハイテク株が上昇基調にある一方で、ソフトバンクGの株は投資家からの「持たざるリスク」—つまり保有していないこと自体がリスクとなるほど高い注目を浴びています。結果として、空売りを手掛ける弱気派が苦境に陥っている状況です。

2. 株価推移と信用取引の妙味

SBGの株価は堅調に推移しており、2025年9月19日には年初来高値18,745円を記録しました。その後も18,000円台で取引が続くなど、全体的な株高トレンドが続いております。一方で、株式の信用取引についても注目点があります。貸借倍率(いわゆる信用倍率)は0.78倍と、依然として信用売り残が多い「売り長」状態が続いていることから、今後の株価変動に取引妙味が指摘されています。

3. ソフトバンクGとオープンAI:合弁設立に遅延

2024年から報道されてきたオープンAIとの合弁会社設立プロジェクトについては、大幅に開始が遅延していることが新たに明らかとなりました。現在、進捗状況については2025年11月に改めて公表予定とされています。この遅延は、グローバルなAI業界再編や規制、合弁条件見直しなどさまざまな外部要因によるものとみられ、現時点での具体的な提携スキームや新事業の全容は依然として不透明です。ただし、合弁に向けた協議は継続中とされており、今後の発表に引き続き注目が集まっています。

4. ソフトバンクGの業績と財務状況

2026年3月期第1四半期の決算発表では、投資利益4,869億円税引前利益6,899億円、親会社株主に帰属する純利益4,218億円を計上しました。特にソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業の投資利益が大きく6,602億円に上る一方、持株会社投資事業では2,565億円の投資損失も計上されており、プラスマイナスを含めた大型投資のリスクとリターンの双方が現れています。

  • SBGは2025年9月も自己株式の取得を継続しつつ、着実な株主還元姿勢を示しています。
  • 有利子負債は増加傾向にありますが、今のところ財務の健全性は維持されています。
  • 株主還元や資本効率化に向け、さまざまな経営施策が着実に進行しています。

5. 実際の株価時系列データ(2025年9月中旬)

日付 始値 高値 安値 終値 出来高
2025/9/22 18,075 18,465 17,885 17,930 9,753,100
2025/9/19 18,465 18,745 17,875 18,375 21,190,200
2025/9/18 17,965 18,515 17,875 18,255 14,373,400
2025/9/17 18,100 18,305 17,870 18,060 11,295,800
2025/9/16 18,590 18,660 17,900 18,300 14,872,400
2025/9/12 18,150 18,320 17,490 18,230 22,761,600
2025/9/11 16,800 18,030 16,800 17,905 29,761,400

このように、9月中旬は高値圏での推移が見られ、短期筋による売買も活発化しています。

6. 投資家心理の変化と売買需給の背景

特に2025年夏以降、「AI関連銘柄に乗り遅れないようにしよう」と考える投資家の買い意欲が高まっています。信用倍率の低さからも空売り勢の買戻しが発生しやすい状態となっているため、株価の下支え要因となっています。国内外の機関投資家もポートフォリオの一部としてSBG株を組み込む動きが見られ、需給面での強さが継続している状況です。

7. 今後の展望とカギを握る孫正義氏の姿勢

孫正義氏は「300年続く企業」を掲げ、AI技術の社会実装による人類の発展を強く志向しています。今後の注目点としては、オープンAIとの共同事業がどのように実を結ぶのか、またグローバルなハイテク・AI競争の波の中でソフトバンクグループがどのようにポジションを確立していくのかが最大の焦点となります。

  • 米国を中心としたテック企業の株価動向やAI技術の進展が、今後のSBG経営・株価にも大きな影響を与えます。
  • 時価総額、収益力、財務基盤など多面的な成長に向けて、引き続き積極的な経営判断が求められる局面と言えるでしょう。
  • 今後の決算発表や経営戦略の発表にも目が離せません。

まとめ

ソフトバンクグループと孫正義氏は、AIをはじめとする新分野での成長戦略により市場の中心としてその存在感を一段と高めています。株価の高値推移や信用倍率の動き、米オープンAIとの共同事業の進展など、足元の状況は多くの投資家にとって大きな関心事です。今後も日本、そして世界のAI産業を牽引するリーダーとして、グローバルな展開が期待されています。引き続き新たなニュースや公式発表に注目しましょう。

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