しなの鉄道の最新動向:運転見合わせ、観光連携、山岳リゾート推進

しなの鉄道とは?

しなの鉄道は、北佐久郡軽井沢町の軽井沢駅から長野市の篠ノ井駅までを結ぶ第三セクター鉄道です。経営主体はしなの鉄道株式会社で、長野県や沿線自治体、経済団体による出資で設立されました。加えて、北陸新幹線の整備・延伸に伴い、元々JR東日本が経営していた区間を引き継いだ経緯もあり、現在は長野駅から新潟県妙高市の妙高高原駅までの北しなの線も管理運営しています

しなの鉄道線 軽井沢〜小諸間の運転見合わせ(2025年9月21日朝)

2025年9月21日朝より、しなの鉄道線の軽井沢〜小諸区間で運転見合わせが発生しました。現在、原因や復旧見込みについては詳細な発表がありませんが、沿線の利用者や通勤・通学、観光の移動に大きな影響が出ており、しなの鉄道公式および各自治体から随時情報が発信されています

  • 復旧予定や代替輸送の案内は公式サイト及び各駅掲示で確認可能
  • 沿線住民だけでなく、観光客にも影響が及び、地元経済活動も一時的に停滞

小諸駅や軽井沢駅は、しなの鉄道とJR小海線の重要な結節点であり、県内外の多くの乗客が利用しているだけに、今回の運転見合わせは大きな社会的波紋を呼んでいます。

注目の広域観光連携:長野県軽井沢町・新潟県妙高市・しなの鉄道の新たな取り組み

2025年に入り、しなの鉄道・長野県軽井沢町・新潟県妙高市が「広域観光連携」を強化する発表がありました。これは「世界から注目の2地域を結ぶ魅力発信」を掲げたもので、しなの鉄道を軸としつつ、着地型観光コンテンツの共同開発に本格着手。鉄道路線を生かし、沿線観光地の回遊性・滞在性を高めていく動きが加速しています。

  • 軽井沢町は国内外のブランドリゾート地として、四季折々の自然・文化・レジャー体験を提供
  • 妙高市は妙高山をはじめとした山岳観光やウィンタースポーツで有名
  • 両市町間の移動にしなの鉄道・北しなの線が活用されることで、移動自体が旅の目的となる「鉄道観光」を推進

この広域連携は、宿泊・地域食・文化体験など地方型観光の深化を狙うものです。両地域の自治体と鉄道会社が一体で情報発信を進め、共同PRや誘客キャンペーンの強化も予定しています。特に欧米やアジア圏からの訪日観光客から注目が集まっており、海外旅行会社やOTA(オンライン旅行予約事業者)との提携も本格化します。

しなの鉄道沿線の観光事情:スキーと山岳リゾートを核に

長野県は、「山岳リゾート」や「スキー観光地」の集積地として世界的知名度を誇ります。しなの鉄道の沿線には、軽井沢小諸をはじめ、多様なリゾートや温泉地、美しい自然景観が点在。特に冬季はスキー、グリーンシーズンは登山やハイキング、温泉、グルメ、文化体験など、多彩な魅力で1年を通じて観光客を惹きつけています。

  • スキーやスノーボード後の街歩き・温泉・グルメ体験など、移動+体験型の観光が顕著
  • 観光客数・宿泊者数ともに近年はコロナ禍前の水準へ戻りつつあり、2023年度の軽井沢-小諸間の乗降客数は326万人以上と大幅増加
  • しなの鉄道は地域イベント、「115系満喫号の旅」など観光列車も積極運行し観光振興を支援

またしなの鉄道では、通勤・通学需要だけでなく観光輸送への対応として、車両の更新・検査事業も着実に進めています。古くから親しまれる115系車両を順次新型車両へ更新、安全輸送と快適性向上に努めています

地域住民の日常と観光振興の両立へ

しなの鉄道とその沿線自治体は、日常生活の足を守りながら、観光資源の磨き上げや新たな観光コンテンツの構築に取り組んでいます。増便維持事業をはじめ、住民サービスと観光需要の両立を図っており、特に軽井沢・御代田・小諸の3市町協働による利便性向上が評価されています

  • 増便維持事業によって利便性が向上し、沿線住民だけでなく観光客も利用しやすくなった
  • 街のイベントや観光列車による地域ブランドの発信

展望と課題:今後のしなの鉄道

近年の自然災害やコロナ禍等、鉄道と地域観光には多くの課題もあります。しかし、しなの鉄道を中心とした広域連携や地域振興の取り組みは、2025年以降さらに重要性を増しています。人口減少や高齢化といった社会課題にも対応しつつ、観光需要と地域コミュニティの活性化の両立が求められます。

  • 持続可能な観光交通インフラ整備
  • 地域特性を生かした着地型観光商品の開発
  • 災害時の交通確保や情報発信力向上

しなの鉄道及び沿線自治体は、今後も利用者と地域両方にとって魅力ある路線づくりを進めていくでしょう。

最新情報・公式案内

事故や運休など緊急時の運行情報はしなの鉄道公式サイトおよび、各自治体の広報・案内板で最新の情報をご確認ください。観光情報やイベント、キャンペーンも随時更新されています。旅行の計画時や現地移動時には、事前確認を強くおすすめします。

参考元