伊藤沙莉主演「風のマジム」――沖縄の風に乗せた真心の物語
ふわっとした優しさと芯の強さ――話題沸騰、新作映画「風のマジム」
2025年9月12日、全国の映画館で伊藤沙莉主演の新作映画「風のマジム」が公開されました。原作は累計発行部数14万部を超える原田マハの同名小説。沖縄の豊かな自然、家族や地域のつながり、夢を追いかける女性の奮闘を描いた本作は、公開前から多くの注目を集めています。那覇で豆腐店を営む家族に生まれ育った青年が、南大東島産のサトウキビを使って「アグリコールラム」を作ろうと決意する“実話”をもとにした物語。その真心あふれるストーリーは、観客の心に深く響き渡っています。
「まじむ」とは――沖縄の方言で「真心」の意味
本作の主人公伊波まじむは、沖縄方言で「真心」を意味する「まじむ」という名前を持っています。祖母カマルと母サヨ子とともに暮らすまじむは、家庭的でちょっと不器用な女性。沖縄の空気そのもののようにふわっとした優しさを持ちながら、好きだと決めたことには揺るぎない芯の強さを見せます。
あらすじ――島のサトウキビから始まるラム酒作りの挑戦
まじむは日々、祖母と通うバーでラム酒の虜になります。ラム酒の原料が、島の大地で育つサトウキビと知ったことがきっかけで、
社内のベンチャーコンクールに「南大東島産サトウキビでのラム酒製造」という企画を応募します。未経験の分野への飛び込み、慣れない企画書作りや試作、
島民との交渉といった様々な壁にぶつかりながらも、家族や同僚、地元の人々と手を取り合い、夢の実現へ向かって歩みを進めます。「思ったら、即、行動やさ。」――沖縄言葉によるそのキャッチコピー通り、失敗を恐れず前向きに挑戦し続ける姿が描かれます。
個性豊かなキャストたち――本作だからこそ生まれる温もり
- 伊藤沙莉――主人公・伊波まじむ役。飾らない表情、その場に溶け込む温かな存在感で観客の心を捉えます。
- 高畑淳子――祖母・カマル役。伝統と生活の知恵を伝え、家族の精神的支柱となる存在。
- 富田靖子――母・サヨ子役。忙しい日々の合間にも、まじむの挑戦をそっと見守ります。
- 染谷将太――バーのバーテンダー役。まじむにラム酒の世界を知らせるキーマン。
主役陣に加え、沖縄で実際に活躍する地元の人々や、新進気鋭の俳優陣が脇を固めます。それぞれの人生や悩み、喜びが絡み合うことで、
映画はより豊かでリアルな温度を帯びています。
リアルな沖縄の生活と、人々のつながり――映画で描かれる家族の絆
本作の舞台の一つ、那覇の朝の風景や、昔ながらの豆腐作りの光景、沖縄料理とともに囲む食卓――。
人々の生活に密着したシーンの数々が、「生きることの豊かさ」「家族や地域の支え合い」の美しさをリアルに伝えています。
製作陣は沖縄取材を重ね、リアルな方言や仕草、風景を映し出すことにこだわっています。
原作者・原田マハも「沖縄の方々は本当に家族や地域を大切にしていて、そのたくましさや優しさが物語の骨格になっています」と語っています。
ラム酒づくり、その軌跡とチャレンジ
まじむが挑む「アグリコールラム」とは、“サトウキビの搾り汁”だけを発酵・蒸留して作る特別なラム酒のこと。南大東島の土壌、強い日差し、清らかな空気――
ここで育ったサトウキビで作ることで、まじむたちのラム酒は唯一無二の個性を持つことになります。
実際、映画制作にあたっては南大東島までスタッフが足を運び、現地での酒造りや農作業の取材、島民との交流を徹底。「地元にある素材と知恵を活かし、フェアでサステナブルなものづくり」をテーマに、
まじむの奮闘が誠実に描かれています。
映画「風のマジム」が伝えるメッセージ
- 家族や地域の絆――血縁だけでなく、同じ土地に生きる者同士をつなぐ支え合いの力
- 夢へ挑み続ける勇気――未経験の分野や前例のないチャレンジにも、自分の信念を信じて進めば未来は必ず開ける
- 沖縄・日本の“食”と“文化”――島の恵み、受け継がれる伝統、個々の人生の尊さを未来につなぐことの大切さ
主人公・まじむの物語は、彼女一人の成長譚にとどまらず、現代を生きる私たち一人ひとりへの温かいエールとなっています。「思い立ったらすぐ行動」――失敗も苦労も含めて、進み続ける者の背中を、爽やかな沖縄の風が力強く押してくれる。そんな希望の風が、この映画には満ちています。
感動を呼ぶ伊藤沙莉の演技――“ふわっとして、芯は強く”の体現者
「風のマジム」を語るうえで欠かせないのが伊藤沙莉の存在感。彼女の演じるまじむは、繊細な心の揺れや、行動へのエネルギー、時おり見せる悩みや迷いまで、驚くほどナチュラルにスクリーンを満たします。
観客や評論家からも「ふわっとした表情の裏に、芯の強さをもったヒロインに惹き込まれた」「ラム酒や沖縄文化へも興味が深まった」と高評価が続出しています。
映画好き・沖縄ファン・家族で楽しめる――幅広い世代に贈る優しい物語
- 沖縄の自然や伝統文化が好きな方
- これから何か新しいことに挑戦したいと思っている方
- 親子・三世代で楽しめる映画作品を探している方
- 心温まる人間ドラマを求めている方
どの世代、どんな立場の方にも、「風のマジム」はそっと寄り添い、明日への活力を与えてくれるに違いありません。
公開情報・スタッフ・制作背景
- 公開日:沖縄県先行公開 2025年9月5日(金)/全国公開 2025年9月12日(金)
- 監督:芳賀薫(本作が映画初監督)
- 原作:「風のマジム」原田マハ
- 脚本:黒川麻衣
- 配給:コギトワークス、S・D・P
- 音楽・主題歌:詳細未発表(※公式サイト等で随時更新)
スタッフ・キャストの熱い想いが詰まったこの映画。あなたもぜひ、まじむたちの「真心」に触れてみてはいかがでしょうか。
終わりに――沖縄から全国へ、「風のマジム」が運ぶ希望
日常の慌ただしさや予測できない時代のなかで、仲間や家族への思いやり、自分自身の夢への情熱を少し立ち止まって見つめ直したい――。そんな方にこそ届いてほしい一作です。沖縄の青空、サトウキビ畑を駆ける風、真心のこもったラム酒、そして家族と地域の温かさ。
「風のマジム」は、あなたの日常にそっと優しく寄り添う、“愛と勇気”の物語です。