第37回日本一の芋煮会フェスティバル、山形で盛大に開催

令和7年(2025年)9月14日(日)、山形市馬見ヶ崎川河川敷で「第37回日本一の芋煮会フェスティバル」が盛大に開催されました。秋晴れの空の下、県内外から多くの人々が訪れ、山形の秋の味覚である芋煮を満喫しました。

圧巻の大鍋調理で約3万食を提供

今年も会場には、ギネス世界記録を達成した直径6.5メートルの巨大な鍋「三代目鍋太郎」が設置され、その圧倒的な存在感で来場者の注目を集めました。この大鍋では、里芋3.2トン、山形牛1.2トン、ネギ3,500本、こんにゃく4,000枚という大量の食材を使用し、約3万食分の芋煮が豪快に調理されました。

調理の様子は非常にダイナミックで、衛生面に配慮した新品の重機を使って食材をかき混ぜる光景は、多くの来場者がカメラに収める見どころとなりました。醤油の香ばしい香りが会場に漂い、食欲をそそる芋煮の完成を心待ちにする人々の表情が印象的でした。

事前予約制と当日整理券で混雑緩和

今回のフェスティバルでは、芋煮の提供方法として「teket」による事前予約制当日協賛整理券制の2つの方式が採用されました。整理券の配布は朝8時30分から開始され、配食は9時20分からスタートしました。いずれもなくなり次第終了という形式で、早めの来場が推奨されていました。

事前受付チケットは電子チケットサービス「teket」を通じて7月1日から受付が開始されており、売り切れ次第終了となる人気ぶりでした。この仕組みにより、当日の混雑が緩和され、来場者がより快適にフェスティバルを楽しむことができました。

安全・衛生面への徹底した配慮

重機を使った豪快な調理風景が話題となる同フェスティバルですが、安全性と衛生面については万全の対策が講じられています。調理に使用される重機は毎年新品を使用し、食品に直接触れる部分は特別な衛生処理が施されています。

また、調理過程では食品衛生法に基づいた厳格な管理が行われており、温度管理や調理時間の管理も徹底されています。これらの取り組みにより、大規模な野外調理でありながら、安全で美味しい芋煮を多くの人々に提供することが可能となっています。

山形の食文化を全国へ発信

今年のテーマは「芋煮やろうぜ!〜Welcome to Yamagata, Japan〜」で、山形の食文化である芋煮会を全国へ、そして世界へ発信するという強い思いが込められています。芋煮会は東北地方、特に山形県の秋の風物詩として親しまれており、家族や友人、職場のグループなどで河川敷に集まり、青空の下で芋煮を囲む光景は、この地域の大切な文化的伝統となっています。

山形の芋煮は、里芋をメインに山形牛、こんにゃく、ネギなどを醤油ベースの味付けで煮込んだ郷土料理です。素朴でありながら奥深い味わいは、多くの人々に愛され続けています。

多彩な企画で一日中楽しめるイベント

フェスティバル会場では、芋煮の提供だけでなく、協賛企業・団体による出店ブースも設置され、地域のグルメやお土産品を楽しむことができました。また、この日限定のステージイベントも開催され、音楽やパフォーマンスで会場を盛り上げました。

来場者からは「初めて食べる芋煮でしたが、とても美味しくて感動しました」「大鍋での調理風景が迫力満点で、見ているだけでも楽しかった」「山形の食文化を体験できて良い思い出になりました」といった喜びの声が多数聞かれました。

特別プランで快適な観覧体験

今年は混雑を避けてゆったりと楽しみたい方向けの特別プランも用意されました。「仙台駅発着のバスツアー」や「IMONI LOUNGE」など、より快適にフェスティバルを楽しめる企画が好評を博しました。これらのプランは昨年も大好評だったもので、今年もリピーターを含む多くの方に利用されました。

仙台市と山形市は両市の連携に関する協定を締結しており、観光交流促進の一環として、このようなツアー企画も実現しています。地域間の協力により、より多くの人々が山形の魅力を体験できる機会が提供されています。

継続される伝統と新たな挑戦

第37回を迎えた日本一の芋煮会フェスティバルは、長年にわたって山形の秋を彩る一大イベントとして定着しています。毎年9月に開催されるこのフェスティバルは、地域の結束を深めるとともに、県外からの観光客に山形の魅力を伝える重要な役割を果たしています。

今回のフェスティバルも大成功に終わり、来年の第38回開催に向けて既に期待が高まっています。伝統を大切にしながらも、新しい企画や改善を重ね続ける同フェスティバルは、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

山形の美しい自然の中で、地域の人々の温かいおもてなしと共に味わう芋煮は、訪れる人々の心に深く印象を残します。食を通じて地域の文化を体験できるこのフェスティバルは、まさに山形が誇る文化的イベントと言えるでしょう。

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