小野リサ、36年の音楽活動を「徹子の部屋」で語る
2025年9月18日、テレビ朝日のトーク番組「徹子の部屋」に、日本人初の本格的ボサノヴァシンガーとして知られる小野リサさんがゲスト出演しました。今年でデビュー36年を迎えた小野さんは、番組内で自身の音楽人生や家族との思い出、そして名曲の生歌を披露し、多くの視聴者に新たな感動を与えました。
ボサノヴァとともに歩んだ36年
小野リサさんは、1989年のデビュー以来、日本におけるボサノヴァのパイオニアとして知られています。ブラジル発祥のボサノヴァは、柔らかなリズムと甘美なメロディが特徴の音楽ジャンル。小野さんは、ボサノヴァの繊細な音色と日本語の歌詞を融合させ、新たな音楽世界を日本に広めてきました。
異国で芽生えた音楽家の素養
- 小野リサさんはブラジル・サンパウロ生まれ。音楽好きだった父親が移住し、現地でライブハウスを経営していたことが彼女の音楽人生の原点です。
- 現地では、日本の音楽界の重鎮である中村八大さんや坂本九さんとも交流がありました。物心ついた時から音楽のある環境で育ち、さまざまなジャンルへの感度が磨かれました。
- 帰国後は、父が日本で開いたレストランで15歳からブラジルの歌を披露し始めます。家族やカフェのお客さんたちとの温かなふれあいは、小野さんの歌声に優しさと包容力をもたらしました。
ポルトガル語へのこだわりと新たな挑戦
デビュー当初、リサさんはポルトガル語で歌うことに強いこだわりを持っていました。「本場ブラジルの音楽を、原語のまま届けたい」という思いがあったのだそうです。しかし、時を経るごとに日本語の楽曲にも目を向けるようになり、近年ではさまざまな日本語の名曲にも挑戦しています。
徹子の部屋で披露された「六八コンビ」名曲
- 今回の「徹子の部屋」では、作詞家の永六輔さん、作曲家の中村八大さんという「六八コンビ」による日本の名曲が披露されました。
- 六八コンビは、多くの日本人にとって懐かしく温もりのある楽曲を数多く世に送り出してきました。リサさんがそれらをボサノヴァアレンジで歌うことで、名曲に新たな息吹を吹き込んだのです。
- 番組内での生演奏は、彼女の柔らかく透明感あふれる歌声と、静かに波打つようなリズムが印象的でした。
家族と音楽、そして社会とのつながり
リサさんは番組内で、両親や家族の支え、また音楽を通じて出会ってきた人々への感謝の気持ちを繰り返し語りました。彼女にとってのボサノヴァは、単なる音楽ジャンルではなく、「家族や友人と心を通わせるための大切な言葉」でもあるのです。
また、時に厳しい時代を生き抜く中で癒しや勇気をくれたのが、父が聴かせてくれたボサノヴァだったとも話しています。その思い出が、今もなおステージのパフォーマンスや楽曲選びに生き続けています。
デビューから今へ、変わらぬ情熱と進化
- デビュー当時、彼女は「日本に本場のボサノヴァを届ける」との強い意志を持ち、ブラジルで培った感性を武器に活動を始めました。
- 長い年月の中で人との出会いや別れ、コロナ禍など社会の変化を経験しながらも、「音楽で人の心に寄り添う」ことを忘れない姿勢は変わりません。
- 近年は、日本の童謡や演歌など、幅広いジャンルに積極的に挑戦し続けています。音楽の境界線を越えてさらに多くの人に癒しを届ける活動が高く評価されています。
番組を通して伝わる温かさと希望
「徹子の部屋」では、ほかにも同日ゲストの俳優・柴田理恵さんや女優・古村比呂さんが自身のエピソードや人生模様を語りました。番組全体が「世代を超えて命や希望をつなぐ」という温かい空気に包まれていたのが印象的です。
リサさんの柔らかな歌声とおおらかな語り口は、多くの視聴者に「やさしい気持ち」を届け、「音楽は国や言葉を超える」という大切なメッセージをあらためて感じさせてくれました。
これからの小野リサに期待
- 2025年現在も精力的にライブ公演や新曲リリースを続けるなど、音楽家としての進化はなお続いています。
- ボサノヴァの女王として、また日本の音楽シーンの架け橋として、次世代へとその輪を広げていくことでしょう。
- 彼女が奏でるやさしいメロディは、これからも多くの人の心に寄り添い続けるに違いありません。
今後も小野リサさんの活動から目が離せません。音楽の力で「明日への希望」を届け続ける彼女の新しい挑戦に、多くの人がエールを送っています。