沖縄・久米島を舞台にした映画「おーるーブルー」製作決定―地域の温かさと親子の再生を描く
映画「おーるーブルー」製作発表―久米島の魅力を全国へ発信
2025年9月9日、沖縄県久米島を舞台にした新作映画「おーるーブルー」の製作が正式に発表され、那覇市内で開かれた会見には監督や主演俳優をはじめ、多くの関係者が集まりました。監督は俳優としても知られる北口ユースケさん、主演は沖縄出身の人気タレントゴリ(ガレッジセール)さんが務めます。製作の背景や、久米島の持つ温かい人情、そして現代社会に生きる親子の葛藤と再生が丁寧に語られ、取材陣やファンの熱い視線を集めました。
映画製作に込める想い―監督・北口ユースケさんのメッセージ
本作のきっかけは、大阪の沖縄料理店で偶然目にした「泣きたくなったら 久米島へ。実家よりもあったかい ゼロになれる島」という久米島のポスターの一文だといいます。
「実際に久米島を訪れると、その言葉が誇張でないことを実感しました。島の人々の包容力、自然の素晴らしさ。久米島の“実家よりあたたかい”空気を、映画を通して多くの方に伝えたい」と熱く語る北口監督。長編映画「彼岸のふたり」に続く監督第2作となる本作に、大きな期待が寄せられています。
主演・ゴリさんが伝えたい久米島の魅力
「沖縄の中でも久米島は特別」と語る主演のゴリさん。「青い海、青い空だけじゃなく、何よりも“人のあたたかさ、優しさ”がこの島には根付いています。この映画をきっかけに、全国の人に久米島を知ってほしい」と、撮影へ向けての意欲と島への感謝の気持ちを表しました。また、「デジタル化が進む現代社会で、人と人との絆、家族の再生の物語を届けたい」とも述べています。
あらすじ―「おーるーブルー」が描く親子と再生の物語
- 舞台は沖縄県久米島。物語の主人公は、人生に燃え尽き虚しさを抱える父・耕平と、SNSの炎上をきっかけに心を閉ざしたスマホ中毒の息子・蓮次郎。
- きっかけは「おじぃ」の危篤。久しぶりに故郷・久米島へ帰省した父子は、そこで互いと向き合うことを余儀なくされます。
- デジタルデトックスの旅。美しい景色の中でも息子はスマホから目を離さず、父も絶えず仕事の連絡に追われます。ある時、感情の高ぶりから父が息子のスマホを奪い取ってしまい、自らのスマホも海に投げ入れてしまう…。
- 人間らしさを取り戻す時間。インターネットから切り離された彼らは、島の人々と交流し、自然と向き合う中で次第に心を通わせていきます。
- 緊迫のクライマックス。スマホを持たない二人の前に観光客たちの津波警報アラートが鳴り響き、大きな決断を迫られることに…。
タイトルの「おーるー」とは沖縄の方言で「青」を意味し、“17歳の息子の青春”と“人生2度目の青春を迎える父”を象徴しています。
現代のデジタル社会が抱える課題と、どこまでも広がる空と海、そして久米島という土地の深い包容力の中で、家族の再生と人間らしさを描いたヒューマンドラマです。
久米島―映画の舞台としての魅力
映画の製作地となる久米島は、沖縄本島から西方約100kmの場所に位置し、手つかずの自然や、美しい海、そして今も古き良き沖縄文化が息づく島です。
町長や地元の方々から応援メッセージも寄せられ、「豊かな自然と温かい人々が共存し、古き良き沖縄が残る場所。映画を通じて、その素朴さや温かさが全国に伝わることを願っています」と強調。
また、本プロジェクトは“久米島町企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)”を活用し、地域活性化と島民の誇りに繋がる取り組みとして推進されています。
久米島町と地域住民の応援―映画がもたらす地域活性化の波
久米島町としても本映画製作プロジェクトは大きな期待を集めており、町長は「映画を通じて久米島の魅力を多くの方に知ってほしい」と発信。また、地元観光業や漁業、商工業など幅広い産業活性化にも繋がることを期待し、企業や個人からのサポート(寄付)を呼びかけています。
町民からは「久米島の絶景や、島人の優しさが映画に映し出されるのが楽しみ」「映画をきっかけに観光客が増えてほしい」など、期待の声が多く寄せられています。
映画「おーるーブルー」へのコメント・期待の声
- 監督・北口ユースケさん「この映画をきっかけに、“人間らしさ”や“家族のきずな”の大切さが全国に広がってほしい。久米島の土地の力、人の温かさが作品の核。」
- 主演・ゴリさん「現代人が忘れがちな“心の解放“を、絵葉書のような久米島の景色とともに味わってください。」
- 地元住民「映画の撮影が地元で行われるなんて夢のよう。久米島の魅力をたくさんの人に知ってもらえるチャンス。」
「デジタルデトックス」をテーマに今を生きる全ての人へ
「おーるーブルー」は、スマホやSNSに振り回される世代、そして家族とのコミュニケーションに悩むすべての人に向けて、“人としての原点”を考えさせる作品となります。
親子が久米島で過ごす時間の中で見えてくるもの、それはスピードや便利さとは無縁の、ゆっくりと流れる“島時間”。
自然とともに生きる中で、本当に大切な“家族のあり方”や“自分らしさ”が浮き彫りにされます。
今後の展望―クラウドファンディングで広がる応援の輪
映画「おーるーブルー」の製作は、クラウドファンディングを活用して多くの支援を集めています。公式サイトや応援プロジェクトページを通じて、全国の久米島ファンや映画ファンが続々と応援メッセージや寄付を寄せています。
地域と映画、そして日本中の観客を繋ぐこのプロジェクトには、今後も注目が集まること必至です。
まとめ―久米島と「おーるーブルー」への期待
沖縄県久米島の自然と人情を最大限に活かした映画「おーるーブルー」。
観る人の心に静かで力強い感動を届ける本作は、2025年の久米島、そして日本映画界にとって新たな希望となることでしょう。