日本気象協会が発表した2025年9月の気温と気象に関する最新ニュース

2025年夏の特徴 ― 「秋」はまだ遠い?

日本気象協会や気象庁の最新発表によると、2025年9月は全国的に高温傾向が続き、秋本番の涼しさを感じられるのは9月下旬以降になりそうです。各地で最高気温30℃を上回る夏日が続き、東京や名古屋、大阪などの大都市は特に厳しい残暑となっています。西日本や東日本では「危険」レベルの猛暑となるリスクも高く、体調管理や熱中症対策が重要です

気象庁・日本気象協会 1か月予報とその背景

気象庁が8月下旬に発表した1か月予報では、南から暖かい空気が流れ込む影響で、9月の前半は特に気温が高くなるとみられています。中旬以降も平年より高温の傾向が続き、日中の暑さ、そして夜も気温が下がりにくい「熱帯夜」が関東から西日本で続く見通しです

この背景には、太平洋高気圧の張り出しが強まりやすく、秋の冷たい空気の南下が遅れていることがあげられます。また、気圧の谷や高気圧縁辺の湿った空気も流れ込みやすいため、曇りや雨の日が多く「蒸し暑さ」も感じやすくなっています

猛暑と蒸し暑さ――2025年9月の特徴

  • 全国的な高温:特に東日本・西日本では35℃以上の猛暑日となる地点も多く、9月も記録的な暑さが続く見込みです。
  • 残暑の長期化:10月に入っても気温が高めに推移するエリアが広がり、「秋の到来」は遅れぎみです。
  • 蒸し暑さ:曇りや雨の日でも蒸し暑さが目立ちます。夜間の気温も下がりにくく、特に都市部は熱帯夜が続くことがあります。
  • 不安定な天候:太平洋高気圧の影響で安定した晴天が続く一方、湿った空気や気圧の谷の影響で関東を中心に激しい雷雨となる可能性もあります。日によっては急に天気が崩れるため注意が必要です。
  • 熱中症リスクの継続:9月でも熱中症による救急搬送が多くみられており、油断は禁物です。引き続きこまめな水分・塩分補給、日陰での休憩などが求められます。

関東・関西・全国各地の状況

東京など関東地方は9月中旬までは最高気温30℃以上が続き、「快適」と感じられるのは9月下旬以降という見方が有力です。東海~九州地方も厳しい残暑が続き、9月中旬まで「警戒」~「厳重警戒」レベルの暑さが予想されています。北日本や東北では、例年通りかやや高温ですが、東北南部などには南からの高温が波及し、一部地域で厳重警戒が必要です

今年の夏が長引いている理由

2025年9月の暑さは例年以上のもので、いくつかの気象的要因が指摘されています。

  • 太平洋高気圧の強さ:夏型の気圧配置が持続し、暖かく湿った空気が日本列島に広がりやすくなっています。
  • 台風・秋雨前線の影響:例年この時期に秋雨前線や台風の通過によって気温は下がりますが、今年はそれらの影響が一時的で、根本的な涼しさには繋がっていません
  • 地球温暖化の継続的影響:長期的な地球温暖化の影響も、高温傾向の一因と考えられています。

熱中症と健康への注意点

日本気象協会によると、2025年9月の前半にかけて熱中症リスクは依然として高いままです。特に以下の点にご注意ください。

  • 通勤・通学や屋外活動時には、帽子や日傘の活用、水筒の持参など「暑さ対策」を徹底しましょう。
  • 室内でも油断せず、エアコン・扇風機を適切に使い、こまめな水分補給を心がけてください。
  • 特に高齢者や子どもは体温調節が難しいため、周囲の見守りや声掛けが大切です。
  • 「高温注意情報」や「熱中症警戒アラート」が出ている場合は、不要不急の外出を控えましょう。

蒸し暑さと大気の不安定 ― 雷雨にも注意

今年の9月は猛暑日こそ減ってきますが、曇りや雨の多い湿った空気の流入で「かなり蒸し暑く」感じる日が続きます。関東地方を中心に、急な激しい雷雨にも注意が必要です。落雷・大雨・突風の恐れがある日は、外での活動に十分注意し、できるかぎり屋内へ避難しましょう

今後の季節の見通し ― 秋の気配はいつ?

9月下旬になると、東京をはじめとした都市部でもようやく朝晩の涼しさや秋の風を感じる場面が増えると見込まれています。しかし、日中の暑さはしばらく続く見通しで、全国的に本格的な「秋らしさ」を実感できるのは10月に入ってからとなりそうです

11月にかけては西日本・沖縄・奄美では気温が「ほぼ平年並み」に戻る見通しですが、東日本や北日本では引き続き平年より高温傾向が残ると予測されています。

季節の歩みが例年より遅く、体感としても「秋が遠い」と感じる9月。残暑と蒸し暑さが長引くため、体調管理・天候急変への注意と共に、秋本番を穏やかに迎える準備を進めましょう。

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