藤井聡太王位VS永瀬拓矢九段――将棋界が注目した第66期王位戦第6局の舞台裏と熱戦

将棋界の熱戦――藤井聡太王位と永瀬拓矢九段、宿命の対決

2025年9月9日と10日、東京都渋谷区の将棋会館で開催された「伊藤園お〜いお茶杯第66期王位戦七番勝負第6局」。今年も多くの将棋ファンが期待と緊張のなか、若き天才・藤井聡太王位と、不屈の闘志を誇る永瀬拓矢九段の決戦に熱い視線を送っています。

今期の王位戦は、藤井王位が3勝、永瀬九段が2勝という僅差で迎えた第6局。両者がこれまでに対戦した回数は40回を数え、勝ち越している藤井王位ですが、「一手の重み」を知る永瀬九段も負けられない戦いを見せています。初日は午後6時過ぎに80手で永瀬九段が封じ手を実施し、翌日の再開を待つ展開となりました。

会場変更の舞台裏――天災を乗り越えた将棋会館開催

本対局は当初、静岡県牧之原市の平田寺で開催予定でしたが、9月5日に発生した竜巻の甚大な被害を受け、現地での開催継続が困難に。日本将棋連盟は急遽、会場を将棋会館へと変更する旨を発表。「前夜祭」「午前中のおやつなし」といった異例の対応が取られ、困難な状況の中でも将棋界の知恵と結束によって無事開催にこぎ着けました。

場所が変わったことで雰囲気にも緊張感が漂いましたが、その中で両棋士は冷静な指し手を続け、盤上で熱い攻防を繰り広げます。

人気話題「変な人が入ってきた!」意外なゲストと珍事件

第6局の対局中会場で、“変な人が入ってきた!”と棋士やファンを驚かせるちょっとしたハプニングが発生。現場を目撃したファンや中継アナウンサーからも「何事か」とざわつきが起こり、ABEMAの実況やSNS上は大盛り上がり。「めっちゃ見てるねw」といったツッコミや、「珍事件」として話題になりました。棋士だけでなく対局会場の空気も含めて「将棋のライブ感」「非日常のエピソード」もまた、ファンの心を魅了する要素となっています。

もちろん対局そのものには特段の支障はなく、両者は集中力の高いまま盤上の戦いに戻りました。この種の「ハプニング」も舞台裏のドラマとして、将棋ファンには記憶に残る一コマとなりました。

戦型の詳細――角換わり腰掛け銀、盤上の読み合い

今局も「角換わり腰掛け銀」の戦型が選択され、難解な中盤戦へと突入。永瀬九段が序盤から主導権を握って積極的な指し回しを展開、「何としてでもフルセット(第7局)に持ち込みたい」という闘志が表れた局面でした。

一方、藤井王位も持ち味である盤中央の厚みを生かしながら、カウンターを狙う巧みな構想を見せます。特に初日午後に藤井王位が打ち下ろした2筋への角は、「意表を突く一手」とSNSやABEMAの解説でも話題に。ここから両者は時間を消費しながら、細部にわたる「膨大な読み合い」「羽生世代から受け継ぐ直感と計算の融合」による、高度な攻防が繰り広げられました。

  • 永瀬九段は現局面へ「自信を持っていない」としながらも、積極的な攻勢で食らいつきます。
  • 藤井王位は柔軟な発想と的確な受けで応戦し、王者の意地を見せます。

このように、双方の持ち味と研究成果がぶつかる序盤・中盤戦は、プロ棋士ですら「息を呑む」緊張感に包まれました。

ファン注目のおやつ&新・将棋会館「棋の音」メニュー

対局中のひとときを彩る“おやつ”は、毎回ファンにも注目ポイント。今回も将棋会館内のカフェ「棋の音」の新メニューが話題となりました。特に注目を集めたのが、新発売された「生クリーム」をたっぷり使ったスイーツの数々。SNSなどでも「生クリームの圧」が凄い!とファンの間で話題沸騰です。

  • 藤井王位が選んだのは「棋の音スカッシュ グリーン」。フルーティーな酸味と爽やかさが疲れた頭をリフレッシュする人気商品。
  • 永瀬九段は「康光ブレンド珈琲」を注文し、苦味とコク深さで集中力を高めます。

この「対局×おやつ」の演出は、プロ棋士もファンも和ませてくれる将棋界独自の楽しみとなっています。
また、棋士が選ぶおやつや飲み物が「大一番にどんな影響を与えるか」など、推理を巡らせるのもファンコミュニティならではの現象です。

第6局の情勢と今後――シリーズの行方は?

藤井王位がシリーズ3勝、永瀬九段が2勝と、文字だけでも伝わる両者の拮抗ぶり。第1〜3局は藤井王位ペース、第4・5局は永瀬九段ペースと、まさに「がっぷり四つ」の様相を呈しています。

第6局の終盤へ進むほど、両者の「一手の重み」はますます大きくなり、ファンも固唾を呑んで見守っています。今回の熱戦はABEMAや公式中継サイト等でも生放送され、多くの視聴者が棋譜を追い「まるで自分が対局しているかのような」臨場感を味わっています。

第6局の結果次第では、藤井王位の6連覇が決まるか、永瀬九段が3勝3敗で最終局にもつれ込むか、大きな分岐点となります。

  • 藤井聡太王位:7冠を保持し続ける新時代のスター。直感力と読みの深さは将棋界随一。
  • 永瀬拓矢九段:粘り強さと研究熱心さで知られ、今回も最後まで勝負を諦めない姿が印象的。

現地会場、各種中継、SNS……。どこにいても、両雄の名勝負を見守る人々の熱気が、将棋界を包み込んでいます。

おわりに――将棋界をもっと身近に、もっと楽しく

珍事件あり、極上のおやつあり、そして盤上のドラマ――。藤井聡太王位と永瀬拓矢九段による第66期王位戦第6局は、将棋という「静かなスポーツ」にたしかな命と物語を与えてくれました。
今後も王位戦はさらなる盛り上がりを見せることでしょう。将棋を愛する誰もが「自分ごと」として楽しめる時代。ファンの皆さまも、ぜひ歴史の証人としてその一手一手を見届けてください。

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