ニコン初のシネマカメラ「ZR」登場!映像業界に新たな一歩
2025年10月24日、ニコンはついに同社初となるシネマカメラ「ZR」を発売します。長らく一眼レフ・ミラーレス市場で存在感を放ってきたニコンが、映像制作用途に特化した本格シネマカメラを世に送り出します。この動きは、映像クリエイターや動画制作者にとってまさに待望のニュースです。
REDと融合した新時代のカラーサイエンス
ニコンZRの最大の特徴は、RED社のカラーサイエンスを深く取り入れている点にあります。2024年にニコンがRED社を子会社化したことが土台となり、業界のハイエンド機で培われたREDの映像設計哲学とカラープロファイルがニコンカメラに統合されました。映画制作用途で評価の高いREDの色再現性、その“魂”が30万円という価格帯で手に入るのは、プロ・アマを問わず、映像作りに新たな選択肢をもたらします。
主な仕様~Z6III譲りの高性能センサー搭載~
- 35mmフルサイズ、部分積層型CMOSセンサー(約2,450万画素、ニコンZ6IIIと同等)
- 約307万ドットの大型バリアングル液晶ディスプレイ
- 動画解像度:5.4K(5376×3024)59.94p、4K UHD 119.88p、FHD 239.76pといった多彩な高フレームレート対応
- RAW収録フォーマット:N-RAW(12bit)、Apple ProRes RAW HQ(12bit)、R3D NE(12bit)、他にもMOV・MP4形式、H.265/HEVC・H.264/AVC対応
- コンパクトかつレンガ型、ペンタプリズムおよび電子ビューファインダー(EVF)非搭載で動画志向のデザイン
- 手振れ補正機能内蔵、ワンオペや少人数制作をサポート
- SDカード・microSDカードスロットを1つずつ搭載
- 多数のオーディオ端子(3.5mmマイク・ヘッドホン)、HDMI Type D、USBなど拡張性も充実
- Wi-Fi、Bluetooth5.0搭載でスマート環境対応
- 防塵防滴設計、約540gの軽量ボディ(バッテリー込み約630g)
ニコンZRが切り拓く映像制作の新常識
ZRの最大の強みは、プロフェッショナル品質の映像を、従来のフラッグシップREDカメラよりはるかに手頃な価格で実現できる点です。店頭予想価格は本体29万9,200円。24-70mmレンズ付きキットも税別で37万4,000円前後。従来のシネマカメラでは手が届かなかった製品群が、都市型の撮影スタジオだけでなく、個人のYouTuberや小規模な映像プロダクションにも容易に手が届くようになります。
また、Zマウントの大口径設計を活かし、既存のNIKKOR Zレンズ資産をそのまま活用できることも嬉しいポイント。高価な新規マウントレンズを買い足す必要がありません。レンガのような箱型ボディは、プロ撮影現場の要求に応えると同時に、少人数やワンオペ撮影でも扱いやすいコンパクトサイズを実現しています。
外観・操作性~小型・軽量設計で現場対応力向上~
ZRは驚くほど小型・軽量です。NIKKOR Z24-70mm f/2.8レンズを装着した状態でも全高が抑えられ、Z30クラスの取り回しやすさ。バリアングル&チルト液晶は明るさ・解像感ともに非常に高く、現場での使い勝手が一層高まっています。
- 既存の一眼カメラとは一線を画す、EVF(電子ビューファインダー)なしの動画特化ボディデザイン
- プロ向け機材としては異例と言えるコンパクトさで、ジンバル・ドローンなど撮影ツールとの組み合わせも抜群
RAW動画撮影と高性能オーディオ~プロ機能がぎっしり~
ニコンZRはRAW動画記録機能が大きな特徴です。N-RAW、Apple ProRes RAW HQ、R3D NE(RED RAW)の12bit記録に対応し、階調・色再現性を極めて高く維持可能です。また映像出力フォーマットも豊富で、多様な制作スタイルに柔軟に対応。
オーディオインターフェイスもプロ仕様で、外部マイク・ヘッドホンの接続、HDMI Type D端子、USB SuperSpeed(高速データ転送)など、現場の多様な要請に応えます。
ターゲット層と映像制作現場での価値
- ワンオペレーションや少人数での映像制作を想定し、運搬・設営・運用のしやすさを重視
- プロの短編映画・ドキュメンタリー制作から、YouTuber、企業のインタビュービデオ、WebCMまで…幅広い現場へ
- REDに迫るハイエンド画質を30万円前後で享受でき、従来の“ハイスペック=高額”という常識を覆す1台
ユーザーの期待とインプレッション
SNSやカメラ系メディアでは、「待望のNikon|REDシネマカメラのリリース!」「小型・高性能・RAW対応で現場が変わる」といった高評価コメントが相次いでいます。従来の一眼動画機に比べて一線を画したスペックと、新たな価格帯での登場は、多くのクリエイターに歓迎されています。
まとめ:シネマカメラの民主化へ
ニコンZRは、「シネマカメラ=高額・大型・プロ専用」という業界常識を塗り替える革命的な製品と言えるでしょう。REDの技術とニコンの堅牢な設計・Zマウントエコシステム、その融合による新時代の映像制作ツールが、ここに誕生しました。映像制作の現場がこれからどう変わっていくのか、非常に楽しみです。
スペック表(抜粋)
項目 | 詳細 |
---|---|
センサー | 35mmフルサイズ 積層型CMOS 約2,450万画素(Z6III同等) |
動画解像度 | 5376×3024(5.4K)59.94p 他、4K 119.88p、FHD 239.76p等 |
カラープロファイル | RED社のカラーサイエンス(特許技術) |
RAW記録 | N-RAW(12bit), ProRes RAW HQ(12bit), R3D NE(12bit) |
カードスロット | SDカード×1、microSDカード×1 |
液晶 | 約307万ドット バリアングル式 |
その他 | 手ブレ補正、防塵防滴、HDMI、USB、Wi-Fi、Bluetooth5.0 |
重さ | 本体のみ約540g、バッテリー込約630g |
価格 | 本体29万9,200円、レンズキット37万4,000円(予想) |
発売日 | 2025年10月24日 |
関連情報と今後の展望
- 2025年9月18日 午前10時より予約開始予定
- 今後さらにNikon Zマウント用のシネマレンズラインアップ拡充にも期待
- スペシャルコンテンツや事例紹介企画も展開予定
Latest:
ニコンは「その先が見たいんだ。」というキーワードで、Nikon ZRのスペシャルコンテンツも公開し、映像制作の未来に向けた新たな提案を続ける姿勢をアピールしています。今後、実写レビューやプロの意見にも注目です。