NTT(日本電信電話)の株価動向と信用残推移 - 2025年9月の現状をやさしく解説
はじめに
NTT(日本電信電話株式会社)は、通信インフラの中心企業として日本経済にも大きな影響を与える存在です。本記事では、2025年9月時点でのNTTの株価動向と最新の信用残ランキング、さらにNTTの企業業績動向や配当方針について詳しく、やさしく解説します。
NTTの最近の株価とアナリスト評価
2025年9月5日時点のNTT株価は159.2円で取引されています。直近の1週間で株価には大きな変動はなく、安定した推移を見せています。
証券アナリストによるNTT株の最新評価(2025年9月8日付)は「買い」となっており、平均目標株価は177円です。この数字は現在値との比較で10.62%高い水準にあり、上昇余地が大きいと見られています。内訳では強気買い6名・買い2名・中立6名となっており、強気な姿勢が目立ちます。また、評価がこの1週間でわずかに上昇している点も注目です。
最新の信用残動向 - 売り残減少の意味
信用残ランキング(売り残減少)の最新データでは、NTTの売り残高が減少しています[ニュース内容2][ニュース内容3]。これは「信用取引で売り建てを行っていた投資家が返済(買い戻し)を進めている」ことを示しており、マーケットでは「下落リスクが後退」しているサインと捉えられがちです。
- 売り残が減る=売り圧力が和らぐ → 株価にとってはポジティブな要素。
- 特に個人投資家などが短期的な下値狙いの空売りを買い戻していると考えられます。
業績推移と配当への安心感
2025年8月6日に発表されたNTTの2025年度第1四半期決算を見ると、「営業収益は0.7%増の3兆2,620億円」と微増ですが、「営業利益7.0%減、四半期利益5.3%減」と減益決算となりました。ただしNTT側は通期予想では増収増益を計画しており、今後の業績回復に自信を示しています。
注目すべきは配当方針の堅持です。NTTは2025年3月期において1株あたり5.2円の配当(前年より0.1円増)を予想しており、「14期連続の増配」を見込んでいます。配当利回りも3.20%と東証プライム市場の中でも安定的な高水準です。「株主への還元」意識が極めて強い企業であることがうかがえます。
- 配当履歴(例):2024年3月期=1株5.1円 → 2025年3月期=1株5.2円(予定)
- 2011年3月から2024年5月まででNTT株は4.3倍に上昇。
NTTの今後の注目ポイント
- 配当方針・株主還元の強化(持続的な増配が投資家に安心感)
- IOWNやAI、グローバル戦略など将来技術への新規投資継続。
- 直近の決算内容は減益だが、「通期では回復を見込む」とする企業側見通しに注目。
- 信用取引の売り残減で下値不安が和らぎ、短期的な株価反発も期待されやすい局面。
- 権利落ち日(配当の受け取り権利が確定する基準日)など、配当関連の投資スケジュールにも目を向けたい。
NTTを取り巻く環境と総まとめ
NTTは通信インフラ・クラウド・先端ICT分野へ積極的な投資を続けており、AIやIOWNなど成長領域での業績拡大、そして14期連続増配という安定した株主還元が、株価の下支えにつながっています。最新の信用残動向は短期的な「売り圧力の後退」を意味し、いまは投資家にとって比較的明るい材料と言えるでしょう。
一方で第1四半期は減益でしたが、年間を通じての増収増益が実現できるか、今後の市況や業績推移から目が離せません。NTT株を所有している方だけでなく、これから投資を検討する方も、配当方針や市場での需給動向をうまく活用しながら、ゆとりを持った投資判断を心がけましょう。
NTTグループは企業として引き続き成長余地が大きいと考えられますが、株式市場は常に変化し続けるため、定期的な情報確認とリスク分散を忘れずに取り組んでいきましょう。