カンブリア宮殿に大関・長部訓子社長が登場!~日本酒業界を革新する300年企業の挑戦~
2025年9月4日、テレビ東京系の報道番組「カンブリア宮殿」にて、日本酒業界を代表する老舗企業「大関株式会社」の社長・長部訓子(おさべ くにこ)氏がゲスト出演しました。番組では、不変のロングセラー「ワンカップ大関」で知られる同社が、時代の変化を取り入れながらどのように生き残りをかけているのか、知られざる進化と多角化に迫りました。
日本酒業界の変遷と大関の立ち位置
近年、日本酒は海外市場でも注目されていますが、国内消費量はこの50年で約4分の1にまで減少しています。「日本酒離れ」が進むなか、業界を牽引し続けてきた大関は、300年を超える歴史を持つ酒造会社です。その代表的商品「ワンカップ」は、多くの人に親しまれてきましたが、社長の長部氏は、「ワンカップだけに依存せず、多様化した消費者ニーズに応えるため進化が必要だ」と語っています。
長部訓子社長について
- 1960年生まれ。 大関株式会社代表取締役社長。
- 酒造りに対する確固たる信念とともに、新たな「日本酒のかたち」を探り続けています。
- 女性初の社長として、伝統を守りながらも大胆な改革に挑戦中です。
伝統的酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録
2024年には「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本酒文化が世界的に認められました。この追い風を活かし、国内外のファン獲得、新たなブランドイメージの構築など、日本酒全体に再び光が当たっています。
大関の多角化戦略~“ワンカップ”を超えて
番組では、長部社長が「ワンカップのその先」を見据えた多角化戦略を語りました。一つの商品に依存せず、さまざまな商品展開でブランド力を高めていく、業界存続のための挑戦です。
- プレミアム日本酒の開発:大吟醸や純米吟醸など、品質にこだわった高級ラインを拡充し、若年層や海外市場を意識した商品開発を進めます。
- 日本酒以外への進出:梅酒やリキュール、ノンアルコール飲料など、日本酒技術を活かした新ジャンルにも挑戦しています。
- フードペアリング提案:現代の食生活に合わせて、日本酒と様々な料理のマッチング、体験型イベントなどを積極的に展開しています。
- サステナビリティ志向:環境負荷低減や地域貢献など、SDGsにも配慮した事業展開が注目されています。
消費者に寄り添う酒づくり
長部社長は番組内で「消費者との距離を縮めることが日本酒復活への近道」と述べています。従来の“伝統”だけでなく、現代の価値観やライフスタイルとの接点を増やし、ポップアップストアやSNSでの発信、カフェやレストランとのコラボなど、多様な取り組みを進めています。
“巻き込み型”イノベーションと仲間づくり
大関は単独での挑戦だけでなく、異業種デザイナーや地元飲食店、スーパーなどと協業しながら商品開発や販路拡大を行っています。人との繋がりを大切にする長部社長の方針が、企業変革の原動力になっていると語られました。
日本酒業界の課題と大関の挑戦
国内消費減少と未来への対策
- 消費者層の高齢化:日本酒ファンの多くが高齢化し、若者の「日本酒離れ」が大きな課題となっています。
- グローバル展開:海外市場への進出、日本食レストランへの輸出拡大など、“世界”を舞台にした戦略も進められています。
- 飲み方の変革:カジュアルに楽しめる缶入りやスパークリング日本酒、ノンアル飲料のバリエーション拡大など、現代のライフスタイルに合わせた提案が増えています。
社長・長部訓子氏のメッセージ
番組のラストでは、「変化を恐れず、仲間とともに挑戦を続けていく。伝統を守りつつも、その先にある『新しい日本酒文化』を作っていきたい」と力強いメッセージを伝えていました。これは、大関のみならず日本酒業界全体へのエールでもあります。
視聴者・ファンからの期待
今回の放送を通じて、長部社長の人柄と、情熱、そして業界全体への想いが広く伝わりました。SNSでも「大関の新たな挑戦を応援したい」、「もっと日本酒を知りたい、飲みたい」という声が多く寄せられています。今後のさらなる進化と日本酒の盛り上がりに、多くの人が期待と希望を寄せています。
おわりに~カンブリア宮殿出演が示すもの
300年以上続く老舗企業・大関が「ワンカップのその先」を目指し革新を続ける姿は、単に一つの企業の物語ではありません。伝統産業がいかにして時代と共に変化し、新たな価値を生み出し続けられるのか、そのヒントが長部訓子社長の挑戦に詰まっています。今後の日本酒と大関の歩みに、ぜひご注目ください。