3歳アロヒアリイ、念願の凱旋門賞参戦が正式決定 ― 田中博調教師「ロンシャンの舞台に全力を尽くしたい」

2025年9月2日、3歳牡馬アロヒアリイ凱旋門賞(10月5日・フランス、パリロンシャン競馬場)への正式参戦が発表され、競馬界やファンから大きな注目が集まっています。操るのは、近年日本競馬を牽引してきた田中博調教師。彼は「ロンシャンにフィットするようにつくっていきたい」と、歴史的な一戦へ向けて強い意気込みを語りました

アロヒアリイ、フランスG2「ギヨームドルナノ賞」で快勝

アロヒアリイが凱旋門賞への道を切り開いたのは、8月16日に行われた仏G2ギヨームドルナノ賞での快勝でした。このレースでの走りにより、現地フランスでもその実力が一気に認められることとなり、凱旋門賞の「有力日本馬」へと押し上げられました。田中調教師は「もともと適性があると思って連れて行っていたので、前走はイメージ通りの走りだった」と満足げに振り返ります。しかし本番となるロンシャン競馬場はまた一味違う舞台。調教師は「今度の舞台はロンシャン。そこにフィットするようにつくっていきたい」と慎重かつ前向きに語っています

アロヒアリイのプロフィールとこれまでの歩み

  • 馬名:アロヒアリイ
  • 年齢:3歳牡馬
  • 調教師:田中博
  • 主な戦歴:日本国内重賞勝利/仏G2ギヨームドルナノ賞優勝
  • 特徴:スピードとスタミナのバランスに優れ、芝の中長距離で高いパフォーマンスを発揮

アロヒアリイは、デビューから順調に勝ち星を重ね、日本国内でもっとも注目される3歳馬として名を馳せてきました。そして、今回のフランス遠征により、「世界に通じる日本馬」という夢を現実のものへと大きく前進させています。今回のギヨームドルナノ賞での好走は、現地馬たちと互角以上にわたりあえることを証明するものでした。

ロンシャン競馬場との相性と調整のポイント

田中調教師は「ロンシャン競馬場」の独自性に注目しつつ、「舞台に合う調整」を行う考えを明かしています。ロンシャンは地形変化が激しく、最後の直線も長いことで知られます。ペース配分や、坂への対応力、勝負どころで馬が力を発揮できるかが、凱旋門賞の勝負の分かれ目となります。

さらに、アロヒアリイは今後の最終追い切りを現地・パリロンシャンで行う予定です。現地仕上げによって、コース適応力や細部のコンディション調整が最大限行われる見込みです。調教師とスタッフは、レース本番までの一ヶ月で万全の態勢に仕上げることを意識しています

近年の日本馬と凱旋門賞 ― 四馬四様の挑戦

凱旋門賞は、毎年多くの日本馬が挑戦する「世界最高峰の競馬レース」。しかし、過去には惜しくも涙をのんだ日本馬も少なくありません。近年では、着実に成績を伸ばしつつも、「あと一歩」の壁が厚いのがこの舞台です。

  • それぞれの馬が異なる特徴・戦法で挑み「四馬四様」の戦いを展開
  • 日本生産馬の悲願である「凱旋門賞制覇」へ、毎年多くの期待が寄せられる
  • 現地馬ばかりでなく、世界中から強豪が集うため、レベルは超一流

アロヒアリイは日本競馬が長年超えられなかった壁を打ち破るべく、関係者やファンと一体となって挑みます。昨年までにはタイトルを逃し続けてきた背景があるだけに、今年の快進撃にはひときわ大きな期待と注目が集まっています。

調教師・田中博師のコメントと意気込み

田中博調教師は、「前走の疲れがあったので様子を見ていたが、現地スタッフと話して大丈夫そうだと判断した」と慎重に出走を決断。さらに「舞台がロンシャンになるので、そこに“フィット”させる調整が重要」と、気を緩めることなく本番へ全精力を注ぐと意志を示しました。「日本馬初の偉業」を目指し、チーム一丸となって取り組む姿勢が伝わってきます

アロヒアリイ参戦による日本競馬への影響と展望

  • 日本競馬界の注目度向上: 凱旋門賞挑戦そのものが、国内外で日本競馬の存在感を高める要素になっています。
  • 育成・遠征ノウハウの進化: 現地適応や輸送技術の向上、環境変化に対応する調整方法へのフィードバックが得られることも意義深いです。
  • ファンの応援熱: SNSや現地応援、ニュース報道が加熱し、競馬ファンのみならず多くの国民が注目しています。

本年度のアロヒアリイの走りが、今後の日本馬による国際競馬参戦の新たな道筋となるか、世界中が見守っています。

今後のスケジュール

  • 9月下旬: パリロンシャン競馬場で現地追い切り予定。
  • 10月5日: 凱旋門賞(パリロンシャン競馬場)出走。
  • その他、現地調整や輸送日程など細部を詰めながら本番を迎える流れ。

ファンからは「夢を叶えてほしい」「史上初の快挙を」といった多くの激励メッセージが寄せられています。田中博調教師やアロヒアリイの陣営もまた、大きなプレッシャーと希望を胸に、1日1日を大切に準備を続けています。

おわりに

日本競馬界の夢「凱旋門賞制覇」へ、今、アロヒアリイが新たな一歩を踏み出しました。調教師、騎手、スタッフはもちろん、応援するファン一人ひとりの想いも背負って、壮大な挑戦が始まります。その歴史的瞬間が来月フランス・パリロンシャン競馬場で訪れることでしょう。アロヒアリイと日本競馬の未来に、引き続き注目していきましょう。

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