真夏の鈴鹿で熱戦を繰り広げるスーパーGT第5戦――GRスープラの快進撃と注目のGT500争い

スーパーGT2025年第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」がスタート

スーパーGTは、日本を代表するモータースポーツシリーズとして、年間8戦にわたり熱いレースを展開しています。2025年シーズンの折り返しとなる第5戦は、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットを舞台に、「SUZUKA GT 300km RACE」として開催されます。
今回のレースは、8月23日(土)、24日(日)の決戦に向けて、すべてのチームが現地入りし、激しい暑さの中で準備を進めています。サーキットでは35度を超える気温が予想され、ドライバー・メカニックはもちろん、観戦に訪れるファンにも熱中症対策が呼びかけられています。

鈴鹿サーキット――伝統と挑戦の舞台

1962年9月に開業した鈴鹿サーキットは、日本初の常設舗装サーキットとして
F1日本グランプリなど名だたる国際レースの舞台になってきました。全長5.807km、さまざまな高速・低速コーナーが織り交ぜられたコースは、ドライバーの技術とマシンセッティングが試される場所です。
今回のGTレースは、通常の300kmレースフォーマットで、移り変わる天候と路面温度、戦略、そしてメカニズムの信頼性のすべてが勝敗を左右します。

今季のトピック:GT500で連勝を狙うトヨタGRスープラ

この夏、話題の中心を集めているのはトヨタGRスープラです。前戦富士では圧倒的なスピードを見せ、ポール・トゥ・ウィンを達成しました。その強さの源は、エンジン・空力・タイヤとのバランスを追求し続けるエンジニア陣の努力にあります。
鈴鹿では高温路面でのタイヤマネジメントと、セクターごとに異なるセットアップ最適化がカギとなります。チームは前回のトラブルを解消し、部品も万全の体制。例えばSUBARU陣営の井口卓人選手は「暑くなりそうで、タイヤがどうなるか気になる」と語りますが、GRスープラ勢のエース、関口雄飛&S.ドライバー陣も例外ではありません。
ダンロップや横浜ゴムと共に、各チームがタイヤ対策に取り組み、高温でも最大限のグリップを得る工夫が続けられています。

レースウイナー&PP予想――編集部スタッフの本音

今回のGT500のポールポジションおよびウイナー予想について、autosport webの編集部スタッフは「今季最強のGRスープラ連勝なるか」「日産勢の逆襲はあるか」「ホンダNSXは新型投入効果で上向きか」とさまざまな角度から分析しています。
特に、前半戦で存在感を示したGRスープラ勢が、鈴鹿でも高いパフォーマンスを維持できるかが注目です。対抗馬としてはMOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)や、STANLEY TEAM KUNIMITSU(伊沢拓也/大津弘樹)など、強豪ホンダ・日産陣営の活躍も期待されています。

ARTAイベント&観戦情報

第5戦鈴鹿ではARTAによるファンイベントも多数開催されています。ARTAブースでは、オリジナルグッズの販売や歴代グッズ展示、ドライバートークショー、キッズ向けレーシング体験など、家族連れにも楽しめる多彩な企画が用意されています。
ピットウォークやグリッドウォークについては、感染症対策・混雑緩和のため、入場制限や抽選が導入されているため、事前に公式サイトやイベント情報を確認しましょう。

撮影秘話:「タダ・セナ」爆誕と、若手の目線

モータースポーツファンの中では、「タダ・セナ」コンビの爆誕がSNSを中心に話題になっています。熟練・若手のペアがカートに挑んだ撮影では、思わぬアクシデントや新鮮な驚きがあった模様。
先輩ドライバーの広い視野やライン取りに若手が驚いた様子、新たな鈴鹿の攻略法を再発見するシーンなど、そこにはプロの真剣勝負と“俺らの”鈴鹿サーキットへの愛が溢れていました。写真・映像で伝えきれない現場の熱気が、多くのファンを引きつけています。

大会スケジュールとポイント争いの行方

  • 08:55~09:15 搬入・設営(ピットガレージ)
  • 09:30~09:50 ウォームアップ走行
  • 10:10~11:35 公式練習
  • 11:35~11:50 フルコースイエローテスト(FCY)
  • 11:50~12:00 GT300専有走行
  • 12:00~12:10 GT500専有走行
  • 他、ピットウォーク・イベントは事前抽選または整理券配布

ドライバーズランキングは、前戦富士の結果を受けてGRスープラ勢がリードしていますが、僅差で日産・ホンダ陣営も追従。タイトル争いは第5戦以降の後半戦で大きく動く可能性が十分にあり、サバイバルの様相を呈しています。
BoP(バランス・オブ・パフォーマンス)調整による車重・出力制限が、各車の力関係に微妙な影響を及ぼしており、ここからが本当の戦いの始まりです。

参加車両・ドライバー紹介

  • GT500:トヨタGRスープラ/日産Z/ホンダNSX-GTなど計15台
  • GT300:SUBARU BRZ/トヨタGR86/日産GT-R/メルセデスAMG GT3/アウディR8 LMSほか、計30台超

各車種ごとのエントリーリストは鈴鹿公式サイトやSUPER GT公式サイトで公開されています。ドライバー、メカニック、エンジニア――すべてのスタッフが酷暑と闘い、マシンは0.1秒を争う最適化が競われます。

熱戦の見どころとファンへの呼びかけ

今大会は、特に気温・路温が高く、ドライバーの体力と集中力が試されます。SUBARUの井口卓人選手は、「熱中症に注意しながら、レースを応援してほしい」と語ります。
コース内では水分補給エリアの設置、日陰スペースの増設、熱中症対策グッズ販売などが進められ、老若男女すべてのファンが安心してレースを楽しめるよう配慮されています。

まとめ・鈴鹿のスーパーGTが日本夏を彩る理由

鈴鹿サーキットスーパーGTは、日本のモータースポーツの心臓部とも言うべき存在です。熱い戦い、技術革新、ファン同士の交流――すべてが詰まったこの夏の一戦で、連勝を狙うトヨタGRスープラ、新星ドライバーたちの奮闘、ファンイベントの盛り上がりなど、現場は熱意に満ち溢れています。
次世代のヒーロー誕生の予感、そしてモータースポーツ文化の更なる広がり。真夏の鈴鹿で繰り広げられるスーパーGT――それこそが日本の夏の風物詩なのです。

参考元