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中国発ソウルライクRPG『明末：ウツロノハネ』、1.5アップデートが巻き起こした大波紋――突然「生き返るボス」、プレイヤー戸惑いと怒りの声
はじめに
2025年8月、中国発の大作ソウルライクRPG『明末：ウツロノハネ（WUCHANG: Fallen Feathers）』が、突如として国内外のゲームコミュニティで大きな話題を集めました。8月12日から15日にかけて実施されたパッチ1.5の配信と、その内容――特に「倒したはずのボスキャラクターがゲーム内で再び生きているようになった」修正――を巡って、困惑や賛否両論が巻き起こっています。ここでは、アップデート後に吹き荒れた議論、評価、そしてユーザーのリアルな声に優しく丁寧に迫ります。
『明末：ウツロノハネ』とは？
- 中国・明代末期の古蜀を舞台としたソウルライクアクションRPG
- 瘴気漂う古代中国世界で、主人公「無常」（記憶喪失の女性剣士）が「羽化病」という謎の疾病と戦いながら、真相を探します
- 戦闘は、攻撃と回避のタイミングが命運を分け、「須羽」のストックや消費を駆使したスキルが特徴
- 「心魔値」の概念や、「心魔降臨」の強敵発生イベントなど独自要素が多数
- 2025年7月23日リリース、開発元Leenzee、パブリッシャーは505 Games
前作『黒神話：悟空』で世界的な注目を集めた中国産アクションゲームの流れを受け、大いなる期待を背負って登場した本作は、リリース初期こそロード時間や高難易度、最適化不足などで「賛否両論」の評価を受けていました。しかし独自の世界設定や歯応えのある戦闘システムは、一部熱心なファンから高く評価されています。
1.5アップデートの内容とその波紋
アップデートの目的と公式側の発表
8月15日配信のパッチ1.5は、主に以下の改善を目指したものでした。
- ゲームバランスの調整（敵AI、戦闘テンポなど）
- 最適化（ロード時間短縮、安定性向上）
- 戦闘関連の仕様変更（回避後硬直のキャンセル化、起き上がり時の無敵延長など）
これらの改善点については、「より遊びやすくなった」「戦闘が楽しくなった」と一定の評価を受けています。
突如「倒したはずのボスが生存」へ大きなストーリー改変
しかし、アプデ同時にストーリー面での「サイレント修正」――すなわち「既に撃破済みだったボスキャラが、アップデート後に平然と生きて登場する」――が行われ、これがコミュニティに大混乱をもたらしました。
特に問題視されたのは、史実系キャラクター（つまり実在の歴史人物や伝説上のモチーフに基づくキャラクター）の扱い。
従来は撃破後にストーリーから離脱または死亡が明確に描写されていたボスが、何事もなかったかのように再登場し、プレイヤーの選択や過去のプレイが無意味化したという指摘が相次ぎました。
なぜこのような改変が？ “史実キャラの扱い”を巡る背景
SteamやSNS上では、「中国国内の史実・歴史人物に関する表現規制やクレーム」を背景とする可能性が議論されていますが、開発元から公式な説明はありません。
一部ユーザーは「表向きバグ修正やレイティング調整と発表しつつ、社会的圧力への配慮でストーリー展開を急遽修正した」と推察。
アップデートノートには詳細な記述がなく、“サイレント”に変化が加えられたことで一層不信感が広がっています。
ユーザーの反応：困惑と怒り、そして「旧バージョンMod」の登場
- Steamのユーザーレビューでは、「一度クリアしたボスがなぜか生きている」「達成感が台無し」といった不満が次々投稿
- 「アップデート前のバージョンに戻したい」という要望が殺到し、「1.5パッチを無効化するMod」が即日登場する事態に
- 一方で操作感や最適化の向上に満足する声もあり、全体として評価は割れている
Steamコミュニティには、バージョン1.4.1へのダウングレード手順を解説する投稿まで現れ、前例の少ない「公式パッチ回避ムーブメント」が一部で熱を帯びています。
Mod作成者は「1.5アップデートによって物語終盤の体験や没入感が大きく損なわれた」と述べ、ユーザー支持を集めています。
コミュニティにおける賛否両論と今後への期待
- パッチ1.5はバトル面の快適さやテンポ向上を実現し、一部ユーザーからは「これぞ本来の完成形」と歓迎されています
- その一方で、ストーリーやキャラ性の改変に納得できないユーザーは猛烈な反発を見せています
- 特に「選択や周回の意味が薄れた」「元々評価していたストーリーが再構築されてしまった」との声が目立ちます
- 評価は2025年8月現在で「賛否両論」50％（約3.7万レビュー）と割れたまま
多くのユーザーにとって、「手ごたえ」「達成感」「唯一無二の世界観」が『ウツロノハネ』を購入した理由でした。その根幹ともいえるボス戦や歴史的キャラクターたちの扱いが大幅に変更されることで、「自分のプレイが軽視された」と失望するプレイヤーが続出しました。
ただし、ソウルライクとしての操作性、遊びやすさはアプデで向上しているため、「戦闘重視派」「物語重視派」で大きく評価が二分しているのが現状です。
世界配信と中国発ゲームの今後
- 『黒神話：悟空』に続くタイトルとして、世界規模で注目されている『明末：ウツロノハネ』
- 1.5アプデの波紋も、全世界での同時配信タイトルならではの現象としてとらえられています
- 中国ゲーム産業における「歴史表現」「キャラクター規制」「コミュニティの声」など、今後も議論が続きそうです
中国産RPGとして、「ソウルライクジャンル世界化」の最先端を歩む本作。
ゲーム内容そのもののみならず、ビジネスとしての「バージョン管理」「ユーザーの声への対応」「表現規制との兼ね合い」も今後の行方を左右するとみられます。
今後も公式からの正式な声明や、問題となったストーリー・ボスキャラクターの扱いに関するアップデートに注目が集まります。
まとめ
『明末：ウツロノハネ』1.5アップデートは、ゲーム体験に「快適さ」と「大きな混乱」の双方をもたらしました。
繰り返し強調されているのは、「倒したはずのボスが生きている・再登場する」というストーリー上の大きな改変――これがプレイヤーに疑問や不満を抱かせ、旧バージョンModの流通という珍しい現象を生み出しています。
制作者、ユーザー、そして中国ゲーム業界全体にとっても、「物語と遊びのバランス」「表現規制下での表現の自由」という大きな課題を再認識させるアップデートとなりました。
今後もユーザーの声や公式対応、世界的な評価推移に注目しつつ、さらなる改善と進化を期待しましょう。
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