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ぴあ株式会社(4337)、2026年3月期第1四半期決算――経常利益3.7倍に急増、過去最高益を大幅更新
ぴあ株式会社、2025年4月~6月期の決算で大幅な業績向上
ぴあ株式会社(証券コード:4337)は、2026年3月期第1四半期(2025年4月1日~6月30日)の決算速報を8月14日に発表しました。今回の決算では、前年比3.7倍という大幅な経常利益の増益を達成し、同社史上でも際立った好調なスタートとなりました。
好調の要因:大阪万博や来日公演が大きく寄与
売上高や利益の大幅な増加には、2025年開催の大阪・関西万博や国内外アーティストの来日公演などが追い風となりました。社会全体のイベント開催需要の回復と、ぴあ独自のサービス力が、好業績に繋がっています。
- 大阪・関西万博に伴うチケット販売の拡大
- 海外アーティストの来日・大規模音楽イベントの再開
- スポーツや演劇など多様なイベント需要の回復
主要KPIと四半期業績詳細
ぴあの発表資料によれば、2026年3月期第1四半期の主要指標は次の通りです。
- 売上高:前期比33.1%増の136億6,700万円(前年同期:102億7,000万円)
- 経常利益:前期比3.7倍の23億7,100万円(前年同期:6億4,900万円)
- 四半期純利益:前期比2.6倍の15億6,400万円(前年同期:6億600万円)
この実績は、通期計画経常利益32億円に対し実に進捗率74.1%と驚異的なペースで、過去5年間の平均進捗率(53.8%)を大きく上回っています。営業利益率も前年同期の6.5%から17.2%へと劇的に改善しています。
前期からの比較と持続的収益力の向上
コロナ禍の影響で一時大きく業績を落としていたぴあですが、前期(2025年3月期)には売上高が過去最高の453億6,200万円、経常利益も23億7,800万円と、V字回復を果たしていました。今回の第1四半期は、さらにその成長を加速させています。
- 2021年3月期はコロナショックで純利益マイナス66.6億円まで悪化
- 2024年3月期以降は業績が回復基調に
- 2026年3月期1Qで過去最高水準の利益を達成
セグメントごとの動向
ぴあの主力であるチケット流通事業が好調であり、特に上期は興行やコンサート、スポーツイベントなど多岐にわたる企画の再開と新規大型イベントの影響が大きく現れました。また、情報メディア事業やコンテンツ制作分野も、関連需要の回復で売上・利益面で貢献しています。
- チケット流通:国内外の大規模イベント需要回復、万博特需
- メディア事業:イベント関連広告需要の増加
- コンテンツ:ライブ配信やグッズ販売などの新規事業も収益拡大
財務体質の着実な改善
自己資本比率などの財務指標も着実に改善しています。2021年3月期には自己資本比率3.5%まで落ち込んでいましたが、2025年3月期には7.1%まで回復。2026年3月期1Qでは引き続き健全性の向上が見込まれます。
業績向上を支える背景と変化
今回の決算で特筆すべきは、ぴあが長年取り組んできたデジタル化やプラットフォーム事業の進化が実利となって現れている点です。
- モバイルチケットや電子認証の導入拡大などDX推進が本格化
- チケット販売の多様化とプロモーション能力の向上
- ファン層拡大とイベント体験価値の向上
これらの施策が、従来の発券業務の枠を超えた新たな収益機会を生み出しつつあります。
課題とリスク、今後の展望
業績好調の一方で、大規模イベントへの依存度や外部環境(感染症再拡大や経済変動等)にも留意が必要です。イベント業界は社会情勢の影響を受けやすく、今後も不透明な要素は存在します。ただし、ぴあの多角経営と会員基盤の厚み、デジタル展開の強化などを背景に、中長期での成長潜在力は強いと言えるでしょう。
- 大阪万博終了後の収益構造維持が焦点
- 顧客体験・サービス領域での差別化
- アフターコロナの「リアル×デジタル」需要への最適化
投資家・株主へのメッセージと株価への影響
今期のぴあは、市場の期待を大きく上回る決算を達成したことで、投資家からの注目が一段と高まっています。理論株価の上昇余地にも関心が集まっており、好業績が続けば株価の上昇も十分に見込まれます。IR活動や株主還元も強化しつつ、安定成長を目指していく構えです。
まとめ:2026年3月期第1四半期決算を受けて
2026年3月期第1四半期の決算は、ぴあ株式会社がコロナ禍からの回復を果たし、成長軌道に乗りつつあることを鮮明に示しました。大阪万博や活発なイベント市場の恩恵を受けたことで、過去最大規模の利益成長を記録。この勢いを維持するため、経営陣は次なる成長戦略と持続可能なビジネスモデルへの転換に注力していくことでしょう。
今後も社会の期待とファンのニーズに応えながら、文化・エンタメ業界のリーディングカンパニーとしてさらなる飛躍が期待されます。
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