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甲子園初出場を果たした綾羽高校とは? その歴史と歩み

2025年夏の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)で、滋賀県代表・綾羽高校が春夏通じて初出場を果たしました。長い歴史と地域に根ざした歩みを持つ同校が、どのような学校なのか、また野球部がどのようにして念願の甲子園切符を手にしたのか、やさしい言葉で詳しくご紹介します。

はじまりは繊維工場から――綾羽高校のルーツ

綾羽高校は1965年に滋賀県草津市で創立されました。そもそもの始まりは紡績(繊維)工場にルーツがあります。学校名「綾羽」は、創設者が操業していた綿紡績会社「綾羽株式会社」から名付けられました。地元の産業、そして「地域で育て、地域に還す」という精神を持ち続けながら、子どもたちに学びの場を提供してきた歴史があります。

野球部創部から26年。待望の甲子園へ

綾羽高校野球部は1999年に創部されました。当初は目立った成績を残すことができませんでしたが、生徒や指導陣、地域の熱い支援を受けて力を伸ばしていきます。そして2025年夏、念願だった甲子園の舞台に創部26年目でついに立つことになりました。

千代純平監督が見せた「21年」の執念

現在野球部を率いるのは千代純平監督。千代監督はなんと綾羽高校の1期生で、2004年に入学し、選手時代から「甲子園出場」を目指してきた方です。2017年に監督就任後は、近江高校を甲子園初出場に導いた名将・田中鉄也氏の遺志を引き継ぎ、地元の子ども達を中心にチーム強化へ尽力しました。監督・指導者として21年もの歳月をかけて、ついに聖地甲子園の夢を叶えました。

地元密着!オール滋賀の絆

綾羽高校の野球部メンバーは全員が滋賀県内中学校出身です。地域の子どもたちがそのまま地元の学校へ進学し、仲間とともに厳しい練習を乗り越え、地元の期待を背負って頂点を目指しています。滋賀大会では、昨年決勝で惜しくも敗れた「滋賀学園」に、今年は6―3でリベンジを果たし、夢舞台への切符を手にしました。

注目選手の活躍とチームの特長

今大会で注目されたのが藤田陸空投手を中心とする投手陣、そして主砲・山本迅一郎捕手です。山本捕手は滋賀大会で2本のホームラン、決勝戦でも同点打を記録するなど、打撃面で大きな役割を担いました。また、粘り強い守備と結束の強さ、顔ぶれのほとんどが地元出身という「地元愛」で彩られたチームカラーも特徴です。

  • エース・藤田陸空投手:安定感のあるピッチングでチームの勝利を支えました。
  • キャプテン・山本迅一郎捕手:攻守の要として2本塁打、決勝で同点打も放ち、「主軸」として活躍。
  • 地元密着:全員が滋賀県内出身で、地域からの応援と一体感が大きな力に。

亡き恩師から託されたノックバット――エピソードが彩る甲子園出場

千代監督には忘れられないエピソードがあります。不慮の死を遂げた恩師・田中鉄也元監督から託された阪神・和田豊コーディネーターの「ノックバット」。千代監督は「甲子園出場が決まったときだけ封を開ける」と10年間大切に保管し続け、今回の出場決定によって、そのバットの封印が解かれることになりました。恩師の想いを胸に、選手たちとともに初の夏を戦います

甲子園での綾羽。注目された「夢の一歩」

2025年8月8日、甲子園球場で綾羽高校が初戦で高知中央高校と対戦しました。

この試合でも中心選手の山本捕手は、プレッシャーのかかるなかでしっかりと安打を放ち、チームの得点源となりました。滋賀大会全体では17打数9安打8打点という素晴らしい成績を収め、甲子園本戦でもチームを引っ張る活躍が期待されました。

  • 初出場のプレッシャーのなか、選手たちは「夢の舞台」で全力を尽くしました。
  • 相手の高知中央高校もユニフォームを一新するなど、注目を集めていました。
  • 地元滋賀の多くの人がテレビや球場で声援を送りました。

甲子園の土を持ち帰る――野球少年たちの夢の象徴

長い歴史の中で、全国の野球少年にとって「甲子園の土」は夢の証です。

多くの選手たちは、自らが受け取った甲子園の土を「今度こそ自分が選手として戻る」と誓い、努力の日々を送ります。2025年、綾羽高校の選手たちも、かつて「憧れの甲子園の土」を持ち帰った少年の一人が今、ついにグラウンドを踏みしめて夢を実現しました。これは本人だけでなく、支えてきたご家族や指導者、地域の人々の夢が重なる瞬間です。

地域とともに歩む綾羽高校――今後への希望

綾羽高校の甲子園出場は、地域全体に勇気と誇りをもたらしました。地域の学校、地元出身の子どもたち、そして長年支援し続けてきた保護者や住民の皆さん、それぞれがこの快挙を心から喜んでいます。
今後も綾羽高校は「ふるさと草津、滋賀に貢献する」教育理念のもと、野球だけでなく学業や地域活動でも存在感を高めていくことでしょう。

多くの子どもたちへのメッセージ

甲子園の舞台を夢見て努力し続けた綾羽ナインの姿は、これからの世代に「諦めなければ夢は叶う」という大切なメッセージを伝えています。

これからも地域と一体となって育ち、成長していく綾羽高校野球部。これからの挑戦に期待が集まります。

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