石破首相とベリーズのブリセーニョ首相が首脳会談 - 両国関係の発展と国際協力を強化

2025年8月4日、石破茂内閣総理大臣は、総理大臣官邸でベリーズのジョン・アントニオ・ブリセーニョ首相を迎え、日・ベリーズ首脳会談を実施しました。両首脳は儀じょう隊による栄誉礼で歓迎され、その後約35分間の会談と共同記者発表、さらにワーキング・ランチを行い、二国間関係のさらなる強化と国際社会における協力について意見を交わしました。

日・ベリーズ両首脳の友好関係

石破首相は、ブリセーニョ首相が海外協力隊(JOCV)経験者であり、家族ぐるみで親しい交流を続けてきたことに触れ、ブリセーニョ首相が親日派であることへの喜びを表明しました。これに対してブリセーニョ首相は、日本が長年にわたりJOCVをはじめとした開発協力を通じてベリーズの発展に寄与してきたことに謝意を伝えました。両首脳は経済協力や人的交流など多岐にわたる分野で、今後も強固なパートナーシップを築いていくことを確認しています。

経済協力と人的交流の促進

会談では両国が直面する経済課題や貿易促進、技術協力についても話し合われました。日本はベリーズの経済発展に貢献するための投資やインフラ支援を継続し、また教育や文化交流を通して相互理解を深めることに前向きな姿勢を示しました。ブリセーニョ首相も、日本の支援がベリーズの持続可能な発展に不可欠であるとの認識を示し、引き続き協力関係を強めたいと述べました。

国際社会における連携と気候変動対策

両首脳は、インド太平洋地域の安全保障情勢や気候変動問題など、国際社会が直面する共通課題についても意見交換を行いました。対立や分断を避け、対話と協調を重視した国際秩序の構築が重要との認識で一致し、これらの課題に対して連携して取り組むことを確認しました。特に、気候変動に関しては、環境保護や災害対応における協力強化を図ることが話し合われています。

外交の現場 - 英利外務大臣政務官の表敬訪問

今回の首脳会談に先立ち、英利外務大臣政務官がジョン・アントニオ・ブリセーニョ首相を表敬訪問しました。この訪問は外務省の公式行事として行われ、両国の政治・経済の連携基盤をさらに固めるものと位置づけられています。

今後の展望

今回の会談を通じて、日・ベリーズ関係はこれまで以上に強固なものとなり、経済面から外交安全保障、環境問題に至るまで幅広い分野での協力が期待されます。日本が国際博覧会(大阪・関西万博)でのナショナルデー行事に関わる形でベリーズ首相を迎えた意義も大きく、今後の両国の交流や連携が一層活発になることが見込まれます。

このように、中米の小国ベリーズと日本の政策対話や人的交流が増えることで、地域の安定と持続的な発展に向けた国際的な協力の輪が広がっています。石破首相とブリセーニョ首相の会談は、その象徴的な一歩となるものでした。

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