富士通が進めるジョブ型人材マネジメントの全貌
富士通株式会社は、2020年より「ジョブ型人材マネジメント」の導入を段階的に進め、社員の能力を最大限に引き出すための人事改革に力を入れています。ジョブ型とは、職務内容を明確化し、その職務に必要なスキルや経験を持つ人材を適所に配置する仕組みで、急速に変化する事業環境に対応する実効性の高い方法です。
この取り組みによって、従来の「適材適所」から「適所適材」への大きな意識変革を図っており、社員ひとりひとりが自分のキャリアを主体的に設計しながら成長できる環境づくりを目指しています。具体的には、社内の職務公募制度「ジョブポスティング」を活用した社員間の職務流動化、人事制度のフルモデルチェンジによるキャリアオーナーシップの推進、そして思考力と実行力を兼ね備えた人材の採用強化が進められています。
ジョブ型人材マネジメントの背景と意義
2019年に就任した富士通の社長・時田氏は、同社の企業パーパスとして「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というビジョンを掲げ、2030年や2050年の長期的なありたい姿を示しました。これを実現するために事業モデルや組織の変革が不可欠であり、まず人材マネジメントの根本的な見直しに着手しました。
その結果、「ジョブ型人材マネジメント」の考え方を採用し、社員の活躍を促す制度改革や人材流動化を推進。これにより、環境変化に柔軟かつ迅速に対応できる組織づくりを加速させています。
富士通の採用方針の改革
採用面でも同様のアップデートが図られており、新卒・中途の区分にとらわれず、必要な人材を適切なタイミングで柔軟に採用しています。社会課題解決や顧客ニーズに応じて即戦力を確保するため、「思考力×実行力」を重視した採用基準も設けられているのが特徴です。
8月21日に開催されるウェビナーのご案内
こうした富士通の先進的な人事施策をわかりやすく解説するオンラインウェビナー「富士通の社内公募制による職務流動化のポイント」が、2025年8月21日に開催されます。
- 開催日時:2025年8月21日
- 主催:富士通株式会社
- 内容:社内公募制(ジョブポスティング)を活用した職務流動化の具体的な施策や実績紹介、社員の可能性を最大限に引き出す人事方針の解説
- 対象者:企業の人事担当者、経営層、キャリア開発担当者、ジョブ型人材マネジメントに興味のある方
このウェビナーでは、実際に制度を推進する人事担当者が登壇し、成功の秘訣や今後の展望について直接話を聞くことができます。社員の「挑戦と成長」を支援する富士通の人事施策の理解を深める良い機会です。
パソナとの関連背景
今回のニューステーマは主に富士通の人事施策に関する内容ですが、人材サービス大手のパソナが人材流動化やジョブ型マネジメントのサポート領域でも存在感を増していることが背景にあります。パソナは人材派遣や転職支援を手掛け、ジョブ型採用の浸透に伴う労働市場の変化を受けて支援体制を強化しています。
今後、富士通のような大手企業が進める職務流動化やジョブ型マネジメントの成功事例が広まることで、パソナなどの人材サービス会社の役割もより重要になると見られます。
まとめ
富士通の取り組みは、時代の変化に対応すべく人材マネジメントの形を大きく変える先進的な事例です。社内での職務流動化やキャリアオーナーシップの醸成に加え、柔軟な採用戦略により、多様な人材を活用し企業の競争力強化を図っています。
8月21日のウェビナーでは、その具体的なポイントを学ぶことができ、これからの人事制度設計や人材育成に役立つ内容となるでしょう。関心のある方はぜひ参加をご検討ください。