新日本海フェリーと東京九州フェリー、スターリンク活用の「フェリーWi-Fi」サービス開始

2025年7月1日より、新日本海フェリーと東京九州フェリーの計6隻のフェリーで、スペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク」を活用した高速Wi-Fiサービス「フェリーWi-Fi」の提供が始まりました。このサービスは最大220Mbpsの高速通信を船上で可能にし、船旅中のインターネット環境を大きく改善します。利用料金は24時間で1,500円ですが、auユーザーは無料で利用できる特典も用意されています。

フェリーWi-Fiの特徴と対象船舶

  • サービス名:「フェリーWi-Fi」
  • 提供会社:KDDI株式会社と株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス
  • インターネット回線:SpaceXのスターリンクを利用、最大220Mbpsの高速通信
  • 対象船舶:新日本海フェリー「らべんだあ」「あざれあ」「すずらん」「すいせん」、東京九州フェリー「はまゆう」「それいゆ」
  • 利用可能エリア:船内のエントランスホール、フォワードサロン、レストランなど一部のパブリックスペース
  • 料金体系:24時間1,500円、ただしauユーザーは無料

このWi-Fiサービスの導入により、これまで通信環境が限られていた洋上でも高速かつ安定したインターネット接続が可能となりました。これにより、船内での動画視聴、リモートワーク、SNSの利用、家族や友人とのコミュニケーションが格段に便利になります。

スターリンクの導入を支援するキャンペーンも実施中

また、スターリンク本体を0円で利用できるキャンペーンに対応し、株式会社クラウンクラウンが設置工事をサポートする応援キャンペーンを2025年8月末まで延長しています。これは船舶でのスターリンク導入を促進するための取り組みで、設置工事にかかる費用の負担軽減を目的としています。

実際に、クラウンクラウンは長崎県の壱岐・対馬を結ぶフェリー「みかさ」において、夜間にスターリンクPerformance2を設置。これにより外海の遠隔地でも高速にWi-Fiを提供できる環境が整いつつあります。フェリーの航路が遠洋にわたる場合でも、こうした衛星インターネットの技術で通信環境が飛躍的に向上し、快適な船旅が実現可能となるでしょう。

今後の展望

この「フェリーWi-Fi」の開始は2025年7月に本格的に普及し始めたばかりですが、現時点で新日本海フェリーと東京九州フェリーに導入されている6隻のフェリーに順次拡大予定です。今後は乗客の利用状況を見ながらさらに多くのフェリーで利用できるようになり、船旅の新たな価値向上に寄与することが期待されています。

自宅やオフィスと同じように洋上でも快適なネット環境を求めるニーズは高まっており、新日本海フェリーをはじめとしたフェリー業界は衛星通信サービスの利活用により、利用者にとってより魅力的な移動手段へと進化しています。

これからの船旅は、星空の下でのんびり過ごすだけでなく、インターネットを利用した新しい楽しみ方や仕事の場としても選ばれる時代へと変わっていくでしょう。

参考元