りそな銀行、「女性活躍」から脱却し、ジェンダー平等の“第二章”へ

りそなホールディングスは2025年度から、これまで約20年間にわたり女性だけで構成されてきた「りそな Women’s Council」を男女混合の体制に変更しました。これは、女性に限定した支援制度が一定整い、次の段階として性別を問わない多様な視点を取り入れるためです。

これまで「りそな Women’s Council」では、育児休業の延長や女性限定研修など多くの成果を出してきましたが、近年では制度提言に性別を問わない内容が増加。そこで多様な考えを反映するため、議論を男女混合で進めることを決定しました。りそなホールディングス人財サービス部ダイバーシティ推進室の黒川暁子室長は、「女性の働きやすさに関する制度はかなり整ったため、多様な人が集まった方がよい」と変更の狙いを語っています。

女性リーダー育成の取り組みと将来目標

同社は2030年度に向けて、女性役員比率30%以上、女性経営職階比率20%以上、女性ライン管理職比率40%以上をグループ共通目標として掲げています。これに向けて、女性向けメンタリングやリーダー研修、未経験業務挑戦支援などを展開し、女性リーダーの育成・登用に注力しています。

こうした活動は、りそな銀行単体のみならず、りそなホールディングス、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行も含めたグループ全体で推進されています。経営層から現場までジェンダー平等を目指す取り組みは、金融業界内でも先駆的な存在となっています。

りそな銀行 神戸岡本支店の移転情報

一方で、地域の店舗展開にも動きが見られます。兵庫県神戸市東灘区の岡本エリアにある「りそな銀行 神戸岡本支店」が、2026年2月9日(月)に向かい側の「みなと銀行 本山支店」ビル3階へ移転することが正式に発表されました。

この移転により、これまでの店舗スペースよりも利便性やサービスの質の向上が期待されます。地域の住民や利用者にとってアクセスの変化はありますが、りそな銀行は今後も地元に根差した金融サービスの提供に努めるとしています。

今回の移転が意味するもの

  • 新店舗は、より効率的な運営を目指した設備を整備する予定
  • みなと銀行のビル3階に移転することで、同エリアの金融サービス集約化が進む可能性
  • 地域のニーズへの迅速な対応と利便性向上を図る狙い

まとめ:りそな銀行の多面的な進化

りそな銀行は、ジェンダー平等の取り組みを「女性活躍推進」から「性別を超えた多様な考え方を取り入れる次の段階」へと進化させています。長年培ってきた女性支援の成果を土台にしつつ、今後は男女双方の視点を合わせて、より包括的なダイバーシティ経営を目指します。

同時に、神戸岡本支店の移転という具体的な地域サービスの改善も行い、企業理念と地域社会への貢献がともに推進される姿がうかがえます。りそな銀行は、持続可能な成長と地域密着を両立させながら、新たな価値創造に挑戦し続ける銀行として今後も注目されています。

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